ダックスの症例報告

【ミニチュアダックスフンドの皮膚科診療】オンライン診療で改善

2023.06.09

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はミニチュアダックスフンドの子の症例です。

 

【症例】

ミニチュアダックスフンド 12歳3ヶ月 男の子(去勢済)

 

【経過】

〇全身に痒みがあり、特に梅雨の時期に悪化

〇湿疹から瘡蓋を繰り返す

〇11歳で保護する以前より発症

〇『掻く』が6割、『舐める』が4割

〇シャンプー週1回、保湿週1回

〇アポキルの効果はあるが、飲まないと痒がる

 

それでは初診時の様子をご覧下さい。

 

まずは首です。
全体的に薄いですが、中心部分はほぼ生えていません。

次に胸とお腹です。
こちらも体の中心に毛は生えていません。

 

こちらはお腹側の尻尾の付け根です。
ごっそりと毛がありません。

最後に右後肢の内側です。
湿疹があり、皮膚は黒く、鱗状になっています。

 

 

全体的に薄毛で、皮膚コンディションが低い。
そのため被毛形成異常によってアトピーの悪化と部分的に膿皮症が起きていて、アポキルが効かない状況になっていると診断しました。

【当院の治療方針】

①被毛形成異常
・投薬治療

②腸活(免疫異常の改善)
・食生活変更
・スキンケアECプラス 

③脂漏症 & 膿皮症
・ホームケア強化
→じっくり丁寧なクレンジング・シャンプー・保湿のフルコースを週1回の頻度で実施していただきました。本人(犬)としてはこれだけでも随分楽になります。

 

それでは治療から4ヶ月後、さらに8ヶ月後の様子を比べて見ましょう。

 

初診(対面)〜5回のオンライン再診を経て、ここまで改善してきました!

上記の3つの治療を開始して1ヶ月時点で大幅に痒みが軽減→2ヶ月目にはニオイがなくなり、毛がツヤツヤになってきたと実感いただいています。

写真を見ると毛並みの変化がよくわかると思います。

これは表面だけでなく「内面から」変わってきている証で、
ここまで毛並みが回復してくると、痒みや膿皮症もかなり改善してきます。とはいえ油断は禁物で、まだ投薬治療は継続が必要ですが徐々に減薬していくように計画しています。

参考までに、この子は痒くなりやすい体質のためアポキルも処方していますが、毎日飲ませていたのが現在は2日に1回〜3日に1回に減薬。症状に合わせて都度調整しています。

 

 

~再発しない身体作り~

「再発しない身体作り」のために
 ・腸活(腸管免疫改善)と
 ・毛並みの回復 は欠かせません。

感覚的にわかっている方も多いと思うのですが

「毛並みが悪い」のは
「どこかに異常があるサイン」なのです。

当院では一般的な治療で治らない難治性の皮膚病の子を多く診ていますが、

そのほとんどに共通しているのが
「毛並みが悪い」という点です。

ただし、毛並みの良し悪しは
どんな検査をしても測れないし、
確立された治療法もまだありません。

おそらく一般の動物病院では診断すらしてもらえないのが現状でしょう。

痒みの原因がすべて毛並み異常とは言いませんが、経験上、健康な犬に比べて皮膚病になりやすい子には何らかの遺伝疾患があることは確かです。

「愛犬の痒みの原因を知りたい」

「長引く痒みから解放してあげたい」

「毎日ご機嫌で過ごしてほしい」

繰り返す愛犬の膿皮症や脂漏症、慢性的な痒みにお悩みの方は、一度当院受診をご検討ください。

【初診申込はホームページから】

初診申込はWEBフォームより24時間受け付けています。
※通常、申込内容確認後1~2営業日での返信を目指していますが、休診日をまたぐ場合や、申込が立て込むともう少しかかる場合もあります。

 

当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】上林

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ミニチュアダックスフンドの皮膚科治療】繰り返し起こる膿皮症

2023.01.04

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はミニチュアダックスフンドの子の症例です。

 

【症例】

ミニチュアダックスフンド 1歳3ヶ月 女の子(避妊済)

 

【経過】

〇生後3ケ月頃から湿疹ができ始めた

〇抗生物質を服用するが、改善しない

〇手足を舐める、爪を噛む

 

それでは、初診時の様子をご覧ください。

 

まずは首の写真です。

毛が薄い所や、脱毛し地肌が完全に見えてしまっている場所もあります。

次は胸の写真です。

脱毛と赤みも出ています。

こちらは、お腹の写真です。

こちらは、脇の写真です。

最後に体の側面の写真です。

 

