2019.03.01
柴犬のアトピー・アレルギーなど痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
柴犬の症例は非常に多いですね。
キーワードは「柴犬」「痒い」「掻く」「舐める」「アポキルが効かない(ステロイドが効かない)」です。
今回の症例も「3年間綺麗になったことがない」「アポキル1日2回服用しても効果がない」「ステロイドも効果なし」という症例です。
以前にも紹介していますので、以前の記事も参考にしてください。
2019.11.23 アポキルとステロイドが効かない柴犬の皮膚病治療の実際
2019.12.23 アポキルとステロイドが効かない柴犬の皮膚病治療の実際②
【症例】
柴犬 約10歳 女の子(不妊手術済)
【経過】
〇~5、6歳までは異常なし
〇3年前から続く皮膚病
〇アポキル(1日2回)効果なし、ステロイド効果なし
〇食事療法効果なし
〇掻き壊し防止のために洋服を着せている
それでは初診時の状態です。
まずは正面から。
続いて、頚部とその拡大です。
続いて、前胸部~上腕と上腕の拡大です。
続いて、右側面とその拡大です。
続いて、胸部です。
続いて腹部です。
それでは初診時からちょうど3か月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
アポキルは一時的に併用しましたが、治療2ヵ月の時点で週1回以下までへり、3か月後の時点では「ずっとアポキルを服用していないけど、痒みはない」というレベルまで改善しました。
皮膚炎・フケ・脂漏・円形脱毛はすべて改善しました。
治療方針は初診時に決定してから軽度な変更すらなく、順調そのものでした。
わずかな予測違いとあげるとすれば膿皮症の治療経過です。
抗生物質を使わずとも自然のよくなるかと期待して「あえて抗生物質なし」で治療していましたが、最後の最後に内股のだけに湿疹が残ったためやむを得ず使いました。
それ以外は特に問題なしですね。
このタイプの皮膚病治療には投薬治療が必須です。
もちろん投薬治療だけでうまくいくわけではなく、脂漏症には当院が開発したスキンケア(オイル&シャンプー&保湿ジェル)が非常に相性がいいと思います。
またアトピー&脂漏症と膿皮症の体質改善のためにスキンケアECプラスが必須で、アポキルをここまで減らすことができたのは投薬治療以外にも免疫の改善(スキンケアECプラス)がとても役に立ったと思います。
このタイプの遺伝的体質の評価は確定できるため、当院の治療方針に沿っていれば2度と悪い状態に戻ることはありません。
膿皮症や脂漏症の改善に必要なスキンケア・サプリメントは当院のオンラインショップでお求めいただけます。
投稿者:
2019.02.06
犬の皮膚病でも最も多い細菌性皮膚炎「膿皮症」の根本的な治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
よく「膿皮症の原因って何ですか?」と聞かれますが、そのときはこう答えています。
「人の風邪のようなもので、生物学的な免疫の弱点からくる病気です」
人で最も多い病気とえ言えば「風邪」だと思うのですが、風邪は治しても「2度とならない」ということはない病気ですよね。
逆に犬で風邪があるか?というと、個人的な意見としては「犬に風邪はない」と考えています。
では人は風邪をひくのに、犬に風邪がない理由は・・・?
