症例別

シーズーの脂漏・マラセチア・アトピーそして「心因性」皮膚病治療

2018.01.24

シーズーの痒みを伴うアトピー・アレルギー・脂漏症・マラセチアによる皮膚病治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

シーズーの皮膚病はシンプルなようで非常に奥が深いです。

キーワードとして、「アレルギー」「アトピー」「マラセチア性皮膚炎」「脂漏症」「シャンプー」「スキンケア」「アポキル」「ステロイド」・・・色々とありますが、意外と知られていない原因があります。

「心因性掻痒症」

知られていないというより、「触れられていない」という方が正しいかもしれませんね。

顕微鏡でもみえない、血液検査でもみえない、画像診断でもみえない、飼主さまからの主訴にもない、証拠もない・・・これほど「無視」されている病気もめずらしいです。

今日はそんなシーズーの典型の1つ、脂漏とマラセチアと心因性の組み合わせのわんちゃんの症例報告です。

【症例】

 シーズー

【経過】

 〇

すでに当院の治療を受けて半年以上経過するのである程度改善している状況です。

どうしても「腕」と「わき」と「内股」の赤み・皮膚炎、脂漏、舐める(痒み)がのこるため心因性を疑いました。

心因性に対するアプローチを行う前の皮膚の状態を紹介します。

まず右腕。

その拡大。

続いて、左腕。

同じくその拡大。

同じく左腕の脇に近い肘内側の拡大。

続いて、腹部。

腹部の臍部分の拡大。

毛をカットした内股の拡大。

心因性のアプローチを行った4週間後の写真と比較してみましょう。

※部分的に2週間後の写真を使っています。

痒みゼロとまではいきませんが、劇的に改善しました。

皮膚炎もほぼなくなり、強い脂漏もほとんどなくなりました。

もちろん舐めるのも劇的に少なくなっています。

皮膚病の原因が常に1つということはあまりありません。

基本は複数の原因が複雑に関係して難治性になっています。

その中で心因性というのは最後の最後に残るものかな?と思っています。

心因性以外の診断・治療が適切に行われている状況で、心因性による痒みだけを残した状況で適切なアプローチをすると劇的に改善する可能性が高いです。

投薬治療も併用しましたが、当院のヒーリングケアLFプラスも併用しています。

このわんちゃんではアトピー対策としてアポキルとスキンケアECプラスが、心因性には抗不安薬とLFプラスの相性が非常にいいですね。

このヒーリングケアLFプラスもまもなく新しい商品に切り替わります。

当院のスキンケア&サプリメントはオンラインショップでお買い求めいただけます。

適切な診断・治療のもとご利用いただければきっとお役に立てると思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの脂漏性皮膚炎】アポキル+アトピカ併用で治らない

2017.12.07

シーズーのアトピー・アレルギー性皮膚炎、脂漏症を伴うマラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

シーズーの皮膚病治療、特にシャンプー療法(スキンケア)に力をいれている当院ですが、スキンケアだけで皮膚病がなんでもよくなると思っているわけではありません。

サプリメントもしかり、当院ではスキンケア&サプリメントを推奨していますが、このスキンケア&サプリメントで皮膚病が治ると思っていたら病院を閉めています。

今でもクリニックとして皮膚科治療を行っているのには理由があります。

今日はそんな医療(治療)がなければ改善しない、というシーズーの症例報告です。

【症例】

 8歳 シーズー 避妊雌

【経過】

 〇約5年前から慢性的な皮膚病

 〇1年前までステロイドを1日1回投与(約3年間継続投与)

 〇9か月前からアポキルを1日2回投与開始

 〇1か月前からアポキル1日2回に加えて、シクロスポリン1日1回投与併用開始

それでは初診時の状態を紹介します。

今回は来院時の状態のまま、毛をカットする前のコンディションを紹介します。

まずは正面から。

続いて、頚部とその拡大。

続いて、胸部~腹部とその拡大。

身体全体の右側面。

続いて、身体全体の左側面。

続いて、右後肢。

続いて、左後肢の膝~脛の付近。

同じく左後肢の側面拡大。

初診時から約5か月後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックするとおおきくすることができます。

