プードルの症例報告

【トイプードルの皮膚科治療】高齢脂漏と噛み癖

2022.05.24

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

今回は高齢になってから発症した脂漏症と、昔からあった舐め癖のトイプードルの治療症例です。

 

【症例】

トイプードル  13歳  男の子

 

【経過】

〇アポキルを服用しても改善されなかった

〇10年前から手足をずっと舐めていた

〇13歳になってから他院から皮膚病と診断された

 

 

それでは初診の様子をご覧下さい。

 

 

まずは首の写真です。脂漏症の症状がお分かり頂けると思います。脱毛もしています。

 

次は胸の写真です。赤みもあり、正常に毛が生えていません。

 

そして、前足と後足(内側)の写真です。

舐め癖、噛み癖があり痛々しい状態です。正常な毛はありません。

 

 

最後に全体の写真です。

特に舐める手足は毛がほとんどありません。

 

 

それでは初診時から約5ヶ月後の写真を比較してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしょうか

治療開始から約1ヶ月過ぎる頃にはフケやガサガサ感が減り始め、痒みや舐め癖も減ってきました。

皮膚のコンディションが改善されることで、正常な発毛にも繋がります。

 

今回は、高齢になってから発症した脂漏症でもきちんと治療できれば改善される症例です。

隠されたいくつかの基礎疾患と、心因性の治療を同時に行うことが重要です。

そしてもう一つ、外部からのアプローチとして当院での薬浴や、適切なスキンケアの指導を行い飼い主様自身でのスキンケアも行って頂きました。

今回の治療にアポキルは使用していません。

内部からの治療と、外部からのアプローチを同時にすることで改善に繋がります。

 

このように、噛み癖や、アポキルが効かないなど、わんちゃんの皮膚病の事でお困りの事がありましたら、是非当院にご相談下さい。

 

 

また、関東にお住まいの方、関東の方が近い方は、東京サテライトで当院の獣医師が初診をさせて頂き、その後の診察をオンライン診療で行うことも可能です。

※疾患によっては適応できないこともありますので、ご了承下さい。

詳しくはこちらのホームページでご覧いただけます。⇒東京サテライト

 

今回使用したスキンケアは当院ホームページでご覧頂けます。⇒スキンケア&サプリメント製品

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】  看護師 森

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【トイプードルの皮膚科治療】アポキル、ステロイドか効かない異常な噛み癖

2021.11.23

トイプードルの皮膚科治療にも力を入れている、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回は、トイプードルの症例をご紹介します。

 

 

 

【症例】

トイプードル  14歳1ヶ月  男の子(去勢済)

 

【経過】

〇アポキル、ステロイドを服用していたが効果なし

〇サイトポイントも効果がなかった

〇出血するほど噛む

 

 

では、初診時の様子です。

 

 

まずはお顔(横向き)の写真です。

目の周り、口の周りの脱毛が激しく、肌もごわごわとしています。

 

 

 

 

次に足の写真です。

噛んだり、舐めたりする事が辞められず、赤み、腫れ、脱毛、出血、傷跡があります。とても痛々しい状況です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは4ヶ月後の写真をご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手足を異常な程舐めたり噛んだりし、飼主様が声をかけても辞めず、更に酷いと悲鳴をあげながら出血するまで噛むほどでした。

他にもクッションやバスタオルなども噛み、怒りっぽくなったそうです。

5年間このような状態が続き、アポキルやステロイドの服用、サイトポイントの注射をしても効果が出なかったのです。

 

今回、当院では心因性に対する必要な投薬治療を行い、同時に腸内環境を整え(スキンケアECプラス)、投薬とは別にサプリメントでも心因性にアプローチをしました(パーソナルケアpⅡ+)。

3ヶ月後には舐める回数が大幅に減り、毛の量も増え、明らかな元気が出てきました。心因性の原因を抱える子たちは、改善により性格にも変化が見られる事が多いのです。

 

この子の場合は投薬治療が必要な例です。必要な投薬は大切な治療です。

この様にただ痒くて掻くのではなく、心因性からくる痒みの衝動を上手くコントロールすることが大切です。

 

皮膚病には色々な原因があります。

噛み癖や、アポキルが効かないなど、わんちゃんの皮膚病の事でお困りの事がありましたら、是非当院にご相談下さい。

 

今回の治療でも使用した当院オリジナルのサプリメント、スキンケアECプラス(腸内環境を整えます)、パーソナルケアpⅡ+(心因性のアプローチに服用しました)、は当院のホームページでご覧頂けます。⇒サプリメント&スキンケア製品

 

尚、関東にお住いの方は東京サテライトで初診を診させて頂き、その後の診察をオンライン診療で行うこともできます。

疾患によっては適応外になることもありますが、ご希望の方はご相談ください。

詳しくはこちらからご覧頂けます。⇒東京サテライト

 

 

【症例報告作成者】 看護師 森

 

 

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【トイプードルの皮膚科専門外来】舐め癖&掻き壊し

2019.04.25

アポキル・ステロイドといった痒み止めのお薬が効かない舐める・掻くといった皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

トイプードルはアトピー、脂漏症、ホルモン異常の他にも心因性の皮膚トラブルが多いなど、かなり難治性になる場合があります。

今回は一見重度ではないのですが、特徴的な皮膚病で同じような症状のわんちゃんの飼主さまには知ってほしいことなので紹介します。

 

【症例】

 トイプードル 4歳 女の子(避妊手術済)

【経過】

〇生後4歳(約半年前)にブリーダーから譲渡

〇引き取ってこの半年ずっと皮膚トラブルがある

〇痒みは「前胸を舐める」「陰部を舐める」「背中を真っ赤になるまで掻く」「顔をこする」「前肢端を舐める」

それでは初診時の状態を紹介します。

続いて、頚部~前胸部です。

 

