ポメラニアン

【ポメラニアンの痒みと脱毛】ステロイドとアポキルが効かない

2022.12.01

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回はポメラニアンの子の症例です。

 

【症例】

ポメラニアン 6歳11ヶ月 女の子(避妊済)

 

【経過】

〇1歳から痒み、4歳頃から脱毛が始まる

〇ステロイド、アポキル併用するも改善しない

〇1年中痒がり、皮膚は元々ベタベタタイプ

 

 

それでは初診時の様子をごらんください。

 

 

まずは首です。

次に胸部。

そして腹部です。

続いては体側(右側)です。

先程の首元を拡大した写真です。

こちらは腰あたりの拡大写真です。

次に右前足の側面です。

こちらは後ろ足の側面です。

最後に背中とその拡大写真です。

 

皮膚は赤く、部分的にただれている所があります。

毛もパサパサとしており、すぐ絡まり毛束上になっています。

毛は、全体的に薄く胸腹部は全く生えていません。

 

当院受診前の治療は、抗生物質・ステロイド・サイトポイント・アポキル・抗ヒスタミン剤・セラミドなどの使用でした。

当院での治療は投薬治療とサプリメントがメインですが、ステロイドは使用せず、
免疫異常、毛並み異常、心因性に対しアプローチを開始し現在もコントロールできています。

 

それでは初診から4カ月後の姿をご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

密度のある毛が生えていますね!

治療から1ケ月後には痒みが7割まで減り、べたつきも減ったとの事。

そこから約1カ月後には毛が増えてきたと感じ始め、再診のたびに毛量が増えたと感じられています。

そして治療から4カ月後にはモコモコふわふわになりました。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

 

【今回使用したサプリメント】
・スキンケアECプラス
・パーソナルケアPⅡ+

投薬治療なしにホームケアでアプローチする場合は、
・食事療法
・免疫:スキンケアECプラス
・毛並み異常:アロペシアGR+
・舐め癖:パーソナルケアpⅡ+
がお勧めてす。

Medicareシリーズとサプリは当院オンラインショップからご購入いただけます。

 

 

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】看護師 上林

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ポメラニアンの皮膚科治療】脱毛の治療

2022.09.22

こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

今回は脱毛症のポメラニアンの子の症例です。

 

【症例】

ポメラニアン 6歳 女の子(避妊済)

 

【経過】

〇昨年10月から毛がごわごわし、徐々に首とお腹の毛量が減っていると感じた

〇かかりつけでアロペシアXと診断が下り、特に治療はしていない

〇同じ時期に膿皮症も患い抗生剤を内服している

 

それでは、初診時の様子をご覧下さい。

 

 

こちらは胸のお腹の部分です。

毛量は一見あるように見えますが、毛束状になりゴワゴワしたさわり心地です。


先程の拡大写真です。毛束感やゴワゴワしている感じが写真から伝わります。

こちらはお腹の部分の拡大写真です。

次は身体側面のお写真です。

こちらからも毛束状が確認できます。

このお写真は首辺りを映しています。

この部分だけ顕著に脱毛が見られました。

初診では食事療法を開始し、約2週間後から投薬治療とスキンケアを開始しました。

初診から3ヶ月後、血液検査も挟みながら適宜状態をみながら投薬を調整し、首辺りの毛が生え始め、全体的にゴワゴワしていた毛がやわらく感じられるように。

さらに2ヶ月後には毛量が増えボリュームが出始めました。

元の状態まで改善されたため治療終了となりました。

それでは、フワフワに戻った姿をご覧ください。

 

正面の写真からでも毛がフワフワしているのが分かります。

全体的に毛量が増え毛束感も無くなりました。

拡大写真です。

お腹の部分の拡大です。皮膚が見えていた部分が毛で覆われています。

身体側面です。フワフワモコモコですね。

脱毛が顕著にみられた首の部分も綺麗に生えそろっています。

全体的に毛が増えただけでなく、密になりポメラニアンらしい姿に戻れました。

 

アロペシアXは治療の正解がないため、効果が出るまで時間を要したり、全ての子がこの子のような結果となるわけではありません。

ですが、もし積極的な治療に興味があり試してみたいという方がいらっしゃいましたら是非当院にご相談ください。

 