5か月というのは当院の中でもやや長めですが、見違えるような劇的な改善です。

今回も「スキンケアとサプリメントが重要で・・・」と言いたいところですが、このレベルの皮膚疾患をスキンケア&サプリメントだけ改善するのは正直かなり困難です。

今回の症例では投薬治療を含めて、全総力をあげての治療となりました。

院内薬浴も初期は週1回、その後も2~3週間に1回、投薬治療も同様です。

確かにスキンケア&サプリメントも非常に重要ですが、初期治療にはお薬の力がかかせません。

なにせ1年間アポキルを1日2回も服用して、さらにシクロスポリンを併用して改善しなかった症例ですので、相当な体質なのはご理解いただけるかと思います。

参考までに当院でこういった脂漏症のシーズーちゃんに推奨しているスキンケアとサプリメントは以下のオンラインショップでお求めいただけます。

あくまで適切な診断・治療の上でご利用ください。

では何が足りなかったのか?

当院ではどのような投薬内容を行ったのか?

1年間1日2回投与したアポキルをどう考えるべきか・・・?

ステロイドの副作用と考えらえる脱毛はなぜ投薬中止後1年たっても改善しなかったのか?

当院ではこういった難治性皮膚病の症例をどうみていくのか、定期的に勉強会を開催したり獣医師向けの診療レポートを作成しています。

今回の症例でも診療レポートを作成して配信する予定です。

スキンケアとサプリメントを含めて提携をご希望の方はお問い合わせください。

※皮膚科のない動物病院に限ります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚病治療】アポキルが効かない

2017.12.04

シーズーのアトピー・アレルギー、マラセチア性脂漏性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

12月に入り、病院も随分と落ち着いてきました。

この余裕のある時期を利用して症例報告、執筆などいろいろやっていこうと思います。

【症例】

 シーズー  7歳4ヶ月  女の子(避妊済)

【経過】

 〇2歳頃から痒み

 〇季節性があり、夏が最も悪化する

 〇アポキルを1日1回ないし2回服用しているがよくならない

それでは初診時の状態、毛をカットしました。

続いて、頸部とその拡大です。

続いて、右前肢

続いて左前肢。

続いて、胸部。

続いて、左脇の拡大。

続いて、内股。

続いて、膝周囲(右と左)。

初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒みは元々の10分の1までへりました。

赤み、フケ、臭いほぼありません。

参考までにアポキルは当院でも処方したので、アポキルが効かないわけではありません。

治療に必要なのはアポキルだけではない、がより適切な答えですね。

不足していた治療は大きく3つです。

まずは当院のヒーリングケアLFプラス、そしてスキンケア、残りは・・・院内薬浴です。

薬用=スキンケアではないのもポイントの一つです。

あくまで投薬治療が必要なタイプではありますが、投薬治療に足りない分は当院のスキンケア&サプリメントが非常に相性がいいと思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

トイプードルの手足を舐める皮膚病治療について

2017.11.27

トイプードルのアトピー・アレルギーなど、手舐め・足舐めの治療で高い治療成績を残している四季の森どうぶつクリニックです。

先日は脂漏性マラセチア性皮膚炎のトイプードルを紹介しましたが、今日は異なるタイプの症例報告です。

トイプードルはシーズーやフレンチブルドッグよりも多彩な表現形をもった遺伝的素因をもっていますので、「トイプードルのどのタイプか?」を診極めなければいけません。

今日紹介するタイプもかなり非常に多く、世間では難治性皮膚炎であてはまる症例です。

【症例】

 6歳 トイプードル 女の子(避妊手術済み)

【経過】

 〇1年前からつづくかゆみ・赤み・脱毛

 〇足先の痒み、口唇の痒み

 〇手作り食事療法で改善しない

 〇皮膚科を受診するも「特に問題ない」で治療プランは提案されず

それでは初診時の状態です。

まずは口唇です。

続いて前肢端。

この初診時から7週間後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

赤み・フケもなくなり、毛並みもよくなりました。

肝心の痒みもほぼなし、手をなめなくなったということです。

症状の改善に7週間かかったわけではなく、症状は治療8日後の2回目の診察時にはほぼ消失していました。

現在は痒み止めのアポキルを半分に減らしても全くぶりかえすことがなく、頓服服用という治療レベルに到達しました。

今回の症例の治療で非常に有効だったのが当院のサプリメント「ヒーリングケアLFプラス」です。

トイプードルやシーズー、チワワ、ポメラニアン、ヨーキー、ダックスフンドなどの犬種と特に相性がいいです。

このヒーリングケアLFプラスは当院オンラインショップでお買い求めいただけます。

また提携している以下の動物病院でも診察の上、処方を受けることが可能です。

 京都市 よこた動物診療室

 静岡市 あん動物病院

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【トイプードルの皮膚科診療】アトピー&脂漏性皮膚炎

2017.11.26

トイプードルのアトピー・アレルギーや脂漏症の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

この1週間は大阪の学会参加、京都での遠隔診療と仕事を詰め込みすぎてブログ更新が滞ってしまいました。

遠隔診療については色々報告したいこともあるので、また改めて記事にしたいと思います。

今日はトイプードルの皮膚病治療の症例報告です。

【症例】

  4歳 トイプードル

【経過】

 〇1年前から継続する痒み

それでは初診時の状態です。

薬浴治療のために初診時に毛をカットしたため、全身カット後の状態を紹介します。

まずは全体像。

続いて、頸部とその拡大。

続いて、右前肢。

続いて、左前肢。

続いて、胸~腹部。

続いて、右膝の内側の拡大。

続いて、左内股の拡大。

脛~カカトの拡大。

それでは初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。

もちろん毛が生えていますが、毛並みのよさ、そして毛をかきわけた皮膚コンディションの比較に注目してください。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

臭い、フケ、痒みともにほぼパーフェクトの改善が認められました。

トイプードルの皮膚病がみなこのタイプではありませんが、トイプードルの体質の1つとして非常に多い典型例といえます。

治療は非常に簡単でシンプルなアプローチで、投薬治療・スキンケア・サプリメントです。

スキンケアで重要なのはオイルとシャンプー、長期的な体質改善のためにはサプリメントがかなり効果的だと実感しています。

今日紹介したわんちゃんもすでに治療経過半年ほどすぎていますが、投薬治療を減らしつつもぶり返しにくい体質になっています。

当院で開発したスキンケア商品とサプリメントはオンラインショップでもお買い求めいただけます。

院内での薬浴で短期間で改善しますが、メールと写真で継続治療する遠隔診療でも十分改善できるタイプです。

お困りのわんちゃんはご相談ください。

なお、アレルゲン対策としての食事療法は行っておりません。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【犬の皮膚科専門外来】静岡の動物病院

2017.11.07

シーズーの痒み、アトピー&アレルギー、脂漏性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れて取り組んでいる皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今日は静岡市の動物病院、「あん動物病院」で皮膚科診療を行ってきました。

【症例】

 約10歳 シーズー 避妊済み女の子

【経過】

 〇保護(5年前)から慢性的な痒みを伴う皮膚病

 〇アポキル、ステロイド外用(コルタバンス)、インタードッグなどのさまざまな治療に反応せず

 〇現在はステロイドを2日に1回服用にも関わらず改善しない

それでは初診時の状態、そして毛をカットした後の状態を紹介します。

続いて顔の左から、目の下~頬~口唇にかけて。

続いて、顔の右側やや下側から、口唇~下顎にかけて。

続いて、頚部と、その拡大です。

シーズーの頚部は重度の脂漏性皮膚炎が起きやすいのですが、今回はほとんど起きていません。

続いて、右前肢。

続いて、お腹~内股~甲にかけて。

続いて、背中。

一見なにもないようにみてますが、「いつも噛んでいる部位がある」ということで、腰背部を拡大してみましょう。

ここはいつも皮膚炎がおきており、常にフケがついているようです。

ただ、腰の部位以外の背中にはありません。

薬浴が適応になるため全身のカットを行いました。

もちろん病変の判断もしやすくなります。

頚部はたいしたことなくて、下顎の方がひどいですね。

頚部に重度の脂漏がないのもこの症例の特徴といえます。

続いて、右前肢。

腕の内側はやや赤いですが、外側はほとんど問題ありません。

しかし、四肢端は、

かなり腫れており、皮脂も多く付着しています。

反対の左前肢もみてみましょう。

右前肢と同様でした。

それでは薬浴に入ります。

オイルの使い方、シャンプーについて・・・・・在籍している看護師&トリマーの方にも解説しながら実演してきました。。

しかし予想より「スキンケア実演」として絵にならなかったのは構図の問題か・・・・いや、アラフォー獣医師2名でやったからでしょう(笑)

それでは薬浴後の状態です。

一過性の赤みはありますが、改善のための通過点です。

【総括】

一見シーズーの典型的・・・にみえなくもありませんが、実は少し違います。

そもそも典型であればアポキルとシャンプーである程度の緩和ができたはずです。

なぜアポキルに反応がなかったのか?

今回はその「アポキルが効かなかった理由」を考えるのですが、実はこの写真から推測することができます。

皮膚のどの部位を診て、どう評価するのかについて、解説してきました。

もちろん薬浴でどの部位を治療ターゲットにするのか、薬浴後の必要な投薬治療についても解説してきました。

また大石先生からは超音波の画像診断について色々教えていただくことができました。

大石先生、ありがとうございました。

またご報告します。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【フレンチブルドッグの皮膚病治療】体質改善の実際

2017.10.31

フレンチブルドッグの皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

日中は陽の暖かさを感じ、夜はひんやりと・・・随分と秋が深まってきましたね。

先日は東京であん動物病院の大石先生と皮膚科診療を開催しました。

11月7日(火)は静岡市のあん動物病院で診療サポートを行います。

静岡市近隣で通院できる方はあん動物病院の大石先生までご相談ください。

今日紹介する症例は、フレンチブルドッグの皮膚病重症例の気になるその後についてです。

以前にも紹介したことがあり、そのときのブログが平成29年2月6日です。

  【フレンチブルドッグの皮膚病治療】全身の重症症例

治療9週の時点で随分と改善したので、途中経過として掲載しました。

そしてブログの最後はこう締め括りました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あとは「もっとよくなる」、そして「再発させない」が重要です。

もう一度フワフワ&サラサラの被毛に回復させ、お薬がなくても再発もない状態へ導きます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、初診の状態からみてみましょう。

まずは顔、エリザベスカラーを装着しています。

つづいて、頚部。

続いて、頚部左側~左の腕にかけて。

続いて、左前肢。

同じく左前肢の先端です。

続いて、右前肢。

続いて、胸部。

続いて、腹部。

続いて、身体左側です。

同じく左側、前肢。

同じく左側から、後肢。

この初診から約1年後の現在です。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

「もっとよくする」、「再発させない」とは書くのは簡単ですが、相当苦労しました。

現在は抗生物質も服用することなくいい状態を維持できるようになってきました。

もちろん絶対抗生物質をつかうことはない、とまではいきませんが、かなりキープできる体質になってきています。

もちろん再発させないためには当院のスキンケアECプラスが必須です。

これがなければ湿疹再発、抗生物質継続は否めないでしょう。

専用のオンラインショップでお求めいただけます。

もちろんスキンケアとサプリメントだけで治るわけではないです。

正しい診断、適切な投薬治療があってこそです。

ただ、投薬治療だけではここまでの体質改善は不可能だったでしょう。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】京都の動物病院との連携②

