皮膚科ブログ

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遠隔診療のその後

2018.09.30

当院を受診できない遠方にお住いの方にメールと写真で継続する遠隔診療を提供している皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

以前にも報告した通り、今年の夏は「山口県」と「北海道」に往診に行きました。

原則として「直接診るのは1回だけ」という背水の陣で臨みますので、往診に行くからには改善の確信を持って伺っています。

もちろん今回の2件とも「いける」という確信をもって伺いました。

そしてその2件のその後ですが、まだ治療中とはいえ十分な改善が認められたようです。

1件は心因性の掻き壊し・舐め壊しのチワワちゃんで、掻き壊しを防ぐために誰かが家にいなければならず、1人では買い物にも行けないというものでした。

もちろん治療の目標は掻き壊しをなくすのは当然で、「わんちゃんが留守番して買い物ができるように」ということも目標にいれました。

まだ治療して1カ月ですが、十分に改善が認められたようで、①一番の問題だった口唇の痒みはほとんどなくなり、②短時間でも留守番ができるようになったということでした。

 

2件目のわんちゃんは写真を見るのがいいと思いますので、紹介させていただきます。

【症例】

 柴犬

【経過】

 〇アポキルを1日1回をずっと継続しているにも関わらずよくならない

 〇過去には心因性の治療として抗不安薬の投与もしたことがある

 〇甲状腺ホルモン剤も服用中

 

最初に相談メールをいただいたときのお写真がこちら。

柴犬のよくあるタイプの1つです。

もちろんこの時点で「今まで治らなかった理由」と「どうやったら治るのか」はわかるのですが、追加でいただいた昔の写真をみて確信を得ることができました。

これは「アポキルでよくならない決定的証拠写真」です。

実際に往診に伺うときには治療方針は決まっていたので、お薬をもって出発です。

そこから約1か月後。

 

痒みも随分と落ち着き、毛も再生してきました。

また心因性の痒みもあるため、心因性の投薬治療を追加したのですが、「改善あり」という判定でした。

今回の症例にはいくつか評価ポイントがあります。

1つは、「なぜアポキルが効かないのか?」ですね。

2つは、「なぜ心因性の治療に効果がでたのか?」です。

2つ目の理由は非常にシンプルで、「その他の治療方針がパーフェクトだから」です。

心因性の治療はその他の治療方針にわずかでもズレがあると、まったく改善しなくなることがあるため、心因性以外の皮膚トラブルの診断・治療が上手くいっているときに実施しなければ評価が難しいです。

 

あとは順調に回復するのを待つだけです。

年末にはフワフワ&サラサラを期待しています♪

 

1つめの「アポキルが効かない理由」は当院で実施している個別セミナーで紹介しています。

診療提携をご希望される動物病院はお問い合わせください。

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

アポキルが全く効かない柴犬の痒い皮膚病

2018.06.14

柴犬のアトピー・アレルギーや、アポキルが効かない難治性皮膚病の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

柴犬の痒みに対するアポキルの使用ですが、とてもよく効く、ある程度効く、わずかしか効かないとバラバラです。

今回はアポキルが全く効かないという症例報告です。

【症例】

 柴犬 2歳10か月 男の子

【経過】

 〇約1歳のころから痒みを伴う皮膚病

 〇3件の動物病院で治療も改善なし

 〇アポキルを10カ月継続するも明らかな改善なし

 〇痒みは「泣き叫ぶほど」という強い痒み

 〇夜中も散歩中でもひめいをあげるほど痒い

 〇痒いの部位は、目・鼻・手首・下顎・耳・内股

 〇アレルギー検査済

 〇食事療法継続中

それでは初診時の状態を紹介します。

見た目は非常に綺麗ですね。

これは「治療後」ではなく、当院を受診された当日の写真なので「治療前」の写真です。

初診から11日後に2回目の診察にきていただきましたが、痒みはほぼなくなりました。

なおアポキルの服用をやめても痒みのぶり返しはなく、おちろん泣き叫ぶこともなくなりました。

※治療前の時点で見た目の皮膚病変が乏しかったため、写真はありません。

このタイプの診断は初診の一瞬です。

診察室でお話して5分か10分後には確定できるタイプです

元々大した痒みではなかった?と思われるかもしれませんが、今回は過去3件の動物病院で治療して、その上で「大阪」から約3時間かけて来院されています。

それぐらい痒かったということです。

このタイプには当院のヒーリングケアLFプラスが有効です。

当院のオンラインショップからお買い求めいただけます。

的確な診断とともにご使用いただければこれほど「実感できる」有効なサプリメントはありません。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