それは免疫だと思っています。
人は呼吸器の免疫が弱く、犬は呼吸器の免疫が強いというだけです。
でも代わりに犬は皮膚免疫が弱いのでしょうね。
人の「風邪」と同じように絶対に根絶されることのない病気が「犬の膿皮症」と思っています。
そのため体質によっては治しても治しても再発するのだと思います。
今回はそんな「繰り返す(治らない)膿皮症の根本的な治療に成功した症例」です。
【症例】
ミニチュアシュナウザー 女の子
【経過】
〇内股の湿疹が治らず繰り返される
それでは初診時の状態です。
それでは治療後の状態と比較してみましょう。
綺麗に改善しました。
今回の症例では初診時に7日間の抗生物質を処方しましたが、初診時に行った細菌培養感受性検査(どの抗生物質が効くか調べる検査)で耐性菌という結果がでて、処方した抗生物質が無効であったことがわかりました。
こういった場合は再診時(2回目診察日)に感受性(効果)のある抗生物質に変更して処方しなおすプランが定法ですが、あえて抗生物質を使わない方法へと切り替え「スキンケア&サプリメント」だけで治療することにしました。
もちろんスキンケア&サプリメントはもちろん当院のMedicareシリーズとスキンケアECプラスです。
こういったタイプにはスキンケアECプラスが非常に効果的です。
以下のオンラインショップからお買い求めいただけます。
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2019.02.05
フレンチブルドッグに多いアトピー・アレルギー・膿皮症・手舐めなどの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
フレンチブルドッグの皮膚病は難治性になりやすいですね。
当院でも受診数の上位犬種に入ってきますので、体質として「現代の皮膚科医療アプローチ」と「フレンチの遺伝的体質」に大きなギャップがあると考えています。
参考までに「ギャップがある」というのはどういうことかというと、「今どきの医療ではフレンチを治せない」という意味です。
逆に「ギャップがない」というのは「検査したら答えが分かる」という意味です。
すわなち
「フレンチの皮膚病の治療法は検査ではわからない」
ということです。
今日紹介する症例はそんな「異常値が一切でないザ・体質からくる典型的な皮膚病をたくさん抱えたフレンチブルドッグ」です。
【症例】
フレンチブルドッグ 4歳 男の子
【経過】
〇2歳のときから皮膚炎、背中の湿疹・外耳炎・手舐め&足舐め
〇過去の治療はアポキル、抗生物質、ステロイド、外用薬
〇背中をカットしたら生えてこなくなった
それでは初診時の状態です。
続いて、背中とその拡大です。
続いて、側面とその拡大です。
続いて、左耳です。
続いて、足裏です。
それでは治療後とひかくしてみましょう。
非常に綺麗になりましたね。
今回の皮膚治療は合計2年超に及びました。
純粋に2年かけてよくなったというわけではありません。
折角なので順番に解説していきます。
①毛が生えない
シンプルに「ステロイドの副作用」です。
外用薬や内服薬によっておきたものなので、ステロイドを使わないことで改善が期待できます。
ただ考えなければいけないことがあります。
「(以前の病院で)なぜステロイドが処方され続けていたのか?」
ここからは推測ですが、ステロイドを使うからには「炎症」があったのだと思います。
このわんちゃんでどんな炎症があったのか?
背中にはブツブツ(フケ&脱毛)タイプの湿疹(おそらく膿皮症)があったのだと思います。
手先・足先にはアトピー&心因性の皮膚炎がずっとあったのだと思われます。
これらの皮膚炎のコントロールのためにステロイドを使ったと推測されますので、ある程度改善したあとに起こりえることを想定しなければいけません。
②背中の湿疹
それは「背中の膿皮症の再発」と「手先・足先の皮膚炎の再発」です。
もちろん初診時に想定できますので、「毛が再生してきたら背中に膿皮症がでやすくなるかと思います。そのときには新しいアプローチが必要です
と伝えておきました。
※初診時に背中の膿皮症がなかったのは、幸か不幸かステロイドの副作用により毛がなく蒸れにくくシャンプーもしやすく細菌が増えにくい状態だったのが膿皮症をでにくくさせていたと思われます。
実際、治療から4~6カ月で背中の毛並みが再生してきたのですが、やはり湿疹(膿皮症)がでるようになってきました。
飼主さまも「この湿疹が昔からずっとあったもの」とおっしゃっていました。
もちろんこの膿皮症がでることも想定の範囲内なので、準備していたアプローチを併用します。
もちろん当院が開発したサプリメント、「スキンケアECプラス」です。
基礎疾患がない、食事の選択に間違いがなく、スキンケアも適切であれば、かなりの割合で改善が見込めるサプリメントです。
もう2年継続していただいていますが、膿皮症のトラブルはかなり少なくなりました。
③耳の脱毛
これも多いトラブルですが、耳介辺縁の脱毛です。
正常であればしっかりと密な毛が生えているのがフレンチブルドッグですが、皮膚トラブルが多いと耳の毛が抜け落ちやすくなります。
これにも原因と対策があるので、体質に合う治療法を取れば写真のようにきれいな毛並みに戻ります。
