チワワの症例報告

【チワワの皮膚科治療】基礎疾患治療の重要性

2021.10.12

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの症例をご紹介します。

 

 

 

【症例】

チワワ   5歳11ヶ月   女の子(不妊手術済)

 

【経過】

〇季節性はなく一年中症状がある状態(痒み、ベタベタ感、臭い)

〇ステロイドでの効果はあったが、一時的でまた悪化を繰り返す

〇サイトポイント注射もあまり効果が無かった

〇3ヶ月前から更に悪化し脱毛も

 

 

 

 

それでは初診時の様子です。

 

 

 

まずは顎下~首の写真です。

 

 

 

更にアップにした写真です。

毛も少なく、肌がゴワゴワになっています。

 

 

 

こちらは前足の様子です。

 

 

 

こちらも皮膚が硬くなり、ゴワゴワしています。

毛もほとんど生えていません。

 

 

 

 

次はお腹側の写真です。

 

 

 

 

胸のアップです。

薄毛なのがお分かり頂けると思います。

 

 

 

こちらはお腹~後足の写真です。

こちらも毛がスカスカな状態です。

 

 

 

 

この写真は首~肩辺りの毛をめくったところです。

毛がほとんど無く、皮膚の状態も良くありません。

 

 

こちらは背中のアップです。

正常なアンダーコートも見られず、かなりスカスカです。

 

 

 

 

 

 

それでは4ヶ月後の状態をご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初診から1ヶ月も経たないうちに痒みが減ってきて、皮脂によるベタベタ感も減っていきました。

今回の治療には基礎疾患へのアプローチと並行して、腸内環境を整える為のサプリメント(スキンケアECプラス)の服用と、ご自宅でのスキンケア(オイル、シャンプー)も行いました。

痒みにだけの治療では改善しない例です。隠れた原因を見つけ、その基礎疾患へのアプローチができたことで改善に繋がりました。

4ヶ月後には痒みも落ち着き、毛並みも写真のようにボリュームが出て、ベタベタ感も改善してふわっとしました。最後の写真でお分かり頂けるように、アンダーコートも再生し、地肌が見えない程の毛量になりました。

 

このように、良くなったり、悪くなったりを繰り返している。痒み止めやステロイドのお薬で改善しない。など、わんちゃんの皮膚病でお困りでしたら一度当医院にご相談下さい。

尚、関東にお住いの方は東京サテライトで初診を診させて頂き、その後の診察をオンライン診療で行うこともできます。

疾患によっては適応外になることもありますが、ご希望の方はご相談ください。

詳しくはこちらからご覧頂けます。⇒東京サテライト

 

今回の治療に使用した、獣医師開発のオリジナルのサプリメント(スキンケアECプラス)と、スキンケア商品はこちらのホームページからご覧いただけます。⇒サプリメント・スキンケア商品

 

 

 

【症例報告作成者】 看護師 森

 

 

 

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚病治療】アポキルが効かない

2018.12.17

チワワのアトピー・アレルギーなどの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

チワワも痒みトラブルが多い犬種ですね。

問題はアポキルで痒みのコントロールが難しい症例がいることです。

 

【症例】

〇1歳のときから痒み

〇腕をなめる&かじる

〇頚部を頻繁にかく、暇になると背中を真っ赤になるまで掻く、

〇左膝の上の毛をむしる

とくにかく全身痒く、留守にすると血まみれになるまで掻くため、エリザベスカラーをしている

〇アポキルでも改善しない

それでは初診時の状態です。


    

続いて、頚部とその拡大です。

 


 

続いて、右前腕です。

 

続いて、左のわきです。

 

つづいて、左後肢の膝上です。


 

それでは初診時から2か月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。


 

 

 


 

 

 


非常にきれいになりました。

痒みも緩和され、エリザベスカラーもつけていません。

身体が真っ赤になることも、傷だらけになることもありません。

アポキルも2日に1回でコントロール良好です。

 

今回の症例ではアポキルが効かなかったということですが、初診時に「アポキルが効かない理由」がわかります。

このアポキルが効かない理由にアプローチするとここまで改善することができます。

「痒い」という行動に対してどうアプローチするのか、痒みのメカニズムを考えてアポキル以外のアプローチを併用することが重要です。

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科診療】目と口が痒い

2018.02.16

チワワのアレルギー・アトピー性皮膚炎などの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今回の症例はチワワ×柴犬のミックスですが、発現型としては75%チワワという感じなので(ほぼ)チワワという表現でいきます。

※ただ、体質としてはチワワと柴犬の両方をもっています。

チワワも皮膚トラブルが多い犬種の一つで、少しコツがいるため難治性になっているケースが多くあります。

今回紹介する症例は、そんなチワワと柴犬に多く認められる皮膚病の典型的・・・・にみえる皮膚病です。

【症例】

 チワワ×柴犬ミックス 8か月 女の子(避妊手術済)