当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。

 

この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。

尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。

※症状によってはできないこともございます。

詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。

 

インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。

 

 

【症例報告制作者】看護師 上林

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ポメラニアンの脱毛治療】アロペシアX(毛周期停止)

2019.12.20

こんにちは、ポメラニアンの脱毛症(アロペシアX、毛周期停止)の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今回はポメラニアンの症例です。

 

【症例】

ポメラニアン 6歳 女の子(避妊手術済)

 

【経過】

〇急に毛量が減り、頚部、体の側面、臀部がスカスカに

〇腹部~内股に湿疹あり

〇痒がっている

 

それでは、初診時の状態です。

まずは、体の正面です。

 

頚部です。

 

脇~胸です。

 

腹部~内股です。

 

体の側面(右側)とその拡大です。

 

臀部です。

 

それでは、治療後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

 

 

 

 

 

 

スカスカだった部分に毛が生え、毛量が増えました。

腹部の湿疹があった所も綺麗になっています。

 

アロペシアX、毛周期停止といった脱毛系の治療は非常にデリケートです。

何がデリケートかというと、

①診断 

 血液検査での確定診断は不可能

②治療 

 専用の治療薬はなく、報告がある治療薬の取り扱いが繊細

③結果 

 一般的には治療結果がでるのに最短でも6カ月、平均1年越え・・・と時期だけでなく結果がでるかどうか不確定要素が強い

 

治療方針は色々とありますので、色々と組み合わせを変えながらご提案をしていきます。

毛並みの再生をお約束できるものではありませんが、お悩みの方はご相談ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【アポキルが効かない皮膚病治療】エリザベスカラーを外す

2018.09.03

ポメラニアンの脱毛・脂漏などの皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


ポメラニアンの脱毛というと毛周期停止(アロペシアX)が有名で、当院を受診されるポメラニアンも脱毛症(毛周期停止・アロペシアX)が多いのですが、その他の皮膚病もないわけではありません。

【症例】

 ポメラニアン 1歳8カ月 女の子(不妊手術済)

【経過】

 〇生後4か月のころから身体・四肢を掻く&噛むといった痒み症状を呈する

 〇平成29年6月から当院受診5月までアポキル(オクラシチニブ)を毎日服用するも十分な改善はない

 〇アポキルを1日2回服用を3カ月続けたが、1日1回と比較して痒みの軽減はない(今は1日1回)

 〇過去の服用は、抗生物質として「メトロニダゾール・アモキシシリン・ドキシサイクリン・オフロキサシン・ホスホマイシン・エンロフロキサシン」、ステロイド、抗ヒスタミン剤

 〇食事療法はアミノ酸系など2種類(おやつはなし)

 〇外用ステロイドでの改善なし

 〇季節性はなし

 〇傷だらけになってしまうため、エリザベスカラーを常に装着している

それでは初診時の状態です。

まずは正面から。

続いて、右前腕と手先です。

続いて、左前腕とその拡大です。

続いて、胸部・腹部の順番です。

続いて、側面とその拡大です。

続いて、左後肢の側面(膝~カカト)です。

最後に、後ろからです。

それでは初診時から3カ月半の状態と比較してみましょう。

改善点を列挙していきます。

 ①エリザベスカラーを完全に外すことができました(初診時から2カ月半の時点)

 ②毛並みがよくなりました

 ③フケ・皮脂が劇的に減少しました

痒みがないというわけではありません。

かじったりもありますが、何よりエリザベスカラーがないという生活を取り戻すことができたのは大きなことだと思います。

今回のポメラニアンの症例はややイレギュラーな皮膚病で、途中治療初期には嘔吐・下痢・低血糖・高CRP値の問題点もでたりもしましたが、初診時から治療方針の変更はなく、順調に改善したと判断しています。