問題は検査で原因がわかるわけではないので、「体質に合った」という答えが導き出しにくいことでしょうか。
これはステロイドをやめても、膿皮症を治療しても治りませんので、特別なアプローチが非常に有効です。
④手舐め・足舐め
これもフレンチに非常に多いですね。
痒みを抑えるアトピー治療薬「アポキル」で改善すればいいのですが、この症例ではほぼ効果なしでした。
もちろん想定外ではないので、心因性のアプローチにシフトしていきます。
心因性のアプローチといってもどの成分を、どの程度服用させれば改善するか調整が難しいため、改善を導き出すために相当な変更を繰り返しました。
「正解」にたどり着くまでは改善が認められないため、飼主さまには治療方針への理解と協力が不可欠です。
結果がでるまで長くお付き合いしていだき本当に感謝です。
症状に対するアプローチを紹介しましたが、検査結果はどうだったか?というと特筆すべき異常値は何も認められませんでした。
検査でわかるものはほぼなし、ということです。
フレンチブルドッグの皮膚病治療が難しいのはこういった、「検査で答え(治療・薬)が分からない」ということだと思います。
今回紹介したスキンケアECプラスは、以下のオンラインショップでお買い求めいただけます。
適切な診断、適切な投薬治療、適切な食事療法、適切なスキンケアがあれば非常にお勧めできるサプリメントです。
投稿者:
2018.11.29
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの症例です。
【症例】
トイプードル 6歳3ヶ月 男の子(去勢手術済)
【経過】
○2歳頃から痒み、年々悪化
○季節性はほぼ無し
○エリザベスカラー着用(外すと掻く、噛む)
○食事療法を行ったが改善しなかった
○ステロイド、アポキルを数年飲み続けているが改善しなかった
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
頚部です。
前胸部です。
腹部~内股です。
右前肢の付け根です。
胴体です。
左側面です。
左大腿部です。
それでは、初診時から約3週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
全体的に毛が濃くなり、フケは無くなりました。
痒みも減り、掻くことも無くなったので、このままエリザベスカラーが外せるよう
頑張っていきたいと思います。
【症例報告制作者】 看護士 長尾
症例のその後 2018年12月15日 アポキルが効かない脂漏症②
※エリザベスカラーを完全に外すことができ、脂漏・痒みを完全に抑えることができました。
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【獣医師の解説】
このタイプも「アポキルが効かない」の典型症例の1つで、トイプードルではよく診ます。
今の皮膚科の問題点がつまったような症例で、「アポキルが効きにくい」「食事療法が間違っている」「心因性が見落とされている」「スキンケアが不十分」というのが初診時にわかるタイプです。
4点すべてが「検査ではわからない(答えがみつけられない)」という抽象的なポイントなのが難治性になる理由ですね。
ただ当院では初診時からこのタイプに即効性のある治療プランを提供できるため、短時間で改善させることができます。
次回、カラーを外して問題ない状態を紹介できると思います。
投稿者:
2018.11.16
こんにちは。四季の森どうぶつクリニックです。
今回はシーズーの症例報告です。
【症例】
シーズー 8歳4か月 男の子(去勢手術済)
【経過】
○5歳頃から痒みや赤みが出始め、この1~2年で悪化
○季節性はなく、冬も症状がある
○過去に抗生剤を使用したが、あまり効果が感じられなかった
○痒み止めも効果がなかった
○手先や内股をよく舐める
○エリザベスカラーをつけている
それでは初診の状態です。
まずは顔の正面です。
頚部です。
両脇です。
左脇です。
腹部です。
左後肢です。
それでは、初診時とその約8週間後の状態を比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
実は初診時から4週間でほぼ綺麗になったのですが、撮影を忘れており比較写真が8週間になっています。
肝心の皮膚の状態は著しい改善をみとめ、エリザベスカラーも外すことができました。
このような症例には積極的な投薬治療がこれだけ早い治療結果を出すポイントになりますが、当院が開発したスキンケアとサプリメントが非常に重要です。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
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【獣医師の解説】
アトピー・痒み疾患に対する新薬アポキルの登場により、今の「痒みを伴う皮膚病」にはアポキル一辺倒になりつつあります。
しかし「痒い=アポキルが効く」ではなく、むしろアポキル以外の方が治療成績が高いこともあります。
そのため、これからの皮膚科で重要なことは、
①その症例にアポキルがどこまで効くのか?
