皮膚科ブログ

夏のフレンチブルドッグの典型的皮膚病とそのケア

2018.08.10

夏になると悪化しやすいフレンチブルドッグの膿皮症・アトピー・手舐めの治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


今年の夏は暑いですね。

ブルドッグ犬種は気温・湿度での悪化がありますので、この時期上手に乗り切りたいところですね。

【症例】

 フレンチブルドッグ 1歳5ヶ月 男の子

【経過】

 〇半年前から全身の湿疹が消えない

 〇顔の痒み、手を舐める

それでは初診時の状態です。

それでは初診時から4週間後の状態と比較してみましょう。

非常に綺麗になりました。

湿疹はなく、顔の皺の皮膚炎もなく、手舐め・足舐めもほぼありません。


体質的には再発しやすいため、こういった症例では再発予防のためにスキンケア&サプリメントが非常に有効です。

 身体の湿疹(膿皮症) → スキンケアECプラス
 アトピーの体質改善  → スキンケアECプラス
 手舐め・足舐めの改善 → ヒーリングケアLFプラス
 顔の皺のケア → Medicareローション
 全身のスキンケア →Medicareオイル&シャンプー&ジェル

当院のオンラインショップからお買い求めいただけます。

適切な診断・医療とともに併用いただければ非常に効果的と思います。

 

1点注意があります。

食べているドッグフードが合っていないといつまでたっても治りません。

「よかれ」と思って、「アレルギー検査の結果をみて選んだ食事」に限って皮膚病の原因になっていることが圧倒的に多いので注意が必要です。

診断(アレルギー検査)が合っているのであれば、その食事療法で劇的に改善しているはずです。

治っていないということは、診断(検査結果)そのものに皮膚病との関連がないと考えてもいいと思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

犬の皮膚病に新しいスキンケア【オイルジェル】

2018.06.28

犬の皮膚病治療に必要なスキンケアに力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


以前から案内しているジェルですが、明日(6月29日)に納品されます。

今日はサンプルとして先に届いた完成品の紹介です。



最初の構想から今のスキンケア商品が完成した3年前からはじまり、いろいろ試した結果の完成品なので感慨深いものがあります。

本来であれば使い方動画が完成していればいいのですが、まだ作成準備中のためお渡しは直接説明できる院内処方のみの予定です。

オンラインショップでの掲載はサイト自体のリリューアル後を予定しており、7月中に間に合えば・・・という状況です。

今から商品の撮影の手配、動画制作のチェックなど山ほどあります。


簡単な説明を書いておきます。

使うタイミングは2つです。

1つはシャンプー直後(タオルドライ後&風乾前)です。

短毛のわんちゃんであれば毛を逆立てるようにして、毛が長いわんちゃんであれば毛をかき分けて地肌に塗り込むように、身体全体的になじませてご使用ください。

オイル基材ですがべたついたりはなく風、乾でサラサラになります。

長毛であれば風乾が必要なので、シャンプーのときの使用に限った方がいいです。

毛が少ない部位や、風乾ができるようであれば日常的な使用でも可かもしれません。


2つ目は、日常のスキンケア(シャンプーしないとき)です。

目的はいくつかあるのですが、

①クレンジング目的

特に脂漏症、シーズーやフレンチなどで皮膚がべたべた・ゴワゴワになるタイプです。

皮脂を落とすためにはオイル&シャンプーが最もいいのですが、シャンプーするだけの時間が確保できないときや、脂漏が強いときのデイリーケアとして皮脂をふやかして落とすのに向いています。

洗い流す必要はなく、局所使用で5~10分つけおきして皮脂が柔らかくなったらふき取るだけでOKです。

ふき取った後に薄めに塗布しておけば皮膚保護作用で改善に役立ちます。

毛が長いとぬぐい取るのが大変なので、あらかじめ毛をバリカンで短くカットしておくことをお勧めします。


②皮膚バリア修復

成分としては抗炎症、皮膚バリア修復を目的としてつくっているため、脂漏性皮膚炎が重度な部位のデイリーケアに向いています。

オイル&シャンプーで皮脂をしっかり落とした後の毎日のケアに使ってください。

毛が短いわんちゃんのフケ症なのにもデイリーケアとして使えます。

散歩の前に塗布して、ある程度自然乾燥でも十分サラサラになるでしょう。



オンラインショップでの掲載はまだ先なのですが、ご要望の方は商品注文時の備考の欄にその旨をお書きください。

詳細な説明文書など未完成ですが、個別に対応します。

価格は240gで3500円です。







投稿者:四季の森どうぶつクリニック

リリューアル×3と新作開発状況

2018.06.19

犬の皮膚病治療の体質改善に力を入れてサプリメントを開発している皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