1日2回のアポキルが効かない柴犬の皮膚病

2018.03.22

アトピー・アレルギー疾患が多いといわれる柴犬の痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

アポキルが発売されてそろそろ2年が経とうとしています。

アポキルの発売半年ごから「アポキルが効かない」というわんちゃんの問い合わせが多くなり、最近では新しい初診のわんちゃんのほとんどが「アポキルを服用しているのに痒い」という状態です。

あらかじめ伝えておきますが、アポキルは非常にいいお薬です。

いいお薬すぎて、効く効かない関係なく「とりあえずアポキル飲んでおこうか」でもいいと思うくらいです。

もちろんアポキルがよく効く痒みと、効かない痒みがあるため区別して治療すべきなのですが、安全性の高さから「こまったらアポキル」というプランができるのがアポキルのいいところだと思っています。

そのため当院にはアポキルを服用しているのに痒みが改善しないというわんちゃんばかりが来院するので、アポキルが効く痒みとアポキルが効かない痒みをだいたい区別できるようになりました。

もちろんアポキルが効かないときにどうしたらいいのかも大体把握できるようになりました。

たまには外しますが、たまにです。

今日紹介する症例もそんな「アポキルが効かない」という柴犬の皮膚病のわんちゃんです。

【症例】

 柴犬 5歳 女の子(避妊手術済)

【経過】

 〇1歳すぎてから痒み発症

 〇毎年明確な季節性があり、2月~5月の花粉の時期だけ

 〇夏は一切発症しない

 〇昨年(平成29年)、初めて秋に春と同様の目ヤニの症状がでる さらに身体のべたつきあり

 〇基本は涙目、目ヤニ、目の痒み

 〇平成29年11月からアポキルを1日2回服用しつづける(1日2回を4か月)も、今年の2月に例年どおりの目の痒み発症

 〇今はわき、お腹の痒み

 〇飼主さま曰く「今年はアポキルを服用しているので、花粉症を乗り切れると思っていた。いつも通り発症しているのでアポキルの効果を実感できていない」

 〇エリザベスカラーと洋服で傷防止

それでは初診時の状態です。

3月17日が初診です。

まずは全体像です。

続いて、顔。

続いて、頚部とその拡大。

続いて、胸部とその拡大です。

右脇の拡大です。

胸部中央の拡大です。

左わきの拡大です。

続いて、腹部とその拡大です。

この症例で何を考えるか?

考えるポイントは

①明確な季節性がありアトピーを疑うにも関わらずアポキルが効かない理由は?

②今の痒みをコントロールするために必要な治療は?

この2つですね。

ただ痒みをコントロールするためには目の痒みと身体の痒みの原因と治療を変えた方がいいです。

今回は関東圏からの受診でしたので、次の再診は遠隔診療になります。

そのため診断と方向性はこの初診で確定しなければいけません。

あとは微調整のみ、毎年6月にはかゆみがなくなるため、今日からの治療結果をどう判断するかの問題はなきにしもあらずですが、おそらく飼い主様が「今までと違う!」と実感できる結果をだせると確信しています。

このタイプの皮膚病は当院と診療提携を行っている病院※であれば対応することが可能です。

※診療提携病院

 京都市 よこた動物診療室

 静岡市 あん動物病院

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

アポキルが効かない柴犬の皮膚病の根本的解決策

2018.01.20

アトピーやアレルギーなど、柴犬の痒みを伴う皮膚病治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

目が痒い、耳が痒い、口が痒い、鼻が痒い、首が痒い、ワキが痒い、腕を噛む、膝をかむ、かかとを噛む、手先・足先をなめる&噛む・・・・背中は特に問題ない、3歳までに発症する柴犬のアトピー性皮膚炎の典型例ですね。

今はアポキルというすばらしいお薬がありますので、コントロールしやすくなってきました。

ただ、今でも一定数コントロールできない難治性皮膚炎の柴犬のアトピー性皮膚炎のわんちゃんがいます。

今日はそんな「どこからどうみてもアトピーなのに、アポキルが効かない」という症例です。

【症例】

 柴犬 2歳 女の子(避妊手術済み)