参考までに今回の3カ月半にアポキル(オクラシチニブ)は1度も使っていません。

使ってはいけないという意味ではなく、アポキルで改善は難しいと判断しています。

今の皮膚科では「掻く」「舐める」「噛む・かじる」といった痒み症状にアポキルという流れが定着しつつあり、いいこともあればそうでないこともあるように思います。

アポキルが効く皮膚病と、効きにくい皮膚病を診極めて処方することができればもっと皮膚病の治療成績は高くなると考えています。

今回の症例で改めて考えたことですが、

①エリザベスカラーを使うメリットはほぼない

やむを得ず装着する場合は、「あとで外せる」と判断できる場合に限り一時的につけてもいいと思っています。

②アポキルは魔法のような万能薬ではない

アポキルが抑えられる痒み症状は全体の一部です。

「痒い=アポキル」ではないので、アポキルを処方するときは「アポキルが効くのか効かないのか」の判断と「もしアポキルが効かなかったら」のプランニングをして処方する必要があると思います。

③病気の原因は1つではない

アトピー、膿皮症、食物アレルギー・・・・など有名な病気はさまざまありますが、病気が複数まざっていることも多いので、治療が1つにならないように組み合わせてアプローチする必要があります。

パズルのピースのように、1枚でも足りない・ズレあると完成しないので、「枠のないパズル」という感覚があってもいいと思います。

うまくいかないときは「足りない」か「ズレがある」です。


参考までに今回の症例でも院内薬浴(スキンケア)とヒーリングケアLFプラスを使っています。

ただ、今回の症例を検査なく、投薬治療もなく改善させるのは99%不可能だと思います。

的確な投薬治療をしながらスキンケア&サプリメントを併用するのが大事です。

一応当院で使っているスキンケア商品・サプリメントの紹介をしますが、適切な医療提供がなければ難しいことも多々あることをご理解ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症アロペシアX(毛周期停止)の治療

2018.04.21

ポメラニアンやトイプードルに多い毛周期停止(アロペシアX)の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

ポメラニアンの脱毛症「アロペシアX(毛周期停止)」で治療に困っている方は多いと思います。

今日の症例はそんなポメラニアンの典型的な脱毛症の治療成績です。

【症例】

 ポメラニアン 5才 去勢オス

【経過】

 〇2~3年前からアロペシアXの診断済み

それでは約1年ちょっと前の初診時の状態をみてみましょう。

続いて、頚部。

続いて、胸部(腹側)です。

続いて、腹部です。

続いて、側面とその拡大(胸側・腹側)です。

続いて、背中です。

腰背部はほぼ脱毛しており、毛がほとんどありません(黒いのは色素沈着です)。

ポメラニアンに多いアロペシアX(毛周期停止)の典型的な脱毛所見ですね。

ここから治療開始したのですが、実は治療から約半年は「脱毛の進行」が認められました。

初診時に残っていた毛の大半が抜け落ちてしまい、「治療しているにも関わらず脱毛が進行している」という状況でした。

しかし飼主さまは治療に常に前向きに臨んでいただき、治療から約1年後からようやく発毛が認められました。

それでは治療から約1年後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

※この上の写真の「背中」ですが、皮膚の色素が黒くなっているため腰の辺りは「ツルツルに近い脱毛」でした。

結果的に初診時は「脱毛進行途中」であったため、その初診時との比較は少しわかりにくかったかもしれませんが、脱毛が進行しきったピークからは劇的な改善です。

今いいながれでどんどん発毛しているため、かなりフワフワになると思います。

四季の森どうぶつクリニックでのアロペシアX(毛周期停止)の発毛の治療結果はかなり高い確率だと思うのですが、問題は結果がでるのに必要な期間が読めないことです。

最低でも半年、長ければ1年以上必要です。

過去には約3年かけて発毛したわんちゃんもいます。

数多くみてきて思うことは、「脱毛期間が長いわんちゃん、当院受診までが長いわんちゃんほど発毛までに時間がかかる」と思っています。

今回のポメラニアンのわんちゃんも、当院受診間でに約3年要しているため、もし脱毛初期に当院受診をされていればもう少し早い改善があったと思います。

ポメラニアンのアロペシアX(毛周期停止)の治療に関しては飼主さまとの相談で勧めていくのですが、当院では飼主さまの「なんとかしたい」のために積極的な治療を行っています。