当院では犬の膿皮症の治療・再発予防、アトピーの緩和、脂漏性マラセチア性皮膚炎といった慢性皮膚病の体質改善に力をいれており、過去の「閃き」からスキンケアECプラスを開発しました。

あれからもう3年半経ちましたが、「皮膚病を治したい」という想いで今でも継続してよりよいサプリメント開発の試行錯誤を重ねています。

過去にも乳酸菌の種類を増やすというリリューアルを行ったのですが、今年も大きなリリューアルを行いました。

スキンケアECプラスには現在3種類の乳酸菌を入れていますが、前回リリューアル時に追加した乳酸菌の数を3倍に増やしました。

そして繊維質として採用していた「夕顔果実末」を「アップルファイバー」に変更しました。

この2点の変更により色調が「白に近いベージュ」から、「カフェオレ色」に変わっています。

一部のわんちゃんに不評だった?嗜好性も、アップルファイバーのおかげでよくなりました。

高級乳酸菌を3倍量に増やしたので製造コストがそれなりにUPしましたが、お届けできる価格を変更しなくてすむように大量発注でカバーしています。

そして病院内がダンボールの山になってます(^^;

客観的に分析してもすごくいいサプリメントに仕上げることができているものなので、僕個人も毎日かかさず服用しています。

リリューアルついでにもう3件報告です。

【ホームページリリューアル】

当院のHPをリリューアルします。

最新情報に切り替えるのと、みやすくします。

【オンラインショップリリューアル】

商品数が増えたので、選びやすく、見やすくします。

【新スキンケア商品 Medicareモイストクレンジングオイルジェル】

6月末に納品予定で、オンラインショップリリューアル時に掲載予定です。

How To動画を製作中なので、完成したらこちらでも紹介させていただきます。

この1点の企画・開発に2年以上、動画製作に100時間以上費やしているので完成が楽しみです。

きっとみなさまのお役に立てると思います。

この3つの仕事に区切りがついたら次は学術活動に力を入れる予定です!

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

予約状況について

2018.06.16

犬の痒み・脱毛などの皮膚病治療のみを行う皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


今日は最近の予約状況についてのお知らせです。

当院に初めて来院される初診の場合は、診察にお時間がかかる(90~120分)ため、原則12時からの診察(1日1件)で完全予約制としております。

  ※再診の方は当日でもお電話いただければ空いているお時間をご案内しています。

ただ、最近になってこの初診の予約が約2週間先まで埋まるようになり、初診までお待たせしてしまうことがあります。

状況にもよりますが、現在は12時以外でも空いているお時間があれば早めのご予約にも対応するようにしていますので、まずはお電話でご相談ください。

お電話のときに必要な情報は今の服用しているお薬の名前で、事前に把握できていればスムーズです。

よろしくお願いします。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【脂漏症のスキンケア】オイルジェルの効果

2018.06.02

犬の皮膚病治療におけるスキンケアに力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

犬の皮膚病におけるスキンケアとしては「シャンプー療法」が知られており、マラセチアや脂漏症などフケが多いわんちゃんには週2回のシャンプー奨められたりしていますが、シャンプーの種類やその回数だけで改善が見込める症例は多くありません。

やはりシャンプーだけにこだわるのではなく、「スキンケア」としてアプローチするのがいいと思います。

そこで当院ではシャンプー前のクレンジングとして「クレンジングオイル」を使いシャンプー療法の精度を高め、局所のデイリーケアとして「ローション」で湿疹のケアなどができるようにしてスキンケアを推奨してきました。

