2018.12.15
トイプードルのアトピー・アレルギーなど脂漏を伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回の症例は以前紹介したトイプードルの脂漏症のその後です。
前回記事 ⇒ 【トイプードルの皮膚病】アポキルが効かない脂漏症
初診時の詳しい状態は前回記事をご覧ください。
改めてよくなった部位の比較を行います。
初診時の状態から。
まずは右前腕。
それでは初診時からわずか6週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
変化としては、
・痒み:ほぼなし
・脂漏:ほぼなし
・毛の再生
・エリザベスカラーを完全に外すことに成功
です。
・・・・・・・・・・
【獣医師の解説】
今回の症例のポイントは
①脂漏をどうコントロールするか?
②痒みをどうコントロールするか?
③エリザベスカラーを外せるか?
です。
①に関しては投薬とスキンケアが非常に重要ですが、アポキルでは抗脂漏が難しいためその他のプランが推奨されます。
②痒みは2種類の痒みがあるため、アプローチ方法を2~3つ用意して臨まなければいけません。
それこそアポキルで痒みをコントロールできない典型症例なのですが、その理由は最後の腰背部~臀部の病変ですね。
前腕の痒みも心因性が一部含まれていますが、腰背部~臀部の痒みはほぼ心因性といっても過言ではないです。
この心因性のアプローチがなければ③エリザベスカラーを外すは難しいでしょう。
投稿者: