チワワの症例報告

【チワワの皮膚科治療】診断まで1秒 誰も知らない○○の異常

2023.09.06

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの子の症例です。

 

【症例】

チワワ 3歳1ヶ月 女の子(避妊済)

 

【経過】

〇2歳から痒がる

〇ステロイドの使用で良化するも止めると再発

〇搔く:噛む=7:3

〇脱毛(特に脇・腕・胸)

 

それでは初診時の様子をご覧ください。

 

まずは首の写真です。

次に右前肢の内側です。
根本の方は少しですが地肌が見えています。

胸の写真です。
脇にはほぼ生えておらず、地肌が見えています。

右脇の拡大写真です。

次に腹部です。

こちらは右体側です。

最後に毛をかき分けた写真です。
遠目からはそんなに問題なさそうですが、毛をかき分けるとすぐに地肌が現れ、
毛に密度が無いのが分かります。



【初診時の診極め】

ポイント:被毛形成異常
・毛に密度がない
・毛質、毛の色が悪い
・頚、胸、お腹、内股が特に薄い
・毛がよく抜ける
・地肌が見える

これらが当てはまる症例は、被毛形成異常を疑います。

こういった症例にアポキルやサイトポイントが効かないわけではないのですが、
「飲むのを辞めるとぶり返す」「飲んでいてもスッキリしない」となりやすいのが現実です。
被毛形成異常を改善させることで根本的な治療が可能になります。

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【当院の治療プラン】

①アトピー
・投薬治療

②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法

③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療
※この毛並み異常への投薬の選択は教科書に載っていないため、当院でのみ受けれる治療法です。

 

それでは治療後の様子と比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この子の場合、治療開始から約1ヶ月後には抜け毛が減り、
毛にボリュームが出始めました。
痒み止めの使用回数も2~3日に1回でコントロールできるように。

そして治療から3ヶ月後にはAfter写真の状態まで改善されました。
痒みについても「最後にアポキルを飲んで8日間経ったけど、痒みはない」というレベルまで改善できました。

アトピーや毛並みの異常を特徴とする被毛形成異常や標準治療ではなく、
今回の症例でも特殊な投薬治療を組み合わせて改善に導いています。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。

受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
・サプリ
 スキンケアECプラス(腸活)
 パーソナルケアpⅡ+(心因性)
 アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
 Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。

 

 

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】看護師 上林

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科治療】本当に痒みはあるのか?原因解明!

2023.07.10

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの子の症例です。

 

【症例】

チワワ 2歳5ヶ月 女の子(避妊済)

 

【経過】

〇1年中の痒み

〇四肢を舐める

〇噛む

〇抗生剤を服用するも改善せず

 

それでは初診時の様子をご覧ください。

 

まずは首の写真です。

 

こちらは左前足です。

こちらは左前足です。

最後に腹部と左足の拡大写真です。

 

 

それでは治療から約1ヶ月後の様子を比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

【初診時の診極め】

ポイント①毛並み異常と脂漏症
毛並み異常の症状は、
・全体的に毛が『薄い』『細い』
・地肌が見える
・被毛が硬い
・毛がよく抜ける
・湿疹がある(皮膚が弱い)
・皮脂が多く、ベタベタする
があげられます。

ポイント②心因性
特定の場所を異常に噛んだり舐めたりするのは、
痒みだけが原因ではなく『心因性』の場合があります。

日常の行動パターンで、純粋な痒みではなく、
心因性の掻痒行動(舐める・噛む・搔く)が強く出る傾向があります。
この症例の場合ですと、

・床や絨毯や人を舐める
・食糞をする
・ほこりや毛を咥える
・靴下を収集する
・良く興奮し、走り回る
・クルクル回る
・散歩が嫌い
・他のわんちゃんを怖がる

があげられます。

皮膚炎と痒み症状を詳細に分類すると、
・食生活が悪い
・純粋な痒み
・イライラや不安による掻痒行動
・脂漏症による悪化
・被毛形成異常による悪化
となります。
すべての問題点を初診時に把握し、適切なアプローチを同時に行うことが重要です。