ただ、このスキンケアは主に湿疹タイプの膿皮症向けに開発しており、脂漏症のわんちゃんには皮脂へのなじみが不十分でやや不向きであることは実感していました。

そこで数年かけて新しく開発したのが・・・

   ※これは容器&印刷のイメージのための写真です。

モイストクレンジングオイルジェルです。

    平成30年4月16日のブログ記事 「保湿・抗炎症・クレンジング 犬の新しいスキンケア商品」で紹介しました。

実はまだ納品前で実商品がなく処方はできませんが、試作品を通院中のわんちゃんで使ってみましたので、その経過を報告します。

【症例】

 シーズー 

【経過】

 〇現在2週間に1回院内薬浴実施を継続中

 〇アポキル継続投薬中(今回のオイルジェル使用の前後での投薬変更なし)

 〇診断名はシーズーに典型的な脂漏性マラセチア性皮膚炎(硬いフケが大量にでる脂漏症)

 〇脂漏の程度は過去最高クラスの「極度に強い脂漏症」

※この写真撮影の1週間前に院内薬浴を実施しています。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

少し分かりにくいかと思いますので、毛をカットしてみましょう。

シーズーの脂漏症に多い、硬いフケを伴う脂漏が認められます。

今回はシャンプー工程を含んだ「院内薬浴」ではなく、新しいオイルジェルだけを使ってみました。

ジェルでなじませて約5分後の状態です。

皮脂がふやけて浮いてきたのがわかります。

この皮脂をコットンできれいにふき取ります。

皮脂を浮かすために揉み込んだ影響でやや赤くなっているように見えますが、これは異常ではありません。

この後、自宅では従来どおりシャンプー・外用薬などの使用はせず、いつものと変わらない条件で過ごしていただきました。

前回の院内薬浴から2週間後(ジェルの処置から1週間後)の状態をみてみましょう。

毛が伸びてきていますが、脂漏(皮脂・フケ)が少ないことがわかるかと思います。

今回はたった1回だけの処置しかできませんでしたが、この商品はシャンプーをしない日のデイリーケアとして開発しているため、もし毎日塗布を続ければもっと良くなっていたと思います!

このわんちゃんはシーズーの脂漏症が多い当院でも3%の上位に入る強い脂漏症体質をもっている症例のため、この症例の1回だけの処置でここまで改善したことを評価すると、かなり期待できる商品だと思います。

※治療内容の変更はしていません。純粋に「2週間間隔の院内薬浴の中間時点でオイルジェルを1回使った」だけです。

みているみなさまに勘違いしてほしくないのは、「脂漏症がジェルで改善する」「シャンプーよりジェルがいい」ということではありません。

ここまで硬い皮脂とフケがでる脂漏症であれば他の部位(腕・わき・頚部)の脂漏を考えても、2週間に1回のシャンプーより週1回全身のオイル&シャンプーで皮脂をしっかり取ることを優先した方がいいです。

そしてオイル&シャンプーのあとにジェルを塗布して、その後も継続して毎日ジェルを塗布するというのがよりベターです。

また投薬治療と院内薬浴よりスキンケアが効果があるという意味でもなく、あくまで「毎日のスキンケアを足すと改善効果が高まる」という意味です。

今までの犬の皮膚科のデイリースキンケアと異なる点の一つは「基材」です。

すでにクリームや乳液タイプの保湿剤がデイリースキンケアとして販売されていますが、このクリームや乳液の保湿剤は脂漏症のわんちゃんにはあまりフィットしません。

そこで試行錯誤で行き着いたのがオイルベースのスキンケア商品、「脂漏症にオイルを塗布する?」と疑問に思われるかもしれませんが、皮脂に馴染むクレンジング効果と保湿効果が同時に得られるため、デイリーケアとしては最適です。

乾燥タイプのフケがでる皮膚コンディションの保湿としても使え、シャンプー直後のドライ前であれば被毛が長いわんちゃんでも馴染みやすいため、全身塗布に使えます。

オイルベースということでべたつきを心配される方もいるかもしれませんが、シャンプー後のドライで皮膚になじむように開発したため、べたつくことはありません。

気をつけていただきたいのは、脂漏症が強くわんちゃんで被毛が長い状態で塗布すると皮脂が毛に絡んで大変になります。

局所の集中スキンケアのためには、今回のように毛をバリカンでカットする必要があります。

毛が長いわんちゃんではシャンプー後(ドライ前)の保湿として馴染ませるのがベターでしょう。

またスキンケア方法としてYoutubeに動画をUPする予定なので、完成したら紹介します。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