【経過】

 〇2ヵ月半前から、目の痒みと口周りの痒み

 〇当院を受診するまでの治療は抗ヒスタミン剤、ステロイド、抗生物質

 〇毎日服用すると改善傾向だが、ステロイドを減らすとぶり返す

それでは初診時の状態です。

初診時からやく3週間後の状態です。

まだ改善途中ですが、あとは時間とともによくなるのをみていくだけです。

今回のわんちゃんでは、初診時で重度な見た目でしたが、幸い慢性化をしていなかったので比較的短期間でいい結果がでたと思います。

当院の治療内容ではステロイドの内服は使用しませんでした。

決してステロイドが悪いという意味ではありません。

当院でもステロイドは積極的に使う方ですが、使うシーンとタイミングが適切でなければネガティブな結果を引き起こすことがあるため注意が必要です。

で、今回の症例では「今の時点では、ステロイドは適当ではない」と判断したため使いませんでした。

今後に関しては、残った皮膚症状次第だと考えています。

目と口唇以外でも四肢の痒みがあるため、部位によって治療方針を変えていく方針です。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科専門外来】アレルギーではないしつこい痒み

2017.11.09

チワワのアトピー・アレルギー性皮膚炎、脂漏性マラセチア性皮膚炎などの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今回紹介する症例は、以前にも治療経過を紹介したことがあるチワワちゃんです。

   【チワワの皮膚科専門外来】チワワのアレルギー性皮膚炎

振り返ればもう3年も前で、もちろんアポキルがないときの治療結果です。

ここから欠かすことなく継続治療をし、非常によい状態を長く維持していたのですが、今年の春くらいから悪化するようになりました。

そのときの様子から紹介しましょう。

左足だけの写真です。

3年前の治療開始した頃の投薬量よりも随分と減量していたため、まずは初期の投薬量に戻してみましたが、3年前のような改善はありませんでした。

そこで過去の治療内容は一端保留にし、今まで行ってこなかった新しい治療方針を加えてみました。

新しい投薬治療から2ヵ月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

随分とよくなりましたね!

この投薬治療には内服の処方と、当院のヒーリングケアLFプラスを処方しました。

新しい投薬内容と、このヒーリングケアLFプラスの相乗効果で、元々継続していた内服はさらなる減量に成功しています。

季節により投薬量の調整があるかもしれませんが、随分と再発し難い体質になっていると思います。

当院のサプリメントは適切な診断と、投薬治療を併用することで、徐々にお薬をへらすことに成功しやすいと考えています。

当院で処方しているサプリメントやスキンケア商品は以下のオンラインショップでお買い求めいただけます。

適切な診断と、適切な投薬治療と併用することでよりより治療結果をえることができます。

当院ではメールと写真で継続する遠隔診療にも力をいれているため、ご希望の方は当院HPの遠隔診療ページのお申し込み欄からお問い合わせください。

また、当院では今年から個人開業に動物病院に向けて、皮膚科での診療提携を行っています。

ご興味のある方はお問い合わせください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

チワワの皮膚病治療の進め方②

2016.08.29

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

夜は随分と涼しくなりましたね♪

先日のブログで「チワワの皮膚病治療の進め方(初診時)」を掲載しました。

本日はその続きです。

改めて全体像を紹介します。

治療は2つに分かれます。

まず1つめは「痒みのコントロール」です。

9日後の状態と比較しましょう。

最もひどかった首の傷をみていただきたいと思います。

治療前の痒みレベルを10として、9日後は「4」まで改善しました。

傷も消失しました。

しかしまだ全体的に皮膚・毛並みで正常になったという感じはありませんね(まだ9日ですから)。

もう一押し、痒みの治療に集中していきます。

その後次の治療ステップに入ります。

そこから2~3ヶ月できっと変わると予測しています。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

チワワの皮膚病治療の進め方(初診時の紹介)

2016.08.21

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

お盆休みも終わり、夏も終盤ですがまだまだ暑い時期が続いていますね。

今日は昨日初診で来院されたチワワの皮膚病を紹介します。

【症例】 

  チワワ 約3歳 女の子(未避妊)

【病歴】

 〇2年前の保護引取り時から継続する慢性皮膚病
 〇通年性の痒み
 〇ステロイドで痒みの改善があるが、服用をやめると痒みがぶり返す

初診時の状態です。

慢性的な痒みを伴う皮膚病で、フケ・皮脂が多く、独特の臭いもあるため、パッと見た目で「チワワの慢性皮膚炎のよくあるパターン」に見えます。

きっとその判定で間違いないと思うのですが、このわんちゃんには「チワワによくある皮膚炎」意外にもう一つ隠れた基礎疾患があると予測しています。

アトピー、アレルギー系の治療やスキンケアだけでは改善しない基礎疾患です。

初診時の診極めで重要なのはそこまで想定してこの後の治療方針を立てることだと思います。

まずは1ヶ月で痒みの改善を、そしてそのあと3ヶ月で毛並みの改善を目指します。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科専門外来】脂漏性マラセチア性皮膚炎

