皮膚科ブログ

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【ダックスの皮膚科専門外来】1年治らない皮膚病

2016.11.13

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

ハロウィンが終わり、世間はクリスマスモードに切り替わっていますね♪

当院もクリスマスモード・・・というような趣向はないのですが、年内にある程度症例報告を積み重ねていこうと思います。

【症例】

 ミニチュアダックスフンド 12歳 女の子(避妊手術済み)

【病歴】

 〇1年前から一度もよくなっていない
 〇皮膚病が治らないため、乳腺腫瘍の手術を受けることができない

初診時の状態です。

初診時から3週間後の状態と比較してみましょう。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

非常に綺麗になりました。

3週間かかったというよりも、再診時(初診から1週間の時点)でかなり改善があり、治療終了もみえてきたため、「かかりつけ動物病院へ手術の相談に行きましょう」と伝えておきました。

ということで、この3週間後の写真から5日後に無事手術までたどり着くことができました。

よかったですね!

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ミニチュア・ダックスフンドの痒み治療と脱毛症

2015.11.07

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

あっ・・・・・という間に1週間が経ちました。

明日は下町ロケット、前回以上に手に汗握る展開になりそうで麻衣子先生と一緒に楽しみにしています!

さて、今日はいつもの症例とはちょっと違った雰囲気の症例を紹介します。

症例はミニチュアダックスフンド、痒みを主訴に来院されました。

もちろん痒みの治療を行って、100%とはいえなくもそこそこのレベルまで改善しました・・・・が、

比較的短期間で再発する、または当初の予想以上の治療継続が必要という状態が続きました。

そこで元々気になっていた「脱毛症」を再評価することに・・・

この脱毛症、受診当初から認められたのですが、飼主さまからの主訴になかった(こういうものと思っていたそうです)ので痒みの治療を最優先にして、脱毛症は後からやりましょうという流れにしていました。

しかし再発頻度も気になったため、脱毛症が関係しているのでは?と疑い、脱毛症の治療を始めました。

その前後を紹介します。

え?脱毛症??

そんな感じがしますよね。

でもこれは初診時の時点で主訴になくても「脱毛がある」と把握しておかなければいけません。

もちろんこの脱毛症は「美容上の問題で、治療の必要はない」といわれていますが、それは教科書上の話です。

証明はされていませんが、この脱毛症はただ毛が少なくなるだけで美容状の問題だけではなく、皮膚コンディションの低下を引き起こすものと考えていて、理論上のそうですがいずれそれを実証されるレポートがでると確信しています。

では、治療後の状態をみてみましょう。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

一見「首から毛が生えた」「耳の飾り毛が増えた」だけ・・に見えますが、重要なのはそこではありません。

この治療により全身の皮膚コンディションが改善し、痒みの治療成績が改善し、ほとんど投薬治療が必要いらないレベルに到達しました。

何がいいたいのかというと、

「現在の動物医療ではこの脱毛症が『美容上の問題であり、治療するかしないかは飼主の希望に沿う』と定義されていることにより、疾患としての治療の意味が過小評価され皮膚病全体の治療成績低下の要因になっている。」

ということです。

あともう一つは、

本当は「被毛を含めた皮膚に影響を及ぼす疾患であり、皮膚コンディションの低下および脱毛を引き起こす疾患」であるにも関わらず、脱毛症という名前にまどわされ「毛が抜けるだけの病気」と獣医師が誤解していることです。

そのため想像以上に見落とされている可能性が高いです。

はい、僕も過去10年間ほとんどアプローチしていませんでした。

そしてたくさん見過ごしていたと思います。

中には明らかな脱毛症が認められず、皮膚コンディションの低下・毛質の変化だけという症例もかなりいます。

教科書的な診断名の「脱毛」という命名がよくないのだと思います。

脱毛であり、美容上の問題であり、治療はしなくてもQOL(生活の質)には影響ない・・・・・

教科書にそうかかれてしまうと軽視されるのも仕方ないで、今後の改善を期待しましょう。

「教科書では病気は治らない」というのが僕の口癖なのですが、やはり本を読むだけでなく、皮膚をよく診ること・・・これに尽きます。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ミニチュアダックスの脂漏性皮膚炎Ⅳ~初診時の診極め~

2015.10.31

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

明日はいよいよ下町ロケットですね!