【経過】

 〇生後7ヵ月後から痒みを伴う皮膚病

 〇季節性はなく1年通じて痒みがある

 〇顔、耳、口唇、わき、腕~手首、膝~かかと、四肢端

 〇16ヶ月前からアポキルを服用しているが、服用していても効いているわけではない

ここでポイント①、飼主さまのお住まいは関東圏です。

当院が提供している遠隔診療を希望するお申し込みでした。

すべての皮膚科症例が遠隔診療の適応になるわけではないため、まずはお写真をいただきました。

いつもお話している通り皮膚科は初診の診極めが大事です。

この症例でもこのお写真で判断可能です。

この時点で治療方針はほぼ確定です。

そして日時をあわせて東京品川で実際に診察を行いました。

当日のお写真を紹介します。

ここまでは送っていただいた写真、症状の通りです。

皮膚病は見た目が何より大事で全身に診断につながる重要な所見が隠されています。

痒いところをみるだけでなく、予測通りか確認することも重要です。

ここも大事なポイントですね。

この初診時から約1ヵ月後の状態です。

飼主さまからいただいた写真なのでわかりやすい比較写真ではないですが、ご了承ください。

まずは腹側の全体像。

続いて、頚部。

続いて、胸部です。

フワフワの毛並みですね。

痒みは「かきますが、気になるほどではありません」というレベルまで改善しました。

症例報告に使うフレーズとして「アポキルが効かない」というセリフをよく使用しますが、正しくは「アポキルが効く痒みではない」で、アポキルを使うべき痒みにはとてもよく効くんです。

アポキルはすべての痒みを止めるわけではないため、原因を診極めて何をターゲットにして使うかを判定していけば非常にいいお薬です。

もちろん副作用が非常に少ないので「とりあえず」で使うとこもできますが、「アポキルを使って残った痒みをどう評価すべきか」まで考えて処方するのが正しい使い方と言えます。

前回の症例同様にある治療を加えれば、今回の柴犬にも他のアトピーの柴犬同様アポキルはよく効くようになります。

大事なのは、

柴を極める

でしょうか。

柴犬の正常を知れば、柴犬の異常を知ることができます。

常に、常に柴犬の皮膚を診続けるば、いづれ正常がわかるようになり、次に異常がわかります。

正常を知らずに異常はわかりませんからね。

今回紹介した柴犬の初診では、静岡県静岡市の動物病院「あん動物病院」の大石先生と一緒に診察しています。

静岡市近隣にお住いの方で、柴犬の皮膚病にお困りの方はあん動物病院の大石先生にご相談ください。

当院ではこういった一般的に知られていない診断・治療法を含めたプライベート皮膚科セミナーを開催しています。

ご興味のある方は当院HPからお問い合わせください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【遠隔診療】1回の診察で皮膚病が治るのか?

2017.12.16

シーズーのアトピー・アレルギー性皮膚炎、脂漏性マラセチア性皮膚炎の皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

当院には愛知県だけでなく、隣の三重県・岐阜県・静岡県からも来院があります。

もちろん隣の県にとどまらず、関西・関東圏からの受診も珍しくありません。

特に東京・神奈川・千葉・埼玉からの受診は非常に多いため、継続がしやすいようにメールと写真で継続する遠隔診療を提供しています。

 四季の森どうぶつクリニックの遠隔診療

遠隔診療というのは初診を実際に診て、2回目からの再診をメールと写真で代用し、お薬を発送する方法ですが、簡単にいうと実際に目でみるのは1回だけです。

1回診ただけで改善までもっていくだけの治療方針を立てなければいけません。

過去にさまざまな治療を行ってきて改善しない難治性皮膚病を1回の診察でどのように改善できるのか?というのは大きなポイントのため、先日このブログで遠隔診療でのフレンチブルドッグの治療成績を紹介しました。

今日は続きで、シーズーのわんちゃんでの治療成績を報告します。

【症例】

 シーズー 約10歳 女の子(避妊手術済)