②アポキル以外に効く治療法があるのか?
③アポキルが効かない痒みがないか?
だと思っています。
今回の症例はそこの3つのことが重要になっていることを証明するような症例で、
①アポキルでは不十分
②アポキルよりも効く治療薬がある
③アポキルが効かない痒みがあるため
と判断し、あえてアポキルを使わず治療しています。
ただアポキルがまったく効かないわけではないため、今後はアポキルに切り替える余地はあると思います。
たらればの話になりますが、もし最初からアポキル単独であれば・・・これだけ早い治療結果はでなかったと思います。
投稿者:
2018.11.16
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はフレンチブルドッグの症例です。
【症例】
フレンチブルドッグ 9歳3ヶ月 男の子(去勢手術未)
【経過】
〇生後3か月頃からアレルギー
〇季節性あり、春と秋がひどい
〇体中に円形脱毛がある
〇食事療法・抗生物質の投与を行ったが改善しなかった
〇大腿部、指間を舐める
〇顔をこする、耳を掻く
〇専門病院での治療歴あり
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
左耳の後ろ側です。
首~前胸部です。
前肢の指間です。
右後肢です。
左大腿部です。
それでは、初診時から約8週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
重度&慢性であったため、毛が再生しない部位もありますが、体中にあった湿疹はほぼ消失しました。
前胸部や指間の赤みも引き、エリザベスカラーを外すことができました。
このような症例には投薬治療が必須ですが、治療成績の向上や再発予防には当院が開発したスキンケアとサプリメントが非常に有効です。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
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【獣医師の解説】
すでに専門医の継続治療を受けており、膿皮症の診断と「抗生物質+アポキル」という処方が変更になることはありません。
問題は、
①よくある膿皮症とどう違うのか?
②膿皮症になる理由がどこにあるのか?
③「抗生物質+アポキル」以外に必要な治療はなにか?