楽しみな反面、なんだか内容が苦手な方向に向かっていきそうな気もしなくもありません。

というのも予告CMで「諦めていた夢をもう一度・・・」な流れがあり、従業員が辞める?(帝国重工の引き抜き?)みたいな

流れが紹介されていました。

従業員の同意の得られない事業計画を推し進めて従業員が辞める・・・なんてストーリーになるのでしょうか?

零細企業とはいえ従業員を雇用している立場として、同じ思いになれるのだろうか?・・・なんて一人で勝手に悶々としています。

人生でこんなにドラマに夢中になったの初めてです(笑)

さて、今日紹介するのは・・・

  第1回 ⇒ 初診時のブログ9月12日来院

  第2回 ⇒ 1週間後のブログ9月19日来院

  第3回 ⇒ 2週間後のブログ9月27日来院

と過去に3回掲載しているミニチュアダックスの重症皮膚炎の治療経過です。

それでは本日10月31日に来院されたので、初診時の状態と比較してみましょう。

初診時から7週間後、わずか2ヶ月弱です。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

サラサラの美しい被毛が再生しています。

初診時から積極的な治療を開始し、わずかな修正もなく想定どおりの最短ルートで改善しました。

治療成績がよく通院頻度も4週間に1度まで減っていますので、ここで一旦区切りとして症例報告は終了です。

継続さえしていれば、もう初診時のようなことになることはないでしょう。

「アグレッシブに美しく」、初診時の診極めが重要です。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ミニチュアダックスの脂漏性皮膚炎Ⅲ~初診時の診極め~

2015.10.05

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

10月3日(日)午後に、獣医師向けの1対1のシークレットセミナーを行いました。

5時間を越えたセミナーだったのですが、休憩はトイレタイムのみという頭フル回転のアドレナリン全開でしたので、先々週に引き続きヘトヘトになってしてしまいました・・・(苦笑)

休診日に体調を戻そうと思います。

では、少しタイムラグができてしまいましたが、先月から継続しているミニチュアダックスの治療中の症例を紹介します。

  1回目  ⇒  初診日(9月12日)に掲載したブログ 

  2回目  ⇒  1週間後の再診(9月19日)に掲載したブログ

そして本日は9月26日のときの状態を掲載します。

すべての病変ではありませんが、ほぼ全体がわかるかと思います。

※写真をクリックすると拡大してみることができます。

本当に綺麗になってきています。

あとは被毛の再生でしょう。。

週1回の診察は必要ないレベルまできたので、次回は2週間後としています。

初診時に描いた通りの改善で、今のところ修正点はありません。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ミニチュアダックスの脂漏性皮膚炎Ⅱ~初診時の診極め~

2015.09.19

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

虫の音を聞きながらブログを書いているのですが、仕事のようで癒される時間にもなっているので、最近はブログを書くのがとても楽しみになっています♪

今日は1週間前に書いたブログの続きで、9月12日(土)に初診で来院されたミニチュアダックスの症例の1週間後(今日)を紹介します。

以下の写真は画像をクリックすると拡大してみることができます。

非常に綺麗に改善しています。

痒みもほとんどない!とおしゃっていただけました。

注目すべきは1枚目の写真の「尾」なのですが、「しっぽブンブン♪」でとてもご機嫌で来院してくれました。

飼主さまも痒みが劇的に改善したことにも驚かれていましたが、「とても元気になりました!」と喜んでくださいました。

次回のブログでは最近取り組んでいる「次世代遠隔診療」の結果を紹介しようと思います。

遠隔診療とは、遠方で継続診療が困難なわんちゃんに、初診のみ実際に診て、継続診療はメールと写真添付で行うというものです。

まさに「初診時の診極め」の究極の姿でもあります。

そのわんちゃんの飼主さまは石川県にお住まいで、事前にメール相談でお問い合わせがあり先月8月1日に初診として来院されました。

そして9月19日の今日が2回目の来院となりました。

10年、20年後のスタンダードになるだろう遠隔診療の実際をご紹介したいと思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ミニチュアダックスの脂漏性皮膚炎~初診時の診極め~