【経過】

 〇5年前から1年を通した慢性的な皮膚病

 〇梅雨~夏が最も悪くなる

 〇アポキルを使い始めた最初の2週間は効果があったが、それ以降は効果を実感できなかった

 〇インターフェロン注射でも改善なし

 〇ステロイドを2日に1回で多少の改善あり

今回の初診は、静岡県静岡市のあん動物病院(大石先生)で行いました。

 初診の後に紹介したブログ記事

あらためて初診時の状態、そいて毛をカットしたあとの状態をみてみましょう。

まずは顔の正面から。

続いて、顔の左側(頬)の拡大です。

続いて、口唇~下顎(やや左側)を下から見た状態です。

続いて、左の頬の拡大です。

続いて、左の口唇~下顎の拡大です。

続いて、頚部とその拡大です。

毛が多いためわかりにくいのですが、全身を紹介したあと毛をカットするとわかりやすくなります。

続いて、右前肢とその拡大。

続いて、左前肢とその拡大です。

今後の治療成績をあげるため、薬浴を実施するために毛をカットしました。

毛をカットすることでかなり炎症が重度におきていたことがわかると思います。

それではこの初診から1か月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくみることができます。

被毛の再生があるのですが、皮膚炎・腫れ・フケにおいて著しい改善が認められています。

もちろん肝心の「痒み」も10分の1まで改善しています。

常になめたり噛んだりして、パンパンに腫れていた前肢はまったくなめなくなったということでした。

今回の診療ではいくつかキーポイントがあります。

①アポキルが効かないタイプの皮膚炎か?

アポキルが効かないわけではないのですが、過去の治療結果が示したようにアポキルだけでよくなる皮膚病ではないと判断しています。

もちろん当院からはアポキルを処方しています。

②過去にアポキルで改善がなかった理由は?

診断名として足りないものが1つ、治療方針として足りないものが2つあったため。

③何が足りなかったのか?

1つは初回に実施した薬浴で、実は薬浴直後から劇的に改善していることからも足りない治療のピースの1つは薬浴だったと思います。

④「薬浴+アポキル」で改善するか?

薬浴の効果は一過性であり、ずっと長期間継続するようなことはないため、1回の薬浴でここまでよくするのは難しかったと考えています。

薬浴により皮膚コンディションを一気に改善させ、もう1つの大事な治療でケアしていくというイメージの方が適切です

もう一つの治療については、初診当日あん動物病院の大石先生に「なぜそう思うのか?」「皮膚のどこの部位をどう評価するのか?」についてお伝えしました。

もちろんシーズーの典型的な皮膚病ですので、当院のスキンケア&サプリメントが治療のサポートにかなり役立っています。

投薬治療があってこその治療成績ですが、体質にはかなりフィットしたアプローチになっています。

当院の診断&治療があればかなりの精度で治療結果がでることが期待できるため、遠方にお住いの方も遠隔診療をご検討ください。

なお、今回の初診のシーズーちゃんの治療方針ですが、初診前に送っていただいたメールと写真で想定した通りで、診察時の修正はありませんでした。

もちろん遠隔診療時の変更もありません。

今後はアポキルを減らしていくのですが、以前のような皮膚炎のぶり返しはおきないと考えています。

次回のブログは本日12月16日に初診として来院された柴犬の皮膚病の初診時状態を紹介します。

アポキル0.45㎎/kg1日2回でも痒みの改善がまったくないという主訴で来院しています。

もちろん診断は一瞬、診察台に乗る前に「なぜアポキルが効かないのか?」がわかる皮膚病です。

アポキルが便利すぎて「痒み=アポキル」となりがちな皮膚科診療ですが、当院では「アポキルが効かない痒みの治療」と「アポキルを減らすための治療」の両方に力を入れています。

◆◆◆ご案内◆◆◆

1月8日、10日に京都市の動物病院 「よこた動物診療室」で皮膚科診療のサポートを行います。
8日はすでに定員に達しましたが、10日はまだ受付可能です。
継続治療はよこた動物診療室での通院治療が基本ですが、京都への通院も困難な遠方の方には遠隔診療でサポートします。
京都市内にお住いの方で、皮膚炎治療にお困りの方は当院HPの遠隔診療の都市部開催お問い合わせフォームからご連絡ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【フレブルの皮膚科外来】副作用?アポキルが使えない

2017.12.11

フレンチブルドッグの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

当院では関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)にお住まいの方に向けて定期的に皮膚科診療を開催し、継続治療のための遠隔診療を提供しています。