【当院の治療プラン】

①アトピー
・投薬治療

②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
・スキンケアECプラス

③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療

④心因性
・投薬治療

⑤週に1~2回のスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー

この子の場合、治療開始から約1ヶ月後には舐める、噛む、搔く行動が10分の1まで減り、毛の密度も高くなりました。

アトピーや毛並みの異常を特徴とする被毛形成異常や心因性の診断&治療は標準治療ではなく、
今回の症例でも特殊な投薬治療を組み合わせて改善に導いています。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。

受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
 スキンケアECプラス(腸活)
 パーソナルケアpⅡ+(心因性)
 アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
 Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。

当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】看護師 佐野

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科治療】シクロスポリン、アポキル効かない脂漏症

2022.10.08

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回は脂漏症のチワワの子の症例です。

 

【症例】チワワ 2歳 男の子(去勢済)

 

【経過】

〇2歳頃から皮膚の痒み、赤み、べたつき、ニオイ、フケ、脱毛が気になるようになった。

〇シクロスポリンやステロイドを服用するも改善しない。

 

それでは初診時の様子をご覧下さい。

 

 

まずは首の写真です。

こちらは胸、前足の写真です。

次は脇、胸の写真です。

こちらはお腹の写真です。

 

最後に身体の側面とその拡大写真です。

 

 

 

2歳頃から皮膚の痒み、赤み、フケ、べたつき、ニオイ、脱毛の症状が出ており、シクロスポリンやステロイドの薬を服用していましたが、改善しないということで来院されました。

初診時は皮膚にべたつきがあり、毛がワックスでセットしたような束感が出ていました。

 

それでは、初診時から約4ヶ月後と比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は投薬治療、腸内環境を整えるサプリメント「スキンケアECプラス」を中心にし、当院のおすすめする食事への切り替え、飼主さまにご自宅でスキンケアも行って頂きました。

治療開始から約2ヶ月でニオイが気にならなくなり、4ヶ月後には痒みが消失し、飼主さまには「完治したようだ!」とお声を頂き、投薬治療を終了しました。

 

<今回使用した当院オリジナル商品>
・スキンケアECプラス
・Medicareクレンジングオイル
・Medicareシャンプー

当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

当院おすすめのフードは、インスタグラムのプロフィールにあるリンクから「治療を成功に導く食事管理法」をクリックしていただくと、資料請求できます。

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

 

【症例報告制作者】看護師 佐野

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科治療】抗生物質を使わない膿皮症治療

2022.09.02

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの子の症例です。

 

【症例】

チワワ 12歳  女の子(避妊済)

 

【経過】

〇2年前から湿疹が一年中できる

〇お腹に痒みがあり、掻いてしまう

〇薬や注射を使用しても改善せず

 

それでは初診時の様子をご覧ください。

 

まずは首の写真です。

次は脇の写真です。

こちらは胸からお腹の写真です。

湿疹があり、毛も薄くなっています。

お腹の拡大写真です。

身体側面の写真です。

皮膚の拡大写真です。

最後は足の写真です。

 

写真で写っているほとんどの部分に赤みがあり、毛が薄くなっています。

それでは、初診時から約5カ月後と比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お写真を比べて頂くと毛量が増え、モコモコなっているのがよくわかります。

皮膚の赤みや湿疹があったところもきれいになくなりました。


主に投薬で膿皮症、免疫異常、毛並み改善を治療しましたが、他にスキンケアも飼い主さまにご自宅で行って頂きました。

・Medicareクレンジングオイル
・Medicareシャンプー

この2種類を週に1回の頻度で使っていただきました。
この子の場合スキンケアだけでは100%の改善にはたどり着くことが難しいですが、スキンケアをしっかり行うことで治療成功に近づきます。

今回使用したスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】看護師 佐野

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科治療】基礎疾患治療の重要性

2021.10.12

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの症例をご紹介します。

 

 

 

【症例】

チワワ   5歳11ヶ月   女の子(不妊手術済)

 

【経過】

〇季節性はなく一年中症状がある状態(痒み、ベタベタ感、臭い)

〇ステロイドでの効果はあったが、一時的でまた悪化を繰り返す

〇サイトポイント注射もあまり効果が無かった

〇3ヶ月前から更に悪化し脱毛も

 

 

 

 

それでは初診時の様子です。

 

 

 

まずは顎下~首の写真です。

 

 

 

更にアップにした写真です。

毛も少なく、肌がゴワゴワになっています。

 

 

 

こちらは前足の様子です。

 

 

 

