心因性とは生まれ持った「性格」に影響することが多く、手足を舐めたり、身体を掻いたりする「痒み」に似た症状を示します。原因としては暇つぶし、不安・不満に対するリアクション、些細なことが気になるメンタル(精神的)要因で起きる行動学的な特徴の一つで、実際の痒みとは異なります。心因性掻痒症の問題点は、痒い皮膚病のアトピー性皮膚炎の発症部位と症状の両方が重なるためアトピー・アレルギーと間違われてしまい、実際の診療現場ではほとんど診落とされてことです。さらに心因性掻痒症単独よりアトピーを併発しているケースが圧倒的に多いため、アトピー部分にアポキルが効果を示すことによりさらに心因性が過小評価される原因にもなっています。
検査結果を重視する現在の皮膚科医療では評価されにくく、的確な診断・治療を受けるのが難しい疾患の一つです。