基本的に直接診るのは1回だけで、あとはメールと写真だけで改善に導く診療です。

当院の診察を受ける方の多くが「色々治療しているのによくならない」など、かなり難治性皮膚病の症例ばかりになるのですが、たった1回の診察で改善まで導けるのか?というのは疑問があるかと思います。

特に最近はアポキルという新しい痒みを抑える非常にいいお薬がでたことで、一般的には治療成績が出しやすくなっています。

その分、「アポキルが効かないときにどうするのか?」という問題もでてきています。

アポキルが発売されてまだ1年少しですが、すでに当院受診の大半の患者さんが「アポキルを服用しているのに痒い」という状態です。

今回は症例はそんな「アポキルでよくならない」だけでなく、「アポキルの副作用で服用できない?」という驚きのわんちゃんの治療を紹介します。

もちろん関東にお住まいのわんちゃんで、診察は初回の1回きりだけです。

この初回に1回の診察だけで改善までの軌跡を描かなければいけません・・・しかも、アポキルなしで。

【症例】

 フレンチブルドッグ 5歳 男の子(去勢済み)

【経過】

 〇生後1歳まえからの痒みを伴う皮膚病

 〇1年前少し前からアポキルを1日1回1年間継続して服用していた

 〇1年間アポキルを毎日服用しても、痒みは元々10として7~8までしか減らなかった

 〇1年間アポキルを毎日服用して血液検査をしたところ、肝臓の数値が高くなっていた。

 〇アポキル休薬により肝臓の数値は改善へ

それでは初診時の状態です。

※診察室ではないため、室内が暗くいつもよりみえにくいかと思いますがご容赦ください。

この初診時に治療新を立てて、検査結果をみずに投薬治療をスタートさせました。

5週間後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくみることができます。

黒さはありますが、痒みはかなり緩和され、みためも随分とよくなったと思います。

今回の診療では、

 〇実際の診療は1回だけ

 〇検査も初回の1回だけ

 〇肝臓数値の異常の原因がアポキルかどうかの判定はできないが、「アポキルを使わずに治療」

この3つの制限付で治療開始となりました。

アポキルは使いやすいお薬のため、痒み治療の選択肢として処方できない(使えない)というのはかなりのハンデがあるのは否めませんが、以前はアポキルなしで治療方針をくみたてていましたので、イメージできなかったわけではありません。

今回の診察に至る前の過去通院中に、大半の各種検査を実施済みでしたので、初診当日に追加検査したのは培養検査だけでした。

なお治療で選択した内服薬は3つ、

①抗生物質

②過去に服用したことがあるお薬

③今までに服用したことがない薬

でした。

このタイプの皮膚病は抗生物質単独で治るわけではないため、②と③がポイントになります。

ただ②のお薬は過去に継続して服用したにも関わらず改善がなかったというお薬です。

そう、ここでいいたいのは先日のブログでも書いた「パズル」です。

皮膚病を治すときに必要なのは決まったピースもなく、枠もないパズルを完成させるようなものです。

今回のわんちゃんが過去の治療でうまくいかなかった理由は、ピースの選択ミスではなく、ピースが足りなかったのです。

ピースが足りないことに気づいて、適切なタイミングでピースを出すことができればうまくいったでしょう。

もちろんアポキルを使っても同様で、同じように改善することは可能です。

過去に1年間アポキルを服用して痒みが10→7か8程度までしか改善しなかったアポキルでしたが、足りないピースを足せば今回と同様の結果が得られたでしょう。

なおスキンケア&サプリメントは今回の症例でも併用しています。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【皮膚科専門外来】痒い=アポキル治療ではない

2017.12.09

シーズーの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

「次回は来年ですね」とお話することも多くなり、1年の終わりを実感する毎日です。

年末年始をカイカイで過ごすことにならないよう、わんちゃんと飼主さまの両方が穏やかにすごせるよう全力で取り組む毎日です。

それでは今日の症例報告です。

非常に遠いところから来院されているわんちゃんです。

【症例】

 シーズー 7歳 女の子(避妊済)