だと思います。
そのため治療の最大のポイントは、初診時にこの3点に対する回答(治療方針)をイメージできるか?です。
投稿者:
2018.10.26
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は、バーニーズ・マウンテン・ドッグの症例です。
【症例】
バーニーズマウンテンドッグ 9歳9ヶ月 男の子(去勢手術済)
【経過】
〇眼、耳、口唇、四肢端の痒み
〇2年前からアポキル毎日服用しているかが、痒みが改善しない
〇季節性無し、年中悪い
〇エリザベスカラー使用
〇カラーが無いと出血するほど掻く
〇食事療法を行ったが改善しなかった
それでは、初診時の状態です。
まずは体の正面です。
右耳です。
右目です。
口唇(左側)とその拡大です。
足裏です。
それでは、初診時から約7週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
眼の周囲の赤みは無くなり、口唇と足裏もほぼ改善しました。
特に顎下は毛が生えてきたのが分かります。
掻き壊したり、手をなめすぎることもなくなったのでエリザベスカラーも外すことができました。
このような症例には当院が開発したスキンケア&サプリメントを併用すると治療成績が向上できます。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
【症例報告制作者】 看護士 長尾
・・・・・・・・・・
【獣医師の解説】
アポキルを毎日服用しているにも関わらず痒みが強く、エリザベスカラーを外すことができないという状態はかなり重症度が高く、今の皮膚科の治療限界ラインとも言えます。
今回の症例にはアポキル1日1回を継続処方とし、その他の治療を見直しました。
・心因性治療
・スキンケアECプラス
・食事療法
・外用療法(スキンケア含む)
すべて効果があったと思うのですが、4つそろうことに意味があり、一つなければこれだけの治療成績は達成できなかったと思います。
そのためポイントは「アポキルが効かないわけではない。アポキル以外の必要な治療をすべて、かつ同時に揃えることができればアポキルは効く」ですね。
投稿者:
2018.10.20
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は繰り返す湿疹に悩むフレンチブルドッグの症例です。
【症例】
フレンチブルドッグ 10歳 男の子(去勢手術未)
【経過】
○2~3歳頃から湿疹、円形脱毛
○5歳から胴体全体に悪化し、2ヵ月前から腕・足にも急激に悪化
○1年中痒いが、梅雨~夏にかけて悪くなる
○頭、耳を掻く
○手を舐める
○食事療法を行ったが改善しなかった
それでは、初診時の状態です。
まずは体の正面です。
顔の正面、右側、左側です。
続いて、右耳の正面です。
続いて、後頭部です。
続いて、頚部と前胸部です。
続いて、右前肢の足先です。
続いて内股です。
続いて、右後肢とその拡大です。
右側面と後ろから見た様子です。
それでは、初診時から約4週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
痒みも減り、身体を掻くことも無くなりました。
頚部と前胸部の被毛も綺麗に生えてきているのが分かります。
また、全身にあった湿疹もほぼ綺麗になりました。
飼主様からも、「本当に綺麗になった!」と嬉しいお言葉を頂きました。
※2018.11月追記
抗生物質と院内薬浴を終了し1カ月以上経過しても、1つも膿皮症の再発が認めらていません。
このような症例には当院が開発したスキンケアとサプリメント(特にECプラス)が非常に有効です。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
【症例報告制作者】 看護師 長尾
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以下、獣医師によるコメントです。
フレンチブルドッグの膿皮症は多いのですが、今回の症例は特別です。
理由は重度であるという簡単な表現ではなく、数と分布の問題です。
かなり密度の濃い膿皮症(かさぶた)があること、四肢にもでていることはイレギュラーな証拠です。
また耳のダメージも特徴ですね。
これらを加味すると、イレギュラーなりの原因が推測でき、初診時に原因を特定することにつながりました。
そのためたった4週間という短期間での治療が可能になったという側面もあります。
やはり診た瞬間にどれだけ原因と対策をイメージできるかが治療のポイントになります。
今回の症例は当院と診療提携している動物病院に解説メールをお送りします。
獣医師 平川
投稿者:
2018.09.11