 

それでは、治療から約4カ月後の写真と比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

インスタグラムにこの子の皮膚の状態が分かる動画を投稿しています。

ぜひご覧下さい。

 

繰り返す膿皮症の原因は2つあります。

ダックスによくみられる毛並み異常と腸内免疫の異常です。

 

【当院での治療】

①毛並み異常 

初診時の想定通り4週間の投薬治療で劇的に改善しました。
※教科書に掲載されていない治療方法の為、他院での治療は難しくなります。

②腸内免疫の異常

当院開発のサプリ「スキンケアECプラス」と当院がオススメしているフードで膿皮症はすべて消失しました。
一般的に膿皮症の治療で使われる抗生物質は今回使用していません。膿皮症の原因をしっかり追究できれば抗生物質を使わずとも膿皮症は完治することが可能という証明です。

当院への受診が難しくホームケアのみでアプローチする場合は、
・食事療法
・スキンケア
・免疫異常:スキンケアECプラス
・毛並み異常:アロペシアGR+
がお勧めです。

 

【食事療法】
インスタグラムのプロフィールのリンクツリーの「治療を成功に導く食事管理法」から資料請求できます。

 

【サプリメントとスキンケア】

当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

【症例報告制作者】看護師 佐野

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ミニチュアダックスフンドの皮膚科治療】エリカラを外したい

2022.08.11

こんにちは。ミニチュアダックスフンドの皮膚病にも力を入れている四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回は、掻き癖と散歩中の吠え癖のあるミニチュアダックスフンドの症例をご紹介します。

 

 

 

【症例】

ミニチュアダックスフンド  3歳11ヶ月  男の子(去勢済)

 

 

【経過】

〇2年前から治らない皮膚病

〇エリザベスカラーを付けていないと腕を舐めるのが止まらない

 
 

 

 

それでは初診時の様子をご覧ください。

 

まずは首の写真です。

一見そんなに異常を感じないかもしれませんが、本来の毛量に比べて少ない状態です。ちょうど首の真中辺りは地肌が見えています。

 

次に腕の部分です。

こちらは脱毛と皮膚の状態の悪さがわかります。舐めてしまう為、赤みや傷が確認できます。

 

 

こちらはお腹側の全体とお腹部分の写真です。

特に胸の部分の脱毛が目立ちます。本来は毛のある部分になります。

 

 

そして側面から見た全体の写真です。

見た感じは普通に見えるかもしれませんが、もっとボリュームがあるのが望ましい状態です。後程出てくるビフォーアフターの写真で見比べてみてください。

 

最後に毛をめくったところの写真です。地肌が見え、スカスカなのがお分かりいただけると思います。

 

 

 

それでは約2ヶ月後の写真と比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしょうか

毛量が全体的に増えたのがお分かりいただけると思います。

そして、舐め癖が緩和したこともあり腕の状態がかなり改善しています。

 

今回は痒みだけではない、問題行動を伴う心因性の治療を積極的に行いました。

散歩中に「他の犬に吠え続ける」「ドッグランで上手に遊べない」「バイクを追いかける」「掃除機に攻撃的」など心因性を疑う行動パターンが認められたため、痒みと心因性に対する治療を積極的に行うことで劇的に改善しました。

 

治療を始めて約1ヶ月後には劇的な改善が認められ、飼主様から「この毛並み初めて!」と喜んでいただけました。

今回の症例の特徴の1つである「心因性に対するアプローチ」について情報を下にまとめましたのでぜひ参考にしてください。

 

 
 

 

 

 

今回のわんちゃんの日常行動のうち、注目すべき特徴的なパターンを紹介します。

 

・散歩が苦手、好きじゃない

・他の犬・人に吠える

・犬(人)が視界から消えるまで見続ける

・乗り物(今回はバイク)が通ると追いかける

 

イコールではありませんが、こういった特徴が揃うと痒みではない舐め・掻き癖が強く出る傾向があります。

こういった症例にはアポキルでは抑えきれないため、他のアプローチが必要です。

 

今回は行動に対する投薬治療を行った結果、舐め癖の緩和はもちろん日常の行動にも改善が認められました。

「散歩がスムーズになった」

「バイクを追いかけなくなった」

「他の犬に吠えなくなった」

舐め癖だけでなく、飼い主さまが日常的に抱えていた散歩のストレスが軽減されとても喜んでいただけました。

 