【経過】

 〇1歳から発症し、1年を通じた皮膚トラブル

 〇季節性があり、梅雨~夏が最も悪い

 〇痒みは手足をなめる&かむ、頚部~下顎をかく、お腹を床にこする・・・

 〇アトピカ服用で効果なし、インターフェロン注射でも改善なし

 〇コルタバンスでも改善なし

 〇ステロイド服用でやや改善

 〇アポキル効果なし

 〇抗生物質(アポキルと併用)効果なし 

それでは初診時の状態を紹介します。

まずは頸部から。

続いて、下顎。

続いて、右前肢3枚(腕2枚、手先1枚)。

続いて、胸~腹部とその拡大。

続いて、内股~後肢。

続いて、左膝の内側。

続いて、右膝~すねの内側。

続いて、背中とその拡大。

初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒み症状がゼロではないのですが、皮膚炎レベルとしてはかなり改善しました。

治療の余地はまだ大きく残っており、今後も1つか2つ上のレベルまでいけると考えています。

「アトピカ(シクロスポリン・免疫抑制剤)」、「インターフェロン注射」、「アポキル」で改善がないという皮膚病でしたが、なぜ今までよくならなかったか?

ここで大事なのは「パズル」の考え方です。

パズルは完成にはピースが不可欠で、ピースが異っても、ピースが足りなくても完成しません。

実は皮膚病の治療も同じくで、1つでも異なるピースを使えばいまくいきませんし、足りなければまったく改善しないこともあります。

今回のわんちゃんに関しても、アトピカが効かない皮膚病だったのではありません。

同じくアポキルが効かない皮膚病だったわけでもありません。

そして抗生物質が不要だった皮膚病でもありません。

アポキルを使って治すプランもつくれますし、アトピカを使って治すプランもつくれます。

選択したピースと、使う順番、数(種類)を間違えなければ改善可能な皮膚病です。

皮膚病がパズルより難しいのは、箱の中に必要なピースが入っていないこと、そして何より「枠」がないため、「ピースが足りないことに気づけない」というのはあります。

今回は選択したピースの間違いと、足りないピースに気づくことが治療のポイントだったかなと思います。

今回の治療症例ではスキンケア、ECプラス、LFプラスを使って治療しています。

すべての症例がスキンケア&サプリメントで改善するわけではないのですが、適切な診断・治療で併用するとこれほど便利なものはありません。

オンラインショップでお買い求めいただけます。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【遠隔診療】北海道の皮膚病を治療する

2017.08.08

アトピーや脂漏性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門病院、四季の森どうぶつクリニックです。

6月に北海道まで往診に行ったその後についてです。

  そのときの記事  【名古屋→北海道】片道1000kmの往診

北海道の飼主さまのご自宅のお風呂場で一緒に薬浴・スキンケア指導を行い、2週間後に飼主さまにお写真を送っていただきました。

今回は初診時と、2週間後の比較をお伝えします。

※初診の記事もご覧の上お読みいただければ幸いです。

まずは右腕から。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

続いて、左腕。

続いて、右後肢の足首付近(スネ~甲にかけて)です。

最後は、背中の拡大です。

初診6月14日から5日後には、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
先生のおっしゃったとおり、その日の夜には痒みもおさまりぐっすり眠れるようになりました。
いままでの治療がいったい何だったのかと思うくらいです。
痒みや、薬のせいでだるそうで元気のなかった〇〇〇(名前)が、
以前のように元気いっぱいわがままいっぱいに戻った姿を
夫とニコニコしながら眺めています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とメールをいただくことができ、1週間後には痒みはなくなっていたようです。

今回ご紹介させていただいたパグちゃんには脂漏性皮膚炎と背中の膿皮症の2つがありました。

どちらもよく診る典型的なタイプであったので、治療はとてもシンプルです。

当院の治療方針で継続していけば、もう2度と元に戻ることはないと思います。

今回は飼主さまに北海道という遠方まで往診に呼んでいただくという診察の機会をいただくことができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

1件1件が常に大切な診療であることには変わらないのですが、病気を治すことが仕事の獣医師として思い出にも残る診療をさせていただきました。

ありがとうございました。

今後もしっかり対応させていただきます。

メールと写真で継続治療を行う遠隔診療については、HPに詳細を記載していますので、ご参考にしてください。

また、今回のパグちゃんの治療の一つで行った薬浴・スキンケア・サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求めいただけます。