閃きは確信へ ~5年前の失笑~

2018.05.27

最近の人生のテーマに「ゼロを1へ」を掲げている獣医師平川です。


ゼロを1にするって大変です。

分かりやすいようにとりあえず「ゼロ」という単語を使いましたが、まだ「ゼロ」がゼロとして認識できていればいい方で、時には「無」です。

無とは見えない、誰も知らない、想定外で、無である自覚もありません。

これを皮膚科に例えて使うと、「治療の成功には、医療のゼロ(無)に気づくこと」という感じでしょうか。

いつもブログで書いている「治療法が教科書にのっているとは限らない。」ということのベースでもあります。



今日はそんなゼロを1にするための日々の努力の中で、アドレナリンとエンドルフィンが大量に放出されるほど輝く「1」を実感したので思わずブログにしてみることにしました。

夜中にも関わらず日中に放出されたエンドルフィンが残っているせいか、気分が高揚しているので多少の戯言はお許しください(^^;



改めてタイトルにある「閃きは確信へ」にもどるのですが、この言葉を覚えている方はいますか?

 2014年10月27日ブログ記事  5年ぶりの閃き? 

皮膚病の中でも最も多く、再発しやすい膿皮症の根本的治療のためのアプローチを閃いたお話です。

そこから生まれたスキンケアECプラスは今の皮膚科診療の大きな武器となっています。


その他にも閃きは星の数ほどあるのですが、ほとんどゴミとなってキラリと光ることもなく捨てられて山となっています。

この妄想癖は不治の病みたいなもので、本人としては上手に仕事に生かすことができればと楽観的ですのでご心配はいりません(^^;

ただ、この閃きの中にときどき輝くようなダイヤの原石がみつかることがあります。



今日は随分と昔に閃いた仮説についてです。

5年以上前ですが、繰り返す膿皮症の原因に、新しい病態があり、あるお薬が効果を示すのではないかと仮説を立てました。

そして約5年前の大きな学会で、皮膚科の著名な先生方が集まりディスカッションをするという会場で質問させていただきました。

個人的にはポジティブな賛同意見や、何か情報があるかと思っていのたですが、現実は甘くなく、

「そんな話は聞いたことないですね。先生がそう思うならご自信でやってみたらどうですか?フフフ」

と内容の吟味や話の広がりもなく、一蹴されました(^^;

多くの先生が集まっている会場ということもあり、結構恥ずかしくて、意気消沈して帰宅したのを今でも覚えています。

(いまとなったらただのネタですよ!)


で、あれから5年。

相当数の症例をみて、さまざまなチャレンジをしてきましたが、本日とある2件の再診を行い、あのときの閃きは確信へと変わりました。



この2症例の診断名は膿皮症なのですが、初診時にわんちゃんを診た瞬間に「基礎疾患にあの病態が隠れている。絶対に〇〇〇でうまくいく。」と確信していた症例です。

そのため初診時に、

「ずっと治っていないとはいえ、この膿皮症を治すのは当然。問題は膿皮症を再発させないために、未知の病気が隠れていることを探して治療すること。気づいていないとは思いますが、治療すると〇〇〇になりますよ。〇〇〇がクリアできたら膿皮症は起きにくくなっているはずです。」

と膿皮症の改善という目先の目標よりもずっと先の飼主様の想定外の具体的な着地点を定めてからアプローチさせていただきました。

※一般的な皮膚科診療では通常やらないであろうアプローチです。ただ、非常に理にかなったアプローチで、未来の治療はこうなると思います。

結果は大成功です。

飼主さまも「びっくり、こうなるとは思わなかった」と喜んでいただけました。



5年前はただの妄想でしたが、あれから病態把握の精度を高めてきて、今では9割程度で診た瞬間に判断できるようになりました。

振り返れば見落としている症例も結構いるため、今後は継続治療のわんちゃんたちの治療方針の微調整にも使おうと思います。

今多くのデータをあつめているため、来年向けて学術活動もしたいと思います。

今年「アポキル(オクラシチニブ)が慢性腸症(IBD)に効く」という発表をしましたが、それとは比較にならないくらいのインパクトだと思います。

お楽しみに♪

※オフィシャルHPの刷新とオンラインショップの刷新、そして新しいオイルジェルの準備があるため、夏以降にがんばります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