長期間かかる傾向はありますが、高い確率で発毛しているためお悩みの方は当院へご相談ください。

東京・千葉・神奈川・埼玉といった関東圏だけでなく、大阪・神戸・京都といった関西圏からのアロペシア治療も非常に多く、遠方の方でも継続治療ができるプランもあります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症「毛周期停止(アロぺシアX)」

2018.03.09

ポメラニアンやトイプードルに多く発症する脱毛疾患「毛周期停止(アロペシアX)」の発毛治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今日の症例報告は「痒みのない脱毛疾患」の典型症例、ポメラニアンの毛周期停止(アロぺシアX)です。

【症例】

ポメラニアン 初診時2歳3カ月 女の子(避妊手術済)

【経過】

 〇1年前から脱毛があり、この1年で徐々に進行している

 〇他院にてアロペシアXを疑われ、メラトニンとサプリメントを服用している

それでは初診時の状態をみてみましょう。

初診時から8か月後の状態との比較です。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

まずは左側面。

同じく左側面、胸部の拡大です。

続いて、左側面腹部~大腿部の拡大です。

続いて、右側面です。

同じく右側面、胸部の拡大です。

同じく右側面、頚部の拡大です。

続いて、背中です。

続いて、後ろから、

まだ不十分ですが、再生が認められています。

この比較写真を作成した後に治療10カ月後の写真を送っていただいて、8か月の時点より徐々に増えているのが確認できています。

写真を送ってもらっているというのは、今回の症例も前回同様に遠隔診療で治療継続しています。

8か月で生え始めて10カ月でもまだ不十分なのですが、アロペシアXの治療成績の中では十分早くから改善が認められた方に入ると思います。

やはり若く、経過が短いというのが治療結果がでやすいポイントだったかと思っています。

アロペシアXの治療でお悩みの方は一度ご相談ください。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症X(毛周期停止)の治療症例報告

2018.03.04

ポメラニアンやトイプードルに多く「アロペシアX」「毛周期停止」と呼ばれる脱毛症の発毛治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

アロペシアX(毛周期停止)に関しては色々な意見もあるのは十分承知していますが、当院では常に「治療しないプラン」と「積極的に治療するプラン」を提示するニュートラルなポジションでいます。

ただ、「なんとかしたい」という飼主様の想いに応えるのも一つの役割と思って、かなり積極的に治療を行うようにしています。

それでは今日はそんなポメラニアンの脱毛症「アロペシアX」の症例報告です。

まずは初診時から。

続いて、頚部です。

続いて、身体側面(左側)です。

同じく胸部~腹部の側面の開く第です。

続いて、身体の側面(右)と、その胸の拡大です。

続いて、ばんざいしたときの胸~お腹とその悪代です。

続いて、背中の尾っぽとその拡大です。

それでは初診時から約7~8ヵ月後のころだったかと思います。

全身ほぼフワフワのモコモコに再生しました。

今回はは治療後の写真が「自宅」になっているように、初診時を当院で診察して、継続診療を遠隔で行いました。

7~8ヶ月で再生したというのは比較的早いほうで、まだ軽度で若い状態だったからだとは思います。

最近はだいたい生えるのですが、1年くらいかかるわんちゃんが多いです。

問題なのは1年治療したら絶対はえるのか?といえば違いますし、2年治療してはえるわんちゃんもいて、治療に正解がないことでしょうか。

とりあえず当院は治療を諦めることはせず、基本としては「飼主さまが諦めるまで諦めません」です。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【ポメラニアンの脱毛治療】アロペシアX(毛周期停止)

2017.11.13

ポメラニアンやトイプードルに非常に多く認められる脱毛症「アロペシアX(毛周期停止)」(通称ポメハゲ)の治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

ポメラニアンに多いアロペシアX(毛周期停止、ポメハゲ)の治療は色々な意味でデリケートです。

治療するか、それともしないかという選択肢から始り、治療しても生えない子もいます。

生える子に関しても、どれだけの治療期間で生えるか予測できないという問題もあります。

また、処方するお薬の取り扱いもデリケートな部類に入ります。

今回紹介するポメラニアンの脱毛症例も、「いつ生えるのか?」ですごく悩みました。

【症例】

 ポメラニアン  5歳  女の子(避妊済)  