こちらも皮膚が硬くなり、ゴワゴワしています。

毛もほとんど生えていません。

 

 

 

 

次はお腹側の写真です。

 

 

 

 

胸のアップです。

薄毛なのがお分かり頂けると思います。

 

 

 

こちらはお腹~後足の写真です。

こちらも毛がスカスカな状態です。

 

 

 

 

この写真は首~肩辺りの毛をめくったところです。

毛がほとんど無く、皮膚の状態も良くありません。

 

 

こちらは背中のアップです。

正常なアンダーコートも見られず、かなりスカスカです。

 

 

 

 

 

 

それでは4ヶ月後の状態をご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初診から1ヶ月も経たないうちに痒みが減ってきて、皮脂によるベタベタ感も減っていきました。

今回の治療には基礎疾患へのアプローチと並行して、腸内環境を整える為のサプリメント(スキンケアECプラス)の服用と、ご自宅でのスキンケア(オイル、シャンプー)も行いました。

痒みにだけの治療では改善しない例です。隠れた原因を見つけ、その基礎疾患へのアプローチができたことで改善に繋がりました。

4ヶ月後には痒みも落ち着き、毛並みも写真のようにボリュームが出て、ベタベタ感も改善してふわっとしました。最後の写真でお分かり頂けるように、アンダーコートも再生し、地肌が見えない程の毛量になりました。

 

このように、良くなったり、悪くなったりを繰り返している。痒み止めやステロイドのお薬で改善しない。など、わんちゃんの皮膚病でお困りでしたら一度当医院にご相談下さい。

尚、関東にお住いの方は東京サテライトで初診を診させて頂き、その後の診察をオンライン診療で行うこともできます。

疾患によっては適応外になることもありますが、ご希望の方はご相談ください。

詳しくはこちらからご覧頂けます。⇒東京サテライト

 

今回の治療に使用した、獣医師開発のオリジナルのサプリメント(スキンケアECプラス)と、スキンケア商品はこちらのホームページからご覧いただけます。⇒サプリメント・スキンケア商品

 

 

 

【症例報告作成者】 看護師 森

 

 

 

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚病治療】毛並みへのアプローチ

2021.08.18

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

今回は、チワワの皮膚病の症例です。

 

【症例】

チワワ 1歳 男の子

 

【経過】

〇耳の後ろ・顎・足先などの脱毛

〇痒みがあり、頭・顎を掻き、足先・腕・腰を舐めたり噛んだりする

 

では、初診時の状態を見ていきましょう。

はじめに、正面です。

 

続いて、身体の側面です。

 

身体側面の右側の拡大です。

 

身体側面の左側の拡大です。

 

続いて、腕の拡大です。

 

続いて、頚部です。

 

頸部の拡大です。

 

続いて、胸部・腹部です。

 

胸部の拡大です。

 

腹部の拡大です。

 

全体的に毛が薄く、背中や頭が部分的にはげてしまっています。

では、初診時から約3ヶ月後の状態を見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わずか3カ月でここまで毛並みが良くなりました。

治療前は、足先などを濡れるほど舐めていたのが治療後はほぼ無くなっています。足先の脱毛・赤みもなく、綺麗な毛が生えそろっています。

そして飼主様曰く、だんだんと治っていくにつれ、性格が変わってきたそうです。飼い主様の近くに自ら来るようになり、人懐っこい性格になっていきました。

 

皮膚病による脱毛・痒み・痛みは、外面的な問題以外にも内面的な問題もおこり、飼主様に懐きづらくなったり、怒りっぽくなってしまったり、鬱っぽくなってしまいます。

反対に、適切な治療をしていけば今回の症例の子のように人懐っこく、明るく犬らしい性格になっていくかもしれません。

 

【症例報告制作者】看護師 山崎

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚科診療】ホルモン異常と心因性へのアプローチ

2021.07.23

心因性の噛み癖などの治療にも力を入れている皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はチワワの症例です。

 

 

【症例】

チワワ  11歳9ヶ月  男の子(去勢済み)

 

【経過】

〇元々皮膚トラブルはなかった

〇2年前から急に左手を舐める&噛む、身体に湿疹

〇ステロイドなどを服用したが改善しない

〇エリザベスカラーをつけている

 

 

それでは初診時の写真をご覧下さい。

まずは全体の姿です。

 

 