続いて、左前腕の屈曲部位です。

続いて、胸部とその拡大です。

 

 

続いて、この胸の部位の毛をカットした後の状態です。

 

続いて、背中と皮膚炎の局所拡大です。

背中全体をみると一見なにもないようにみえますが、たった1か所だけ非常に炎症の強い部位があります。

この半年間、背中ではこの1か所だけをずっと掻いているそうです。

背中の他の部位にこの赤み、ないし痒みがでたことはないそうです。

 

 

初診時から2週間後の状態です。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

舐め癖がつよく、真っ赤&脱毛していた部位ですが、舐めるのがとまったため、赤みもなくなり発毛しています。

 

左前腕の内側(屈曲部)ですが、同じく舐め動作がなくなったので皮膚炎が消失しました。

 

この部位には部分的に「感染」があり、心因性である舐め癖と感染の炎症の2種類が混在しています。

 

舐める・掻くといった症状はほぼゼロになりました。

写真は掲載していませんが、背中の皮膚炎&痒みもゼロになりました。

 

 

今回の症例のポイントです。

①舐め癖が強い

四肢端を舐める症状もですが、前胸部をずっなめるという行動は非常にめずらしく、一般的な痒み行動ではありません。

②同じ部位を掻き続ける

背中ですが、広い範囲でみると一見皮膚病変はありませんが、1か所だけ掻き壊して真っ赤になっています。

このように「ピンポイント」で皮膚炎が起きつづけているのも心因性の特徴の1つです。

③痒み以外にも特徴的な行動が多い

これは診察室での表情や動き(行動)をよく観察すればかなりの確率で診断できます。

また日常の行動について飼主さまからお話をきくことで、同じく推測できます。

皮膚病治療だからといって、皮膚の診た目と検査で診断治療するのではなく、そのわんちゃんの「行動」をよく観察することが重要です。

 

こういった症例には感染症の除外のために積極的なスキンケアと、心因性へのアプローチが必要です。

もちろん当院が開発したスキンケア&サプリメントが非常に有効です。

適切な診断&治療とともに【医療にプラスのケア】痒みケアスターターセットをご使用いただければ非常に効果的です。

このタイプはスキンケア単独では絶対によくならないため、スキンケアECプラスとパーソナルケアPⅡ+が非常にお勧めです。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【トイプードルの皮膚病】アポキルが効かない脂漏症②

2018.12.15

トイプードルのアトピー・アレルギーなど脂漏を伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回の症例は以前紹介したトイプードルの脂漏症のその後です。

 前回記事 ⇒ 【トイプードルの皮膚病】アポキルが効かない脂漏症

 

初診時の詳しい状態は前回記事をご覧ください。

改めてよくなった部位の比較を行います。

初診時の状態から。

まずは右前腕。




 


 

 





 


 

 

それでは初診時からわずか6週間後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。


変化としては、

 ・痒み:ほぼなし

 ・脂漏:ほぼなし

 ・毛の再生

 ・エリザベスカラーを完全に外すことに成功

です。

・・・・・・・・・・

【獣医師の解説】

今回の症例のポイントは

 ①脂漏をどうコントロールするか?

 ②痒みをどうコントロールするか?

 ③エリザベスカラーを外せるか?

です。

①に関しては投薬とスキンケアが非常に重要ですが、アポキルでは抗脂漏が難しいためその他のプランが推奨されます。

②痒みは2種類の痒みがあるため、アプローチ方法を2~3つ用意して臨まなければいけません。

 それこそアポキルで痒みをコントロールできない典型症例なのですが、その理由は最後の腰背部~臀部の病変ですね。

 前腕の痒みも心因性が一部含まれていますが、腰背部~臀部の痒みはほぼ心因性といっても過言ではないです。

この心因性のアプローチがなければ③エリザベスカラーを外すは難しいでしょう。

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【トイプードルの皮膚病】アポキルが効かない脂漏症

2018.11.29

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

今回はトイプードルの症例です。

 

【症例】

トイプードル 6歳3ヶ月 男の子(去勢手術済)

 

【経過】

○2歳頃から痒み、年々悪化

○季節性はほぼ無し

○エリザベスカラー着用(外すと掻く、噛む)

○食事療法を行ったが改善しなかった

○ステロイド、アポキルを数年飲み続けているが改善しなかった

 

それでは、初診時の状態です。

まずは、体の正面です。

 

頚部です。

 

前胸部です。

 

腹部~内股です。

 

右前肢の付け根です。

 

胴体です。

 

左側面です。

 

左大腿部です。

 

それでは、初診時から約3週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。

     

 

全体的に毛が濃くなり、フケは無くなりました。

痒みも減り、掻くことも無くなったので、このままエリザベスカラーが外せるよう

頑張っていきたいと思います。

【症例報告制作者】 看護士 長尾

  症例のその後 2018年12月15日 アポキルが効かない脂漏症②

  ※エリザベスカラーを完全に外すことができ、脂漏・痒みを完全に抑えることができました。

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【獣医師の解説】

このタイプも「アポキルが効かない」の典型症例の1つで、トイプードルではよく診ます。

今の皮膚科の問題点がつまったような症例で、「アポキルが効きにくい」「食事療法が間違っている」「心因性が見落とされている」「スキンケアが不十分」というのが初診時にわかるタイプです。

4点すべてが「検査ではわからない(答えがみつけられない)」という抽象的なポイントなのが難治性になる理由ですね。

ただ当院では初診時からこのタイプに即効性のある治療プランを提供できるため、短時間で改善させることができます。

次回、カラーを外して問題ない状態を紹介できると思います。

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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