当院では皮膚だけでなく、わんちゃんの行動に対する診断・治療を行うことで治療成績を向上させています。

皮膚×行動の診断・治療は非常に難しいため、当てはまる方は当院までご相談ください。

 

 

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライト(←クリックすると見られます)のご案内をご覧下さい。

当院では継続をオンライン診療で提供することもできますので、遠方の方もぜひご検討ください。
 
 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 (←クリックすると見られます)

 

 

 

【症例報告制作者】  看護師 森

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ダックスの毛並み治療】アポキル、ステロイドが効かない皮膚炎

2022.02.08

こんにちは。犬の皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はミニチュアダックスフンドの症例をご紹介します。

 

 

 

【症例】

ミニチュアダックスフンド  1歳11ヶ月  女の子(避妊済)

 

【経過】

〇9ヶ月程前から痒みや赤み、皮膚炎が悪化している

〇アレルミューン注射(アトピー性皮膚炎のわんちゃんに使用される注射)を6回打ったが効果なし

〇アポキル、ステロイドも効果なし

 

 

 

それでは初診時の様子をご覧下さい。

 

 

 

こちらは顎を上げたところです。皮膚炎に加え、かなり毛の薄い状態です。

 

 

 

次はお顔のアップです。

口周りは特に痒みが出ている部位で、毛も無く、ひっかき傷もできています。

そして頭頂部の毛も脱毛している状態です。

 

 

そしてこちらは胸、前足の写真です。

特に胸にの辺りは毛がほとんど無く、赤みもあります。

足にはかさぶたもあり、皮膚の状態もごわごわしているのが分かります。

 

 

 

 

次は胸~お腹の写真をご覧下さい。

胸は毛がスカスカで、脇やお腹の辺りは毛がありません。

 

 

 

そして側面から見た後足です。

こちらも毛がスカスカの状態で毛並みも良くありません。

 

 

全体の写真も毛並みが悪く、少ない印象を受けます。

 

 

 

 

それでは、約3ヶ月後の写真をご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この子は発症してから、アポキルやステロイド、アレルミューンなど色々試しても悪化が続いていました。

食事を切り替えたり、シャンプーも2週間に1度行っていたそうです。

今回の当院の治療で効果が出たのは、基礎疾患に原因がある事を見極めその治療を行うことができたからです。皮膚病からホルモン疾患などは見落とされがちですが、根本の治療を行わないと中々改善しない場合も多くあります。この子の場合は必要な投薬治療と、腸内環境を整える為に当院オリジナルのサプリメント(スキンケアECプラス)を使用しました。それに加えて、ご自宅でのスキンケアも行って頂きました。

必要な治療ができれば、この子の場合だと1週間後には痒みを半分まで減らす事ができ、1ヶ月後には皮膚炎も落ち着きました。2ヶ月後には痒みはほぼ無くなり毛も再生し、3ヶ月後には写真の様に毛並みもかなり良くなり、毛量も増え、毛が無かった所にもしっかり毛が再生しました。

 

ずっと皮膚病で悩んでいる、中々良くならない、アポキルやステロイドを服用しても改善しない、など、わんちゃんの皮膚病や毛並みの事でお困りの事があれば、是非当院にご相談下さい。

尚、関東にお住まいの方、関東の方が近い方は、東京サテライトで当院の獣医師が初診をさせて頂き、その後の診察をオンライン診療で行うことも可能です。

※疾患によっては適応できないこともありますので、ご了承下さい。

詳しくはこちらのホームページでご覧いただけます。⇒東京サテライト

 

 

今回、腸内環境を整える為に使用した当院オリジナルのサプリメント(スキンケアECプラス)、ご自宅で行って頂いたスキンケア製品は以下のオンラインショップからご覧頂けます。⇒サプリメント・スキンケア製品

 

 

 

【症例報告制作者】  看護師 森

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ダックスの皮膚科治療】治療方法の見極め

2022.01.19

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はミニチュアダックスフンドの子の症例です。

 

【症例】

〇2歳頃から痒み、お腹の湿疹

〇5歳7か月頃から脱毛

〇ステロイドを服用しているが改善しない

 

では、初診時の様子をご覧下さい。

 

まず横顔の写真です。

次は首から胸の写真です。

 

 

次は前肢の写真です。

 

最後に胸からお腹までの全体の写真です。

 

 

全体的に毛がほとんどなく、皮膚は赤みがあり、脂っぽくなっていて脂漏症の症状が出ています。

 

それでは、治療後の写真と比較してみましょう。

 

 

 

 