胸から股まで毛が薄いのが分かります。

 

こちらは首の写真です。

 

そして、胸とお腹の部分です。

薄毛と、赤み、所々に湿疹があります。

 

 

次は腕です。

こちらも毛が薄い状態です。

 

特に左には舐め壊し、噛み壊した様な跡もあります。


 

こちらは側面の写真です。

 

 

 

 

それでは治療後の状態と比較してみましょう。

並べてみると、全体的に毛量が増えたのがお分かり頂けると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは側面の毛をめっくったところです。

アンダーコートが再生しています。

 

 

治療後の写真は4ヶ月後のものです。

今回は腸内免疫の改善と、投薬治療を行いました。

ホルモン異常へのアプローチに加え、心因性へのアプローチも行いました。手を舐め壊したり、噛み壊したりするのは心因性が原因の場合があります。

 

目を離す時にはつけていましたが、2ヶ月後にはエリザベスカラーが外せるようになりました。4ヶ月後には完全に外せています。

毛はアンダーコートも再生してボリュームが出て、毛の質も柔らかくなったように見えます。

今回、腸内環境を整える為と(スキンケアECプラス)、心因性へのアプローチに(パーソナルケアPⅡプラス)サプリメントも使っています。

 

 

このように中々治らない、原因が分からない、など、わんちゃんの皮膚の事でお悩みの方はぜひ当院までご相談下さい。

尚、関東にお住いの方は東京サテライトで初診を診させて頂き、再診をオンライン診療で行う継続治療を受けることもできます。

疾患によっては適応外になることもありますが、ご希望の方はご相談ください。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】 看護師 森

 

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【チワワの皮膚病治療】アポキルが効かない

2018.12.17

チワワのアトピー・アレルギーなどの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

チワワも痒みトラブルが多い犬種ですね。

問題はアポキルで痒みのコントロールが難しい症例がいることです。

 

【症例】

〇1歳のときから痒み

〇腕をなめる&かじる

〇頚部を頻繁にかく、暇になると背中を真っ赤になるまで掻く、

〇左膝の上の毛をむしる

とくにかく全身痒く、留守にすると血まみれになるまで掻くため、エリザベスカラーをしている

〇アポキルでも改善しない

それでは初診時の状態です。


    

続いて、頚部とその拡大です。

 


 

続いて、右前腕です。

 

続いて、左のわきです。

 

つづいて、左後肢の膝上です。


 

それでは初診時から2か月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。


 

 

 


 

 

 


非常にきれいになりました。

痒みも緩和され、エリザベスカラーもつけていません。

身体が真っ赤になることも、傷だらけになることもありません。

アポキルも2日に1回でコントロール良好です。

 

今回の症例ではアポキルが効かなかったということですが、初診時に「アポキルが効かない理由」がわかります。

このアポキルが効かない理由にアプローチするとここまで改善することができます。

「痒い」という行動に対してどうアプローチするのか、痒みのメカニズムを考えてアポキル以外のアプローチを併用することが重要です。

 

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【犬の膿皮症】全症例が同じ治療で治るわけではない

2018.09.02

犬の細菌性膿皮症治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


この症例集では当院で改善した症例のうち、個人的に印象的だった症例を選んで掲載しています。

もちろん重症度で選ぶこともありますが、治療の内容に「特別な意味」があるものも掲載するようにしています。

今回紹介する症例の重症度は特別なものではないのですが、治療内容に特別な意味があるので紹介することにしています。


【症例】

 チワワ 4歳 男の子(去勢済)