なお、みなさまにお伝えしたいことは、「当院はモノを販売するクリニックではなく、医療を提供するためのクリニック」ということです。

あくまで医療にこだわって取り組んでいますので、適切な皮膚科医療とともにご利用ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【名古屋→北海道】片道1000kmの往診

2017.06.14

こんにちは、メールと写真で継続治療を行う遠隔診療にも対応している皮膚病専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

当院ではオフィシャルHPに掲載しているように、ご自宅までの往診にも対応しています。
※写真で改善の見込みあり、と判断できる場合に限ります。

過去にも関西・関東での往診を何度か行ってきましたが、今日は名古屋から飛行機に乗り、北海道まで往診に行きました。

1件の診察+ご自宅薬浴で総14時間コースです。

「北海道でリフレッシュ?」と言われそうですが、明日から通常診療なので、観光・グルメなしで、離陸時刻23分前に空港駅につくという「路線検索」でも出てこないウルトラ乗り継ぎプランをつくり、空港を全力ダッシュして帰ってきました(笑)

こういったご自宅往診では1日1件しか診ることはできませんが、「呼んでいただけたら行きます」という気持ちで受けています。

今日は10歳のパグちゃんでした。

1歳のころから背中にフケ、5歳のころから頚部・四肢にフケがでるようになったということです。

最近は夜も痒くて寝れない、オシッコ中も痒くて途中でオシッコをやめてしまう・・・というかなり強い痒みを感じているようです。

まずは全体像。

続いて右前腕の内側。

同じく右前腕の正面から。

続いて、左前腕のやや外側から。

続いて、左後肢のカカト~甲の部分です。

最後に背中のフケです。

今日ご自宅でスキンケア治療の指導を兼ねて薬浴して、投薬開始です。

今戻ってきたばかりで、明日顕微鏡検査・血液検査を行う予定のため、「何1つ検査をしていない」という状態です。

おそらく今晩から眠れると思います。

そして1週間後にはフケも臭いも随分とすっきりしていると考えています。

検査結果から診断名をつけることと、治療方針をたてることは別、これも「診極め」です。

またご報告します。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【遠隔診療の実際】メールと写真で治るのか?

2017.02.13

フレンチブルドッグの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れて取り組んでいる皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今回は当院受診のきっかけがちょっとだけいつもと異なる症例報告です。

きっかけは、当院のオンラインショップの無料相談(スターターセット購入の特典)からでした。

飼主さまからいただいた写真の状態は重度の皮膚病であり、過去の治療歴の経過もかんばしくなかったこともあったので、当院の遠隔診療を提案させていただきました。

もちろん写真をみて「遠隔診療で十分に対応できる」と判断したのもあります。

では、治療症例です。

【症例】

 フレンチ・ブルドッグ  3歳6ヵ月   男の子(去勢済み)

【症歴】

 〇1年半前からの皮膚病

 〇過去に2件の動物病院を受診

それでは初診時の状態から紹介します。

まずは正面から。

続いて、顔の皮膚炎。

続いて、頚部の湿疹。

続いて、胸部の湿疹。

続いて、わきの湿疹。

続いて、腹部・内股の湿疹。

続いて、側面です。

斜め後ろからみると湿疹の分布が非常にわかりやすいです。

実際に診たのはこの上記の初診1回のみで、この後はすべてメールと写真による遠隔診療としました。

治療後、飼主さまにご自宅で撮影していただいた写真を紹介します。
まずは、顔。

続いて、腹部。

続いて、背中全体。

続いて、左側面。

続いて、右側面。

続いて、右前肢。

もちろん湿疹は一つもなく、顔・身体・四肢端すべての痒みも改善されました。

よく「初診時の診極め」とお話しますが、現実はメールと写真でもほとんど診極めができるのが皮膚科です。

もちろん当院でも治療成績がかんばしくない場合もありますし、本当のマレな難治性もいるのですが、確率論で「一般的な体質」に入るのが現実です。

今回のフレンチブルドッグのわんちゃんも同様で、抑えるべきところを抑える治療を選択すれば治療は一瞬です。

もちろんこういった症例には当院のスキンケアとサプリメントは必要不可欠です。

メールと写真で行う遠隔診療の実例を紹介してみました。

同じようなわんちゃんであれば、遠隔診療でもかなりの高い精度で治療成績を劇的に向上することが可能と考えています。

もしお困りの飼主さまは、一度ご相談ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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