2014.09.13

こんにちは、四季の森どうぶつクリニック院長平川です。

今年の上半期は移転準備を理由に症例報告に手をつけていなかったのですが、最近気持ちを切り替えて取り組むようになり、少しばかり自分にスイッチが入ったような気がします。

何でも治せます!なんていえませんが、美しくアグレッシブに攻める診療をお魅せできればと思います。

今回もチワワですが、前回の症例報告でチワワにはいくつかパターンがあるというお話しをしました。

「脱毛」、「アレルギー」、そして「脂漏」です。

脂漏にも大きく2パターンあるのですが、そのうちの1つを紹介します。

【症例】

 チワワ  7歳  男の子

【経過】

 〇3年前から皮膚病、1年通して発症している。
 〇季節性があり夏が最も悪い
 〇過去に抗生物質、シャンプーを処方されたが改善なし

初診時の状態をみてみましょう。

まずは頚部から。

同じく頚部の拡大です。

続いて、頚部のやや下の全胸部~前肢です。

続いて右前腕とその拡大。

続いて、左前腕とその拡大です。

続いて、腹部。

続いて、右内股と膝部分の拡大です。

この初診時から6週間後の状態と比較しています(治療は5週間です)。

それぞれ画像をクリックすると拡大してみることができます。

まずは頚部と、その拡大です。

続いて、前胸部~前肢。

続いて、右前肢とその拡大。

続いて、左前肢。

初診時と角度が若干かわっていますが、内股です。

※後肢の拡大がありませんが、治療後の撮影を忘れてしまいました。しかし同様に改善しています。

スキンケアのため部分的に被毛をカットしているため短くなっていますが、皮膚のコンディションが正常に戻っているのがわかると思います。

このタイプは初診時に治療の方向性を明確にすることが可能であり、この最速の治療結果にはスキンケアが最も重要です。

四季の森どうぶつクリニック
獣医師 平川将人

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科専門外来】アレルギー性皮膚炎

2014.09.12

こんにちは、四季の森どうぶつクリニック院長平川です。

陽のあたる日中はまだ暑さを感じるものの、夜は冷えるようになってきましたね。

さて、今日はチワワの症例報告です。

難治性皮膚疾患になりやすい犬種といえば・・・柴犬、フレンチ、シーズー・・・と、実はチワワが上位に入るわけではありませんが、その圧倒的な飼育頭数から難治性で来院するチワワも稀ではありません。

そしてチワワであればいくつかパターンがあり、大きく「脱毛症」、「アレルギー」、「脂漏症」の3つに分かれる傾向にあります。

病気が1つとは限らず複数もつこともあり、それがまた診断と治療を難しくさせる要因なのかもしれませんが、初診時にその病態を適切に判断することが最も重要です。

【症例】

 チワワ 2歳10ヶ月 男の子(去勢済み)

【経過】

 ☆1才から痒みを伴う皮膚病
 ☆冬に悪化しやすい?再発を繰り替えす

それでは初診時の状態です。

病変は顔、耳、四肢端です。

まずは顔を左右でみてみましょう。

続いて、下顎です。

続いて、頚部とその拡大です。

続いて、前肢端です。

同じく前肢、右前肢の拡大です。

最後に後肢です。

よくあるチワワの典型皮膚疾患ではありませんが、診ただけでもチワワらしい体質が予測できます。

この初診時から1ヶ月半後と比較していきましょう。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。


※画像をクリックすると拡大できます。

わずか1ヶ月半で完治?と見間違うほどの改善です。

重要なのは初診時にどう病態を判断するか、お医者様の「みたて(見立て)」と一緒です。

たとえ初診時に血液検査結果が出揃っていなくても、2ヵ月後にどこまでよくなっているか・・・いくつかパターンをあげつつも予測できるか?が重要です。

今回に限らず毎回ですが、各種検査結果が出揃って改めて考え直すことはほとんどなく、検査結果でパターンの整理をするだけで何か特別な病気の可能性や治療パターンを用意することはありません。

そのためほぼ初回の「みたて」通りにアプローチします。

今回の症例に関して、たしかに診た目は重度ですが、たった1つの特徴的な病変が顕著にでているだけだったため、僕が頭で描いたゴールへの道筋は1つです。

逆に頭で描いたたった1つの治療パターンで改善がなければ・・・????

なくはないのですが、今回は「これで改善しないはずがない」という判断ができるほど自信をもってスタートをきることができた症例です。

現在初診から半年経過しましたが、現在でも比較的いい状態を維持できています。

もし何も治療を加えなければ徐々に悪化してしまう可能性がある疾患のため、現在でも治療継続中ですが現在では1ヶ月に1回の診察でコントロールできています。

「初診からの集中治療期間1ヵ月半」、「その後の来院頻度月1回」という内容はかなり軽い症例の方で、全体の中では非常に少ないパターンです。

すべての症例で可能なわけではありません。


四季の森どうぶつクリニック
獣医師 平川将人

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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