2017.09.20

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

約2週間前に京都から来院されたシーズーちゃんの初診の状態を紹介しました。

  【シーズーの皮膚科専門外来】京都動物病院との連携

京都にお住まいのため、継続的な通院治療が難しいということもあり、初期治療を当院で行い、継続治療を京都の提携病院である「よこた動物診療室」に紹介することになっています。

初診時に薬浴を行い、2週間後の再診が先日でしたので、初診時の治療方針でどこまで改善したのか、初診時との比較をご紹介します。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒み、フケ、臭い、すべてにおいて劇的な改善が認められました。

1度の診察と薬浴で前半の1週間はほとんど痒みはなかったそうです。

2週間経過したことにより、症状が少しでてきたそうですが、写真の通り明らかに皮膚コンディションの改善が認められています。

このまま継続することにより1~2ヵ月後にはほとんど問題ないレベルまで落ちつくと思います。

飼主さまには「2回受診して、1ヵ月後には地元の病院で継続治療ができますよ」とお伝えしていたので、予定通りにすすみ非常によかったと思います。

脂漏性マラセチア性皮膚炎に対して、当院のスキンケア商品と「サプリメント(ヒーリングケアLFプラス)」を処方していますが、地元・京都のよこた動物診療室でも継続使用・処方が可能です。

また当院の薬浴・スキンケアの技術も伝えており、よこた動物診療室で継続して薬浴治療することが可能ですので、飼主さまにとっても安心してかと思います。

さらに有効な食事療法についてもアドバイスして、同じくよこた動物診療室で継続してもらう予定です。

大阪・京都で皮膚病にお困りの方は、一度当院までご相談ください。

※すべての症例が短期間の初期治療でコントロール可能になるわけではありません。

今回薬浴で使用したスキンケア商品、処方しているサプリメントは以下のオンラインショップでもお買い求めいただけます。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【犬の皮膚科】これが本当のメディカルスキンケア

2017.09.14

犬の皮膚病治療におけるスキンケアに力をいれている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

当院では以前からスキンケアに力をいれていますが、スキンケア単独で皮膚病が治るとは思っていません。

むしろスキンケアで治る皮膚病はほんのわずかな軽度なものだけであり、スキンケアに拘りすぎてはいけないとすら思っています。

ただ、スキンケアがさほど重要ではないという意味ではなく、スキンケアがなければ絶対にうまく行かない皮膚病があるため、そこを診間違わないことが重要と考えています。

今回紹介するのはそんな「スキンケアがなければ絶対にうまくいかない」という症例です。

【症例】

 犬 ミックス(柴×キャバリア)

【経過】

 ※後日記載します。

では、初診時の状態をみてみましょう。

まずは、顔から。

続いて、頚部と前胸部。

続いて、右前肢。

続いて、胸部。

続いて、腹部~内股。

続いて、右後肢。

続いて、胸の側面~肩とその拡大。

こういった症例は非常に多いですね。

当院ではこういった脂漏症の症例報告を過去に数え切れないほど紹介してきましたが、こういった症例では「院内薬浴」が非常に効果的です。

ただ、今回は飼主さまが「自宅でやります!」というので院内薬浴は行わず、自宅でがんばってもらうことにしました。

それでは初診時から約2ヵ月後くらいの状態を紹介します。

随分と改善したのがわかります。

もちろん使用したのは当院のオリジナルスキンケア商品、MedicareクレンジングオイルとMedicareシャンプーです。

※当然ですが、投薬治療も併用しています。

しかし全ての部位で十分な改善があったかといえばそうではなく、脂漏の症状が残っている部位がありました。

それは一番脂漏が重度であった胸部です。

ある程度時間が経過したにも関わらず・・・

この状態でした。

もちろん想定外ではなく、2回目の診察時には「十分にシャンプーができていない→このままでは症状が残る」ということが予測できていたので、再診のたびに飼主さまに「十分なシャンプー療法ができていません。院内薬浴を受けませんか?もっとよくなると思います。」と提案してきましたが、実施にはいたりませんでした。