平成30年5月13日(日)皮膚科特別診療in品川

2018.04.27

痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


当院では「初診時の診極め」による精度の高い治療方針を生かして遠隔診療を提供しています。

実際に対面で診察するのは1度きりで、継続治療はメールと写真で行う新しい医療サービスです。





特に関東から来院される方に多く利用していただいています。

当院からも定期的に東京で診療を行っているのですが、昨年12月を最後に冬の間はお休みしていました。

春になりそろそろ次の開催を決めないといけないのかな・・・と思いつつも、忙しさを理由に未定にしていると、病院まで「次回はいつ開催ですか?」という電話がたくさんかかってくるようになったので、急遽5月13日に開催することにしました。

ブログで告知を・・・と思っていたのですが、すでに予約枠を超える問い合わせをいただいているので、告知と同時になって心苦しいのですが「キャンセル変更待ち」受付とさせていただきます。


昨年はかなり多く開催したのですが、あれは1回開催するとしばらく無理と思うほど身体に負荷がかかるので、今後は各エリアごとに診療を手伝っていただける動物病院を募集したいと思います。

当院の診療と提携しながら、関東にお住まいで皮膚病治療に困っている方の治療を受けていただける病院です。

今後の活動の1つにしていきたいと思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【保湿・抗炎症・クレンジング】犬の新しいスキンケア商品開発

2018.04.16

犬の皮膚病治療において重要なファクターの一つスキンケアに力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。


2年前から新しいスキンケアに取り組んでいたのですが、ようやくみなさまのお手元に届けられる目途が立ちましのでご紹介します。

Medicareシリーズ

Moist Cleansing Oilgel





※今はデザインを決めて印刷データ作成中なので、写真は見本のボトルにプリントした紙を巻いただけの完成イメージです(^^;



実は今のラインラップでは「クレンジングオイル」「シャンプー」「ローション」の3本があるのですが、基本的には膿皮症のケアのために開発したため、皮膚コンディションによっては向いていないケースもあることは従来からの課題として悩みの種でした。

特に油っぽい皮脂が多いタイプのわんちゃんや、乾燥タイプの細かいフケがでるわんちゃん、フケを伴わない皮膚炎のわんちゃんには今のローションのような水溶性のタイプではない皮脂に馴染むタイプが必要でした。

人ではクリームタイプ、乳液タイプなどが当てはまるのですが、毛が多いわんちゃんでは非常に使いにくく、正直かなり悩みました。

色々検討した結果、新しく採用したのが「オイルジェル」です。

ポイントは、

①油性であるため、皮脂汚れへのクレンジング効果が高い 

②ジェルタイプのため、伸ばしやすく皮膚へのなじみがよい

③油性ジェルであるが、ドライ(乾燥)に影響を与えないため、長毛でもシャンプー後であれば均等に全身に浸透させることができる

④抗炎症&保湿効果が高い

これらの特徴から、シャンプー後の全身使用もできますし、シャンプーをしないときの局所のデイリーケアにも対応できます。

ローションでは十分にカバーできていなかったタイプの皮膚・被毛のことを配慮して開発したスキンケア商品です。

現在のローションは膿皮症・皺のケアに使っていただき、その他のタイプにはこちらのオイルジェルをお勧めしていきます。

女性のヘアケア商品をイメージして開発したため、特にドライ後の毛並みの仕上がりがよいです!


企画から開発・商品化までに2年かけましたので、僕が待ち遠しいです(笑)

6月完成予定です♪

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

実際に診療せずに的確な治療方針を組み立てることができるか?