【経過】

 〇1年前の夏にも湿疹があり、内服・シャンプーで改善

 〇今年も8月頭(3週間前)から湿疹が再発

 〇かかりつけ動物病院にて抗生物質処方されて服用するも悪化傾向


それでは初診時の状態からですが、長毛で皮膚病変がわかりにくかったため、病変部評価と治療を兼ねて全身のカットさせていただきました。

まずは身体側面とその拡大です。

続いて、腹部です。

続いて、背中です。

重度の皮膚炎、見た目から「膿皮症」の診断ですね。

この初診時と比較するのは2回目の診察時(初診日から9日後)の状態です。

湿疹はほぼ・・・ではなく、完全にゼロになりました。

シャンプーは1回のみ、9日前の初診時に院内薬浴を行っただけで、自宅でのシャンプーはなしと指示しています。

なので1回洗って次の湿疹がゼロという結果です。


膿皮症は犬の皮膚病で最も多く、当院でも数えきれないほどみていますが、このタイプは特別で、当院でも年に1~2回しか遭遇しない特別な膿皮症です。

一般的な膿皮症と同じアプローチでも治らないとまでは言い切れませんが、普通にアプローチすると数カ月かかると思います。

しかし逆転の発想で、ある特殊な条件を満たせばおどろくほどの短期間で劇的によくなります。

飼主さまには過去の治療症例で「同等」と判断できる症例の治療前・治療後をお見せして、今回の特殊な条件の治療に了承を得て行いました。

もちろん副作用が出るようなハイリスクの治療ではなく、むしろ「それで治るの?」という治療内容です。

その条件は3つ、この3つが揃えば普通の膿皮症以上の速さで治ります。

大事なのは初診時にこの条件3つで治療のイメージが描けることだと思います。

※初診時の検査結果は2回目の再診時にお伝えしましたが、治療方針は初診時の予測通りのままです。


当院と診療提携を結んでいる先生にはこのあと治療内容についてお知らせをします。

診療提携については専用フォームからお問い合わせください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

アポキルが効かないチワワの痒い皮膚病

2018.07.30

チワワの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


当院では「初診時の診極め」として診た瞬間の判断を最優先に治療しています。

基本的には初診時の想定範囲内で治療結果がでるのですが、まれに後から方向性の変更や追加をしなければいけない時もあります。

今回は当院では非常にめずらしいのですが、治療の途中で「初診時に組み立てた治療方針に1つ加える必要があった症例」です。


【症例】

 チワワ 1歳10カ月(初診時) 女の子(不妊手術済)

【経過】

 〇生後半年くらいからフケをみとめ、近医にて脂漏症と言われる
 
 〇1カ月前から痒み(&傷)にて他院にて治療開始

 〇傷防止のためエリザベスカラーが外せていない

 〇痒みは「喉」を1日中かく

 〇耳の外の毛がベタベタ

 〇身体のフケ

初診時の状態からみてみましょう。

声を出して掻く&傷だらけになるという理由でエリザベスカラーをつけています。

続いて耳(右耳を後方から)です。

 

 

続いいて頚部、軽度にみえて強い痒みで傷になりやすい部位です。

 

続いて、胸です。

 

それでは初診時から約10か月後の状態と比較してみましょう。

 

 

「劇的」という比較ではないのですが、痒みの緩和ができ、エリザベスカラーを外すこともできるようになっています。

掻くことは掻くのですが、以前は掻き壊して傷になっていたレベルが緩和でき、今はもう傷になるような痒みはありません。

今回は初診時に「心因性」と判断してアポキル&心因性のダブル治療で臨んだのですが、前半で3カ月で明確な改善が認めらませんでした。


初診時から3カ月の時点である病変を目にすることができたので、治療方針を1つ加えることにしました。

この1つ加えた治療から徐々に改善しています。


3カ月目にみつけた病変はかすかなもので、初診時での判定は正直難しいものでしたが、それでも初診時に想定内にすることが難しいというわけではなかったため今後の反省材料にしたいと思います。

わかりやすい「心因性」というものだけに目を奪われて、全体を診ることに注意不足があったかもしれません。


今回の症例の簡単な解説です。

参考までに今回の症例でも初診時からアポキルを使用しましたが、アポキルによる痒みの改善は非常に乏しいものでした。

もちろん心因性という診断をしたためアポキルが効かないのはある程度想定範囲内でした。

ただ心因性のアプローチに反応がなかったのは初診時の想定外でしたので、今回の症例のポイントは「アポキルも効かない、心因性治療にも反応がない」という3カ月の時点でどう対応するかだっただと思います。

ここでのプランニングは大きく分けて2つです。

①心因性ではないのかもしれない

②心因性以外に何かかくれているかもしれない

僕の判断は②です。

心因性と「もう1つ」が見過ごされていたがゆえに心因性の治療結果がでなかっただけです。

今回の症例では心因性に加えて途中に気づいた追加疾患の計2点の治療を加えることで改善ができたいう症例です。


今回は非常に難しい症例で、個人的にも非常にいい経験になりました。

長くかかりましたが、当初の目標を達成することができて本当によかったです。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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