ほとんど無くなってしまっていた毛も再生し、毛質もフワフワになりました。皮膚の赤みや脂っぽくなっていたのも改善しています。

この子は2種類の治療方法をしていて、最初は一時的に症状が良くなってまたぶり返してしまうということがありました。ですが、2種類目の治療方法ではぶり返すことなく良くなりました。わんちゃんの体質などによって治療にも合う合わないがあるので、その子に合う治療を見極めていく必要があります。

 

今回の治療には、腸内環境を整えるスキンケアECプラスのサプリメントとご自宅で飼主様に行っていただくスキンケア用品も使用しています。こちらは以下のオンラインショップからもご購入いただけます。

 

このようにダックスやその他わんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

また関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

【症例報告制作者 佐野】

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ダックスの皮膚科治療】遺伝的な毛並み異常

2021.09.18

こんにちは、ダックスの毛並み治療なども行っている四季の森どうぶつクリニックです。

今回は、ダックスの症例です。

 

【症例】

ダックス 1歳 男の子(去勢済み)

【経過】

〇生後5ヶ月頃から赤み、痒みが出てきた(お腹、目)

〇痒みがあるところを後肢で掻いたり、噛む

〇背中や腰が化膿している

 

それでは、初診時の様子をご覧ください。

 

まず頸下、胸の写真です。

皮膚に赤みがあり、毛が薄くなっているのが分かります。


 

 

次にお腹全体と脇、胸を拡大したものです。


最後に左側面と頸の拡大です。

頸のところは皮膚がガサガサになっています。

 

それでは、初診時から約5か月後と比較してみましょう。

 

 

 

 

 

 

この子は、ダックスにはよくある遺伝的な毛並みの異常があり投薬治療でここまでよくなりました。

皮膚が赤くなってしまっていた首や胸の赤みは無くなりました。

毛が薄くなってしまっていたところは徐々に生え、毛並みも治療前と比べていただくとふわふわになりました。

 

このようにダックスの毛並み異常、その他のわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡ください。

他にも関東圏にお住まいの方は、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

症状によってはできないこともございますが、ご希望の方はご相談ください。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧ください。

 

【症例報告制作者 】看護師 佐野

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【アポキルが効かない?】併用すべき治療

2018.12.17

アポキルが効かない・効きにくい痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

アポキルの服用でたしかに痒みが緩和されるも、十分ではない・・・ということはありませんか?

「痒み=アポキル」ではないため、アポキル以外の治療が適切でなければ痒みの改善は十分にできないということは多々あります。

今日はそんな「アポキルに併用すべき治療」についての症例です。

【症例】

 ミニチュアダックスフンド

【経過】

アポキルが登場する2年くらい(今から4~5年)前から当院で治療していたわんちゃんです。

もちろん症状は「痒み」で来院されており、アポキル登場前の治療内容ではある程度の緩和はできていたものの、痒みの改善は十分と言えるものではありませんでした。

そんな中アポキルが登場したので、過去の診断名&治療内容を見直しアポキルに切り替えたところ・・・今までの治療より痒みの改善が認められました。

そのため「相性がいいお薬がみつかってよかったですね」と、アポキル登場以降はこのアポキルメインでコントロールしてきました。

ただその後もアポキルがほぼ100点の痒み改善ができていたか・・・といえばそうではなく、

・胴体をかく

・背中を噛む

・四肢端を舐める&噛む

・背中に湿疹&フケがでやすい

といった症状がでやすい状態が続きました。

まずはその時の皮膚コンディションを紹介します。



アポキルを使いながらも痒みが悪化したときの状態です。

円形の皮膚炎、かさぶたなどを特徴とする膿皮症でもなく、脂漏を特徴とするマラセチアでもありませんが、拡大すると皮膚コンディションがあまりよくないことがわかります。

アポキルに切り替えて痒みの緩和ができたものの、過去の診断&治療を撤回したことにモヤモヤしていたので、思い切って「以前の治療と併用しませんか?」と提案しました。

具体的にはこうです。

 ~平成28年6月までの治療 A+B

 平成28年7月~ アポキル+B (※投薬Aを辞めました)

 平成30年9月~ A+アポキル+B

そこから約2か月後の状態です。

※写真をクリックすると大きくすることができます。




 

肝心の痒みはかなり少なく過去の治療の中で最もベストな状態となり、さらにアポキルの投薬回数を半分まで減らすことができました。

個人的な分析はこうです。

 治療Aは痒み治療というより皮膚コンディション改善のため

 アポキルは皮膚コンディションの改善はできないが、痒みを抑える

結果的に、皮膚コンディション改善をしながらアポキルを追加処方とすれば、もっと早くこの結果がでたのだと思います。

アポキルを使いつつ、基礎疾患を的確に分析すればアポキルの効果はさらによくなり、減薬にもつながります。

アポキルでの治療内容でお困りの方は当院までご相談ください。

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

アポキルだけでは良くならないアトピー性皮膚炎

2018.06.12

ミニチュアダックスのアトピー・アレルギー、膿皮症や脂漏症(マラセチア性皮膚炎)など難治性皮膚病の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

ミニチュアダックスフンドはブルドッグ犬種、シーズー、柴犬とはまた異なる体質で、そう簡単に重症化する体質ではありません。

ですが、ミニチュアダックスフンドには、ミニチュアダックスフンドなりのある体質があり、それを見落とすと難治性になります。

また原因が1つではなく、複数の病態が重なるとさらに治療は困難になります。

今回はそんなミニチュアダッククフンドの見落とされやすい体質以外にも難治性になる要因が複数かさなって重症化していた症例です。

【症例】

 ミニチュアダックスフンド

【経過】

 〇1年少し前に一度当院受診

 〇やや遠方のため一時治療中断

 〇再度悪化のため1年ぶりに治療再開

  〇アポキル単独投与では痒みは部分的な改善しかできない

まずは1年ぶりに来院したときの状態を紹介します。

まずはお顔から。

続いて、耳です。

続いて、下顎~頚部~前胸部です。

続いて、右前肢です。

続いて、左前肢です。

続いて、体幹ぶです。

続いて、右後肢の側面の拡大です。

続いて、胸部です。

続いて、内股~後肢です。

治療3ヶ月弱の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

部分的にまだ毛並みが整っていませんが、かなり改善したと思います。

あと半年ほどあれば毛並みの改善はもう1ランクか、2ランク改善すると被います。

今回の診断についてですが、メジャーなところからは

①アトピー性皮膚炎

②膿皮症(部分的)

③脂漏性マラセチア性皮膚炎

があげられます。

見落とされやすいのがあと3つあります。

最初のメジャー3要因であれば、アポキル・抗生物質・シャンプー・抗真菌剤などで緩和できますが、この症例はこの3要因に対する対策では改善はかなり限定されます。

あと3つのアプローチを同時にすることで痒みが落ち着き、アポキルを減らすことも十分にできます。

今回の治療アプローチには、

①スキンケア

②スキンケアECプラス

③ヒーリングケアLFプラス

の3点も入っています。

当院が開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップからお買い求めいただけます。

ただ、この条件の皮膚病であれば、いかにスキンケア&サプリメントが理にかなっていても投薬治療なしで改善するのは困難なため、当院受診をお勧めします。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【正しい皮膚病治療】食事療法≠食物アレルギー

2018.04.06

アトピー・食物アレルギーなど、痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今回紹介するのは個人的に非常におもしろい症例です。

【症例】

 ミニチュアダックスフンド 9歳 男の子(去勢済み)

何がおもしろいかというと、「1歳のころから当院をかかりつけにしている地元の患者さま」で、当院のスタンダードな治療でよくできなかった症例です。

1~5才のころは皮膚病などなく、6~7歳ころ(今から2~3年前)から発症しました。

胴体部分の膿皮症と、四肢端の脂漏性皮膚炎で、見た目は「よくある皮膚炎」です。

ただ、予想以上に治療の反応が悪く、抗生物質(培養検査済み)でも膿皮症がきれいに改善せず、アポキルを使っても四肢の皮膚炎&痒みが改善しない・・・

甲状腺機能低下症もなく、副腎皮質機能亢進症の疑いも低く、アレルギー対策の食事療法に変更してもパッとせず1年経過してしまいました。

皮膚病2年目のころには、飼主さまの来院がほぼなくなり、今年3年目の春に「暖かくなって今まで以上にひどくなった」ということで再来院されました。

それが先月3月上旬です。

そのときの状態を紹介します。

まずは顔正面から。

続いて、頚部とその拡大です。

続いて、右前肢

足先、腕(内側)、上腕(脇)の順番です。

続いて、左前肢。

足先、手首内側、上腕(脇)の順番です。

続いて、胸です。

続いて、後肢です。

同じく内股の拡大です。

同じく右後肢の足先、足首、甲の拡大です。

同じく左後肢です。

こういったタイプは典型的な皮膚炎の1つかと思います。

2年前の時点でもほぼ同様の見た目で、もちろんそのときの当院のスタンダードである治療を当てはめたのですが・・・飼主さまの納得できる治療成績ではありませんでした。

そんな経過もあり、昨年はほとんど治療の機会を得ることができずでしたが、今年は

「うちの全力で治療すればきっとよくなります。もう一度全部やらせてください」

とお願いして全力治療に望みました。

投薬は

・アポキル
・抗生物質
・スキンケアECプラス
・院内薬浴(Medicareオイル&シャンプー)
・外用薬(点耳薬)
・食事療法

そこから4週間後の状態と比較します。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒みはほぼありません。

飼主さまもシャンプーも外用薬(点耳薬)も使わずでも最高にいい!とおっしゃっていただけました。

抗生物質は2週間で完全休薬とし、ECプラスで膿皮症の再発防止ができています。

2年前との明らかな違いは「食事療法」だけです。

それ以外のスキンケアやアポキルの処方、抗生物質の処方などは一緒です。

もちろん2年前も確かに食事療法をしたのですが、そのときはベストと確信できる食事を選ぶことができていなかったので、うまく行かなかったのだと思います。

今回は投薬治療を変えなくとも、食事療法で成功する自信がありましたのでベストな結果をだすことができました。

やはり食事療法は非常に重要ですね!

当院では皮膚科診療提携を通じて、こういった症例に対して初診時に的確に治療方針を完成させるための皮膚科セミナーを開催しています。

ご興味のある先生は当院までお問い合わせください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

四季の森どうぶつクリニックを受診するメリット

2018.03.12

ミニチュアダックスフンドのアトピー・アレルギー・膿皮症などの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

ミニチュアダックスフンドの皮膚病にはあまり知られていない特徴があります。

「あまり知られていない」であって、まったく記載がないわけではないのですが、ほとんどフォーカスが当たらないため治療成績が悪い原因になっています。

当院を受診されるほぼすべての症例が過去になんらかの治療を受けているので、初診時には処方されてきた薬のことをお聞きするのですが、多くが「間違いではない」と思っています。

抗生物質を使う、アポキルを使う、食事療法をする、シャンプーする・・・・・確かに1点1点は間違いではありません。

こんなときは、わずかなズレと足りないピースを探すことが重要です。

よくあるのですが、ある1点だけ気づいていないがゆえに、その他の治療が問題にも関わらずまったく治療結果がでないという症例を数多くみています。

今回紹介するミニチュアダックスの皮膚病の症例も、そんな1例です。

【症例】

 ミニチュアダックスフンド

【経過】

 〇過去に当院で治療して改善歴(見た目は完治レベル)あり 

 〇再発時に、飼主さまの体調不良などもあり、通院しやすい地元動物病院へ受診したが改善しない

それでは再発して治らないという状況で久しぶり(1年2カ月ぶり)に来院されたときの状態を紹介します。

一見特徴がない皮膚病にみえますが、これがこのタイプの特徴を表しています。

過去に治療を成功させているという実績を除いて、仮に今日は初診だとしても診断は一瞬です。

当院で治療を再開させて2ヵ月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

モコモコ&フワフワ、痒みもほぼコントロールできています。

予測通りかつ、ほぼパーフェクトな改善といえます。

抗生物質を使うことは正しい治療プランです。

痒みのためにアポキルを併用してもいいと思います。

実際に当院でもアポキルは併用しました。

しかしアポキルはなくてもこの治療は成功するので、「痒みはないにこしたことはないよね」という意味で処方しています。

実際2ヵ月立つ前に痒みはなくなったので、アポキルの継続投与はありません。

シャンプーも大事ですが、いくらシャンプーをしても、種類を変えてもこの皮膚病は治りません。

膿皮膚症があるため食事療法も正しいアプローチの1つですが、「そこじゃない」という皮膚疾患です。

ただ、今後の再発を減らすために食事療法は当院でも提案させていただきました。

当院では皮膚科のない個人動物病院に向けた診療サポートを行っています。

4月に新しい病院に説明に行く予定があるのですが、ご興味のある先生はお問い合わせください。

なお当院で使用しているスキンケア商品&サプリメントは、専用オンラインショップでお求めいただけます。

診断治療が適切であることは重要かと思いますが、症例によっては投薬治療がなくても十分改善する症例もいます。

当院を受診して、ベストな処方を受けることが何より改善に近いものだと思っていますが、遠方にお住いの方のお役にたてるのではないかと思っています。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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