2018.04.04

痒みを伴う皮膚病治療のみを行う皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

1ヶ月前からまた新しいことにチャレンジしていたところ、いい結果が出たので報告します。

約1ヶ月前のことですが、当院オンラインショップを通じてある動物病院の先生から当院のサプリメントにご興味をもっていただき、メールで簡単な情報交換をする機会を得ることができました。

痒みを伴うトイプードルのわんちゃんの治療で困っていて、食物アレルギー対策としてアミノペプチドフォーミュラと、痒み対策としてアポキルを1日1回服用するもいい改善が認められないということで、当院から痒み改善のために必要な治療プランを立てさせていただくことにしました。

幸いそのトイプードルのわんちゃんは、その動物病院の院長先生が飼育しているトイプードルちゃんということで、大きな病気の除外はできていますし、改善の評価も的確にできるということで、当院の治療方針の良し悪しの判定にはうってつけともいえました。

ここで治療の条件を列挙します。

・面識のない動物病院の院長先生 → お世辞などはなく、客観的にかつ最も厳しい目線で評価していただけます
・遠方の動物病院 → もちろん僕がこの目で実際に診ることはありません
・すでにアポキル1日1回と、アミノペプチドフォーミュラを食べています。(その前はZ/ D) → 今の皮膚科医療で考えられるベストに近い組み合わせです。
・痒みは四肢端の手足舐めを中心に、口唇や目や体幹などあちこち → アポキルと食事療法で改善がなければお手上げになりがちな「あるある」です。

加えて

・1ヵ月後にその動物病院にご挨拶に伺う約束をしたため、それまでに改善させるのが目標
・もちろんメールでの情報だけで狂いなく改善までの道筋をつくらなければいけません

という条件です。

あとはメールで簡単な情報をお聞きして、写真をおくっていただき、こちらから治療方針をメールでお伝えしました。

そしてご挨拶に伺ったのが今日・・・・

もちろん十分すぎるほど劇的に改善したということです。

※1ヶ月も必要なく、2週間の時点で十分に改善していたのをメールでお聞きしていたので予測通りの順調さでした。

今回のチャレンジには院長先生と、ケアの担当の看護師さんの2人で取り組んでいただいたのですが、「だまされたと思ってやってみることにしたらビックリ」という評価で、うれしいやら複雑やら・・・ですね(笑)

まぁ、おどろきのアプローチでびっくりするのも致し方ないと思います。

どうしてこのアプローチなのか、どう考えたのかなどと色々質問をいただきまして・・・・

なんと、その動物病院と当院で皮膚科の診療提携を結ぶことになりました!!

僕よりはるかに年上の先生で、どこの馬の骨ともわからない僕のお話を聞いてくれるのか?と不安でしたが、「結果(改善)がすべて。同じ獣医師だから、年齢は関係ないよ」とおしゃっていただけました。

近いうちにプライベートセミナーで当院の治療方針を共有することができればと思います。

またご紹介したいと思います。

※診療提携

スキンケア商品、サプリメント、治療方針などを当院と共有する新しい医療サービスです。

ご希望の方はご説明に伺いますので、ご連絡いただけると幸いです。

今後、提携動物病院が増えると制限を行う予定ですのでご興味のある方はお早めにご連絡ください。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

IBD(慢性腸症)に新薬アポキルが効く?

2018.03.26

四季の森どうぶつクリニックの平川です。


以前も紹介した「学術活動」の続きです。

今回は消化器疾患として

「慢性腸症」


をテーマにした症例報告です。

慢性腸症とは、以前はIBD(炎症性腸疾患)といわれていた疾患です。

たんぱく漏出性腸症という病名も含まれるかなり一般的な消化器疾患です。

この慢性腸症の問題点は2つあり、1つは確定診断が全身麻酔下での内視鏡検査であること、2つめはステロイドにより長期治療が必要という点です。

この2つの難点を解決するかもしれない新しい治療法について記載しています。






そう、あのアポキルが効く・・・・と思います。

いや、思いますというより効くと確信しています。

5年後10年後には標準治療の1つに入るでしょう。

その第1歩です。

治りにくい嘔吐&下痢にアポキルという選択肢です。

アポキルがどんな痒みも抑えるというわけではないように、消化器症状=アポキルではないので、ここは獣医師の腕の見せどことです。

当院では「この消化器症状にアポキル効きそう」と思った症例には、100%期待通りの効果を発揮していますので、ぜひ雑誌を購入して読んでください。

掲載は、インターズーさんのクリニックノート4月号(153号)です。

なお妄想から生まれた症例報告のため、参考文献はありません(笑)

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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