【経過】

 〇1年前から脱毛

 〇かかりつけ動物病院で「アロペシアXの疑い」といわれている。

それでは初診時の状態です。

ポメラニアンの脱毛が多いわんちゃんは圧倒的にタヌキ顔ですね。

個人的にはタヌキ顔が好きなタイプですが、僕が人目惚れしたポメラニアンがアロペシアXになって当院に来ているので、僕はポメラニアンを飼うことができません(^^;

  獣医師がペットショップで一目惚れしたポメラニアンが、後日アロペシアXとなり治療した話

それではまずは頚部から。

続いて、右側面。


同じく右側面の腰のあたり。

続いて、背中の全体像。

特に腰に強く脱毛がでているため、腰の拡大。

アロペシアXで脱毛がめだつ大腿部尾側。

それでは治療後と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

腰に強く脱毛がでていましたが、90%回復したと思います。

このようにブログにしてしまうと改善は一瞬かもしれませんが、実はかなりの期間を要しています。

実際に治療に要したのは・・・・・・・・・なんと、10ヶ月!

しかも10ヶ月かけて徐々にはえたのではなく、生え始めたかな?と思ったのは2ヶ月くらい前です。

おっ?と思ったのは1ヶ月前で、今回の受診で一気に生えてました。

治療初期の3~4ヶ月のころは初診時よりも減ったのでは?という時期もあり、治療側である僕としても非常に辛かったです。

痒みであれば1~3ヶ月でほぼ決着つくのですが、ポメラニアンの脱毛症「アロペシアX」はいつ治療結果がでるかわかりません。

1年たっても結果がでないこともあります。

治療に関しては絶対ではないので「いつやめてもいいですよ」ともお話しするのですが、僕が諦めたらそれで終了になってしまうので、僕が諦めることは絶対にしないようにしています。

・・・・そう、僕は自分の髪が薄くなっても絶対に諦めません(^^)

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症治療 

2017.07.01

当院は「かゆみ」を主とした皮膚病治療に力を入れている皮膚科動物病院ですが、ポメラニアンやトイプードルの脱毛症の患者さまも非常に多く来院されています。

今回はその「痒み」と「脱毛症」の両方をかかえたポメラニアンの症例報告です。

【症例】

 ポメラニアン 2歳 男の子(去勢済み) 

【経過】

 〇去年の6月のカット以降、毛がはえてこない

 〇去年の9月頃から脱毛が進む

 〇腹部側面、かかとを昔よりなめる(心因性?)

 〇かかりつけの病院にてレーザー+抗炎症薬+サプリメント(R&U、栄養剤)

まずは全体からみていきましょう。

続いて、頚部。

続いて右前腕。

同じく、右前腕側面。

続いて、左前腕。

同じく左前腕側面。

続いて、身体の右側。

同じく、身体の右側の頸部~胸部の拡大。

続いて、身体の左側。

続いて、身体の左側の頸部~胸部の拡大。

ポメラニアンやトイプードルに多い脱毛症アロペシアX(毛周期停止)の特徴をもっています。

ただ「脱毛」しか症状がない通常のアロペシアXとことなり、今回は「痒み」という症状もかなり強くでています。

痒みが強い部分は腹部側面(色素沈着が強い部位)、手首のあたりです。

アロペシア単独であれば顔・四肢の脱毛はほとんどないため、手首の脱毛は「アロペシアX」の症状とはいえません。

それでは、この初診時から9週間後の状態と比較してみましょう。
※画像をクリックすると、拡大してみることができます。

まだ被毛は短めですが、かなりの改善がみとめられました。

毛の数としては80%以上の改善と判断しています。

それでは簡単な解説です。

今回は通常のアロペシアXとは異なります。

理由は「アロペシアX」だけでは起こらない痒み、特に手首の痒みがその特徴を表しています。

そのため今回は脱毛症に対するアプローチと、痒みに対するアプローチの両方を行いました。

では本来の脱毛症ではおこらない「痒み」に対してどのようなアプローチを行ったか?というと、もちろん最初は「アポキル」です。

アポキルは、副作用が非常に少なく、飲みやすく、痒み全般をかなりの精度でおさえてくれる非常にいいお薬です。

しかし今回は処方する時点で「効きが悪い」という前提で処方しました。

もちろん「効けばOK」という期待もありましたが、「効かなければ次は〇〇〇」という次のプランを用意して、あえて最初にアポキルを選択しました。

アポキルの効果はというと、やはり「痒みはまったく改善なし」という効果なしの治療結果でした。

もちろん想定範囲内ですので、アポキルの処方は終了し、予定通り次に考えていたサプリメントを処方しました。

「痒み止めのアポキルを撤回して、次に出すのがサプリメント?」と思われるかもしれませんが、この症例の最大の見せ場はここです。

すると痒みもほとんど収まり、上の写真の通り舐めすぎていた手首の脱毛部位も綺麗な被毛が再生しています。

この流れであればもうお分かりだと思いますが、サプリメントは当院のオリジナルサプリメント、ヒーリングケアLFプラスです。

たかがサプリメントですが、されどサプリメントです。

的確な診断があれば、サプリメントはお薬を超える改善を示すことすらあります。

今回も初診時に「これはLFプラスで改善するだろうな」と判断してあえて「アポキル→LFプラス」という処方の流れをつくりました。

当院では医療を提供するクリニックでもあるのですが、医療だけではないサプリメントの重要性もお伝えできればとも考えています。

脱毛症を治すサプリメントではないのですが、痒み・舐め癖の治療選択肢としてヒーリングケアLFプラスは非常におすすめできます。

当院のオンラインショップで購入することが可能です。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

脱毛症「アロペシアX」の治療~ほぼ確実に発毛する?~

2016.11.19

痒みを伴う皮膚病治療を専門に行う四季の森どうぶつクリニックです。

みなさん、こんにちは。

先日は神戸から、今日は神奈川県からの来院がありましたが、昔から診ているわんちゃんもいます。

今日はそんな子犬のころからみている子の症例報告です。

【症例】

 ポメラニアン

【経過】

 〇少しずつ毛が薄くなっている
 〇サプリメントで反応がなかったため、本腰いれて治療スタート

では、スタート時点から。

なにせ元々当院でずっと診ているわんちゃんでしたので、進行しきった末期ではないのですが、ポメラニアンに多発する脱毛症「アロペシアX」の典型症例といえます。

治療スタートして9ヵ月後の状態と比較してみましょう。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

随分とフワフワになってきましたね!

※実はこの写真比較は1ヶ月前で、つい先日にまた来院されたのですが、全身モコモコになっていました♪

ポメラニアンの脱毛症のアロペシアX(毛周期停止、ポメハゲ)で発毛が認められるかどうかについては「やってみないとわからない」というのが基本ですが、もう10症例以上連続で著しい改善が認められています。

最後に生えなかった症例がいつだったか覚えていないくらいです。

治療にあまり関係ないお話ですが、実はこのわんちゃんと昔から縁がありました。

僕が買い物でとあるペットショップに行ったとき、たまたまそのお店に入ったばかりのこの子がいて・・・・・・一目ぼれ!

かわいすぎて抱っこ&写真撮影まで・・・・・・(笑)

で、次にお店にいったときにはもう新しいおうちに迎えられた後で、・・・・・・しばらくしたら当院にやってきました!(診察は麻衣子先生担当)

そんなこんなで途中から、

「あれ?脱毛(アロペシア)しそうな雰囲気?」

「あ、薄くなってる・・・」

「やっぱり薄いよね」

という流れで治療にいたりました。

前回紹介したわんちゃんも子犬のころから当院にかかっているわんちゃんだったのですが、こんなこともあるものです。

ただいくら診断が早くても、発毛にかかる時間は個体差が大きいですね。

今回は全身モコモコになるのに10ヶ月かかりました。

発毛を信じて10ヶ月継続するにも、獣医師側の経験・判断、そして飼主さまとの信頼関係が必要です。

いい結果がでて非常によかったと思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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