しかしこのままでは改善が止まってしまうため、一定の改善があった時点で改めて「もっとよくなります。僕を信じて受けてください。」と説得し、院内薬浴を受けていただくことになりました。

その初回の薬浴が2週間前で、そして本日がその薬浴から2週間後の再診でした。

強い脂漏が残っていた胸部は・・・

非常に綺麗になりました!

拡大してみましょう。

色(皮膚炎)も改善し、皮膚もやわらかく、フケも皮脂もほとんどありません。

飼主さまからも、「随分よくなりました。元気になって、若返ったみたい。フケもへって掃除も楽になりました。」と喜んでいただけました。

今回の症例のように、スキンケアは非常に重要です。

ただし、スキンケアが正しく十分な技術で実施されれば・・・でもあります。

おそらく自宅でのスキンケアの達成レベル・完成度は高くなく、やはり熟練の技術がなければ十分な結果を出すのは難しいということです。

なお今回の症例には抗生物質を処方していません。

抗生物質を使わずに治したという意味ではなく、「このタイプの皮膚疾患に抗生物質は不要」という意味です。

また、スキンケアだけで治るわけではありません。

必ず投薬治療が適切に行われていなければ、これだけの改善は不可能でしょう。

余談ですが、初診時には静岡のあん動物病院の大石先生が見学にきていたので、初診時の治療プランの組み立て方、病変の見方について解説いたしました。

そしてその後の治療の詳細について治療内容と写真で情報を共有しています。

それではまとめです。

今回の症例の初診時に重要なことは、

・初診時に治療プランを組み立てることができること

・抗生物質が不要であることがわかること

・スキンケアだけで改善できるものではないが、スキンケアが無ければ改善できないことがわかること

です。

そしてもっと重要なこととしては、再診時に

「スキンケアが不十分であることが判断できること」

「スキンケアが不十分であることを飼主さまに伝えることができ、改善できることを実感させられること」

ですね。

当院では皮膚科のない個人動物病院向けにスキンケア商品・サプリメントの提供を主とした業務提携を行っています。

興味のある先生は問い合わせフォームからご連絡ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】京都の動物病院との連携

2017.09.08

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力をいれている皮膚病治療専門病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今日紹介するのはつい先日に初診で来院されたシーズーのわんちゃんです。

シーズーの典型的な脂漏性マラセチア性皮膚炎を疑う所見です。

薬浴治療の希望もあったため、初回に全身のカットを行いました。

当院のスキンケア(薬浴)と、治療プラン、サプリメントがあればこのタイプの治療に困ることはほぼありません。

しかしお住まいが京都ということで、継続的な通院が大変なため、当院と皮膚科診療で連携している京都市の「よこた動物診療室」で継続治療できるようしました。

まだ初診しか診ていないため、2週間後に再診と2回目の薬浴を行い、初診時から4週間後に京都市のよこた動物診療室で3回目の薬浴を実施してもらう流れです。

まだ検査結果などはでておりませんが、次回当院を受診する2週間後には十分な治療結果がでているはずです。

当院ではこのように、遠方のから当院に受診された飼主さまにも「身近で継続治療が受けられる提案」ができるように取り組んでいます。

方向性は初診時と、再診1~3ヶ月で十分な改善まで到達させ、継続診療を提携病院に切り替えるというプランです。

現時点では京都市の動物病院で「よこた動物診療室」、静岡市の動物病院で「あん動物病院」のため、通院圏内の方はご相談ください。

※治療方針が安定するのが約1~3ヶ月ですが、状態によりもっとかかる場合もあります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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