2015.09.12

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

台風が過ぎ去り大空が広がると夏の雰囲気もあり、、夜の肌寒さが秋の訪れを感じさせとても心地いい季節ですね♪

さて、今日は少し珍しいミニチュアダックスフンドの慢性脂漏性皮膚炎の「診極め」です。

本日9月12日が当院の初診、過去に4年間で4件の動物病院での治療歴があります。

それでは「今日」の状態をみてみましょう。

獣医師としては失格ですが、診ているだけでも胸が痛くなります。

目やにがついているのが珍しいわけではありませんし、病気で目ヤニがでていることくらい獣医師なのでわかるのですが、表情をみていると悲しい顔で泣いているようにもみえてしまいます。

獣医師としては感情を抑えて病気と向き合わないといけませんし、心の甘さは痛い目に合う要因になるため気を引き締めて望もうと思います。

必ず綺麗に改善させます。

では今後の予定です。

毎回お伝えしていますが、こういった症例をみるときは頭の中でいくつかパターンをつくります。

検査は絶対に見落としてはいけない疾患の判定と、初診時に描いたいくつかのパターンの仕分けのために行います。

仮診断は本日行った検査結果が出揃う1週間後を予定していて、次回の再診時に検査センターに提出する項目もありますし、一部の疾患の検査は「ある程度皮膚が改善してから最終判断」としているので、4~8週間後に確定に近い診断が出せると思います。

ですが治療は今日から始まっています。

次回1週間後の再診時には明確な改善がでていると思います。

1ヵ月後にはわんちゃんも元気になり、表情も変わっていると思います。

四季の森どうぶつクリニック
平川将人

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【犬の皮膚科専門外来】ミニチュア・ダックスの脱ステロイド

2013.11.24

こんにちは、四季の森どうぶつクリニック獣医師平川です。

難治性皮膚疾患といえば柴犬、シーズー、フレンチ・ブルドッグ・・・ですが、どの犬種でも治りにくくなることはあります。

今回は医原性に難治性になってしまった症例を紹介します。

【症例】 

   2歳 ミニチュア・ダックスフンド 女の子

【病歴】

  〇1年半前から痒みとフケ
  〇当初は外用薬のみで改善なく、1年前から内服併用
  〇今年の春からさらに悪化

では、初診時の状態を診てみましょう。
   

別の角度から。


※クリックすると拡大します。

続いて、背中。


※クリックすると拡大します。

続いて、右側面から。


※クリックすると拡大します。

全身の痒みとともに、全身の脱毛が認められました。

では、治療3カ月後と比較してみましょう。

まずは顔から。


※クリックすると拡大します。

続いて、背中です。


※クリックすると拡大します。

最後に、右側面から。


※クリックすると拡大します。

ほぼ綺麗になりました。

今回のポイントはタイトルにも記載しましたが、「脱ステロイド」です。

個人的には「ステロイドを使いこなしてこそ皮膚科診療」というスタンスですので、一言に「脱ステロイド」と記載し、まるでステロイドが悪い薬かのような伝え方にはしたくないと考えています。

但し、ステロイドは使い方次第ですので、時に医原性(獣医師が行う医療行為が原因)の病気をつくることもあります。

今回のミニチュア・ダックスフンドの皮膚病は、まさにこの医原性のステロイドによる副作用と診断しました。

内服薬、外用薬ともにステロイドが含まれていたために初診時のような皮膚病変が形成されました。

今回のポイントとして挙げた「ステロイドを使わないこと」ですが、実は簡単ではありません。

長期間ステロイドで皮膚の痒みを抑えてきたことで、ステロイドを中止すると非常に大きな痒みを感じるようになります。

これは絶対に避けきれないことですが、それでもステロイドを使わないことが治療に最も重要なため、耐えるしかありません。

今回の治療も、最初の1カ月間は今までにない傷をつくるような痒みが認められましたが、写真のようにあとは綺麗に改善していきました。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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