アポキルが適応となるアトピーや脂漏症・マラセチア性皮膚炎など痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
日本でアポキルが発売されて3年目の夏ですね。
飲みやすく、即効性があり、長期的な副作用が非常に少ないということで「痒い皮膚病=アポキル」という方程式が成り立つようになりました。
当院でも「まず無難にアポキル」の選択肢はありだと思っています。
しかし今までのブログで何度も書いてきたように、「どんな痒い皮膚病にもアポキルが効くわけではない」というのはあるため、アポキルは選択肢の一つにしかすぎません。
今日紹介するのは長期間アポキルを服用していたが、別のお薬に変更することによって改善した症例の紹介です。
【症例】
ペキニーズ 7歳 女の子(不妊手術済)
【経過】
〇発症は通年性だが、梅雨~夏の季節性の悪化も認める
〇全身がべったり、臭いが強い
〇舐める・掻くといった痒み症状
それでは初診時ではなく、当院で1年半治療している状態を紹介します。
治療内容は1カ月に1回の院内薬浴と、アポキル1日1回投与を基本としています。
続いて、お腹とその拡大です。
同じくお腹の陰部周囲の拡大です。
続いて、右後ろ足の膝周囲の拡大と、やや内股の写真です。
続いて、右後足の足首付近です。
この時点まで1年半、内服治療はアポキルでしたがこの時点からアポキル1日1回を中止し、別の投薬治療に変更しました。
それ以外の食事療法、院内薬浴などの条件は一切かえていません。
投薬治療のみを変更して6か月後の状態と比較してみます。
皮膚コンディションの改善が明らかに認められました。
赤み・色素沈着ともに大きな改善が認められます。
また脂漏・臭いについてもかなり改善があり、飼主さまからも「明らかに臭いがへった」と評価していただけました。
さらに投薬治療を切り替えた半年前がちょうど2月の真冬で、6か月後の比較後の写真が8月の最も悪くなる季節であることを考えるとかなりの改善と評価できます。
今回のポイントですが、「痒い皮膚病=アポキル」ではないことを改めて実感することができました。
思い返せばこの症例が初診で来院したときがアポキルの発売時期で、初診から3週目からアポキルを使い始めました。
そのときはほぼすべての皮膚疾患をアポキルがカバーできると思っており、この症例でも同様に効果的だろうと判断していました。
しかしアポキルが発売されて2年を越えて今思うことは、「アポキルは脂漏症には部分的な効果しか示さない」です。
アポキルによって痒み症状は緩和できるとは思いますが、脂漏症にはもっと効果的なお薬があります。
それでもアポキルでもいいのですが、治療の選択肢として把握しておくことは重要だと思います。
今回の治療内容の変更については提携病院にメールで配信予定です。
投稿者:
2018.09.06
シーズーのアトピー・マラセチア性皮膚炎・脂漏症など、痒い皮膚病の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
シーズーの皮膚病は本当に治しにくい場合があります。
あのアポキルでしっかりコントロールできる症例もいますが、そうでない症例も相当数いるかと思います。
今日はそんな「アポキルでは抑えきれないだろう」というシーズーの皮膚病症例です。
【症例】
シーズー 8歳
【経過】
〇3年前から皮膚トラブルで、通年性(季節による改善はほぼなし)
〇外用ステロイドスプレーによる改善なし
〇痒み(四肢なめる・内股舐める)がひどいため、常時エリザベスカラーを装着している
それでは初診時の状態、まずは正面から。
続いて、胸部~わき。
同じく左わきの拡大。
続いて、内股です。
病変部の確認と、治療成績向上を兼ねて毛をカットしました。
続いて、右わき(毛カット後)です。
続いて、内股です。
毛をカットしたあと、そのまま院内薬浴を実施しましたので、その実施直後の状態を紹介します。
まずは胸部。
続いて、左前腕です。
同じく左前腕の内側です。
同じく左前腕の外側です。
続いて、内股です。
続いて、右後足の膝~スネあたりの写真です。
今回はここまでです。
とういうのも、つい昨日来院されたため、2回目の診察はまだ先です。
このタイプ、一見シーズーの典型症例にみえるかもしれませんが、ちょっとイレギュラーです。
そのためシンプルななアポキル&シャンプーでは抑えきれないものがあります。
初診時にどの部位を、どう評価するのか?
そしてどの治療方針を選ぶのか?
この一番大事なポイントは提携動物病院にメールでお知らせします。
この症例は初診時の「診た目」に特徴があるので、「アポキル&シャンプーではない」理由がわかるタイプです。
提携をご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
投稿者: