皮膚科ブログ

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【犬の皮膚科専門外来】静岡の動物病院

2017.11.07

シーズーの痒み、アトピー&アレルギー、脂漏性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れて取り組んでいる皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今日は静岡市の動物病院、「あん動物病院」で皮膚科診療を行ってきました。

【症例】

 約10歳 シーズー 避妊済み女の子

【経過】

 〇保護(5年前)から慢性的な痒みを伴う皮膚病

 〇アポキル、ステロイド外用(コルタバンス)、インタードッグなどのさまざまな治療に反応せず

 〇現在はステロイドを2日に1回服用にも関わらず改善しない

それでは初診時の状態、そして毛をカットした後の状態を紹介します。

続いて顔の左から、目の下~頬~口唇にかけて。

続いて、顔の右側やや下側から、口唇~下顎にかけて。

続いて、頚部と、その拡大です。

シーズーの頚部は重度の脂漏性皮膚炎が起きやすいのですが、今回はほとんど起きていません。

続いて、右前肢。

続いて、お腹~内股~甲にかけて。

続いて、背中。

一見なにもないようにみてますが、「いつも噛んでいる部位がある」ということで、腰背部を拡大してみましょう。

ここはいつも皮膚炎がおきており、常にフケがついているようです。

ただ、腰の部位以外の背中にはありません。

薬浴が適応になるため全身のカットを行いました。

もちろん病変の判断もしやすくなります。

頚部はたいしたことなくて、下顎の方がひどいですね。

頚部に重度の脂漏がないのもこの症例の特徴といえます。

続いて、右前肢。

腕の内側はやや赤いですが、外側はほとんど問題ありません。

しかし、四肢端は、

かなり腫れており、皮脂も多く付着しています。

反対の左前肢もみてみましょう。

右前肢と同様でした。

それでは薬浴に入ります。

オイルの使い方、シャンプーについて・・・・・在籍している看護師&トリマーの方にも解説しながら実演してきました。。

しかし予想より「スキンケア実演」として絵にならなかったのは構図の問題か・・・・いや、アラフォー獣医師2名でやったからでしょう(笑)

それでは薬浴後の状態です。

一過性の赤みはありますが、改善のための通過点です。

【総括】

一見シーズーの典型的・・・にみえなくもありませんが、実は少し違います。

そもそも典型であればアポキルとシャンプーである程度の緩和ができたはずです。

なぜアポキルに反応がなかったのか?

今回はその「アポキルが効かなかった理由」を考えるのですが、実はこの写真から推測することができます。

皮膚のどの部位を診て、どう評価するのかについて、解説してきました。

もちろん薬浴でどの部位を治療ターゲットにするのか、薬浴後の必要な投薬治療についても解説してきました。

また大石先生からは超音波の画像診断について色々教えていただくことができました。

大石先生、ありがとうございました。

またご報告します。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】京都の動物病院との連携②

2017.09.20

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

約2週間前に京都から来院されたシーズーちゃんの初診の状態を紹介しました。

  【シーズーの皮膚科専門外来】京都動物病院との連携

京都にお住まいのため、継続的な通院治療が難しいということもあり、初期治療を当院で行い、継続治療を京都の提携病院である「よこた動物診療室」に紹介することになっています。

初診時に薬浴を行い、2週間後の再診が先日でしたので、初診時の治療方針でどこまで改善したのか、初診時との比較をご紹介します。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

痒み、フケ、臭い、すべてにおいて劇的な改善が認められました。

1度の診察と薬浴で前半の1週間はほとんど痒みはなかったそうです。

2週間経過したことにより、症状が少しでてきたそうですが、写真の通り明らかに皮膚コンディションの改善が認められています。

このまま継続することにより1~2ヵ月後にはほとんど問題ないレベルまで落ちつくと思います。

飼主さまには「2回受診して、1ヵ月後には地元の病院で継続治療ができますよ」とお伝えしていたので、予定通りにすすみ非常によかったと思います。

脂漏性マラセチア性皮膚炎に対して、当院のスキンケア商品と「サプリメント(ヒーリングケアLFプラス)」を処方していますが、地元・京都のよこた動物診療室でも継続使用・処方が可能です。

また当院の薬浴・スキンケアの技術も伝えており、よこた動物診療室で継続して薬浴治療することが可能ですので、飼主さまにとっても安心してかと思います。

さらに有効な食事療法についてもアドバイスして、同じくよこた動物診療室で継続してもらう予定です。

大阪・京都で皮膚病にお困りの方は、一度当院までご相談ください。

※すべての症例が短期間の初期治療でコントロール可能になるわけではありません。

今回薬浴で使用したスキンケア商品、処方しているサプリメントは以下のオンラインショップでもお買い求めいただけます。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】京都の動物病院との連携

2017.09.08

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力をいれている皮膚病治療専門病院、四季の森どうぶつクリニックです。

今日紹介するのはつい先日に初診で来院されたシーズーのわんちゃんです。

シーズーの典型的な脂漏性マラセチア性皮膚炎を疑う所見です。

薬浴治療の希望もあったため、初回に全身のカットを行いました。

当院のスキンケア(薬浴)と、治療プラン、サプリメントがあればこのタイプの治療に困ることはほぼありません。

しかしお住まいが京都ということで、継続的な通院が大変なため、当院と皮膚科診療で連携している京都市の「よこた動物診療室」で継続治療できるようしました。

まだ初診しか診ていないため、2週間後に再診と2回目の薬浴を行い、初診時から4週間後に京都市のよこた動物診療室で3回目の薬浴を実施してもらう流れです。

まだ検査結果などはでておりませんが、次回当院を受診する2週間後には十分な治療結果がでているはずです。

当院ではこのように、遠方のから当院に受診された飼主さまにも「身近で継続治療が受けられる提案」ができるように取り組んでいます。

方向性は初診時と、再診1~3ヶ月で十分な改善まで到達させ、継続診療を提携病院に切り替えるというプランです。

現時点では京都市の動物病院で「よこた動物診療室」、静岡市の動物病院で「あん動物病院」のため、通院圏内の方はご相談ください。

※治療方針が安定するのが約1~3ヶ月ですが、状態によりもっとかかる場合もあります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚病治療】シャンプーとサプリメントを中心に

2017.07.26

シーズーのアトピー、アレルギーが原因となっている脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院「四季の森どうぶつクリニック」です。

7月に入り、ギアが1つあがった様な来院件数でブログ&症例報告が進みませんでした・・・すいません。

北海道まで往診にいったパグのわんちゃんの経過も抜群にいいので、お写真を掲載したいところですが、もうしばらくお待ちください

・・・治療に手間取っているわけではありません(^^;

まずは久しぶの「まさにシーズーの典型例!」という症例のわんちゃんの治療報告です。

【症例】

 シーズー

【経過】

手元にカルテがなく、自宅でやっているので、また次回埋めますね(^^;

まずは初診時の状態です。

続いて頚部、

続いて、右上腕です。

同じく右上腕の毛をかきわけた拡大像です。

続いて、右前腕です。

同じく右前腕の毛をかきわけた状態です。

続いて、胸部です。

続いて、わきの拡大です。

最後に内股~後肢です。

ベタベタ、ゴワゴワ、大量の黄色いフケ、皮脂で臭いもかなり強くなっています。

このタイプであれば、初診時に毛をツルツルの状態までカットして、少し生えたころにはよくなります。

手元にカルテがないのでわかりませんが、被毛の長さから予測するに約3週間後くらいでしょうか?

初診時と約3週間後の比較をみてみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

まずは頚部。

続いて、右上腕です。

続いて、右前腕です。

続いて、胸部です

上の胸部写真と同じ角度から、脇の拡大です。

続いて、内股~後肢です。

病変・痒みともに皆無に近いところまで到達したと思います。

ここまで到達すれば、当院の治療方針さえ継続していれば、元に戻ることはないでしょう。

院内薬浴とお薬処方の両方を行いましたが、もしスキンケアやサプリメントがなければいかに飲み薬が同じものでもうまくいかないでしょう。

スキンケアとサプリメント、そして医療としての投薬治療の内容がすべてそろえばこれだけ早く改善します。

また、このタイプであれば継続治療をメールと写真で継続する遠隔診療でも十分に改善がきたいできると考えています。

関東圏からは東京、神奈川、千葉、埼玉からも受診があり、関西圏からも大阪、京都、兵庫から来院があります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【皮膚科専門病院】シーズーの脂漏&マラセチアの治療

2017.01.15

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

過去数年にわたってシーズーの治療症例を報告していますが、必ず重要といっているのがスキンケアですよね。

だた・・・皮膚病の治療にスキンケアと書くと響きはいいのですが、皮膚病の基本がスキンケアにあるとは思っていません。

大事なんですが、「大事なものは一つではない。」ですのでスキンケアという言葉にあまりこだわっていては本当の意味のいい治療はできないとすら思っています。

ただ、それでもスキンケアがかなり重要になっている皮膚病があります。

それがシーズーに非常に多く認められ、典型的な難治性皮膚炎になるこの脂漏性マラセチア性皮膚炎です。

【症例】

 シーズー  3歳1ヵ月  男の子(未去勢)

【症歴】

 〇2才のころから発症して、1年間改善なし

 〇かかりつけ動物病院で改善なく、当院を受診

それでは初診時の状態です。

まずは顔正面から。

続いて、下顎~頚部。

続いて、わき~肘の内側です。

続いて、腹部全体。

続いて、右後ろ足のスネ~カカト~甲の部分です。

続いて、左後肢の膝の内側です。

初診時から約半年後の状態と比較してみましょう。

※写真をクリックすると大きくすることができます。

※脱毛疾患ではないので極端な変化ではにようにみえるかもしれませんが、脂漏がなくなっているため、被毛がサラサラになっているところをみてください。

痒み、臭い、フケ、べたつき、すべてでほぼ綺麗に改善しました。

今回のような脂漏性のわんちゃんでは被毛が長くなると悪化しやすいのですが、治療後ではこれだけ長い被毛の状態でも皮膚コンディションがいい状態でキープできていることがポイントです。

また、シャンプーして数日後にはフケと臭いが・・・というのがよくある状況ですが、シャンプーして1~2週間経過してもフケ・臭いなどもほぼありません。

ここで最初にお話したスキンケアについて再度お話しようと思います。

これだけの皮膚病をスキンケアだけで臨むのはかなり無理があります。

個人的には「スキンケアだけでやってみましょう」なんて言った事もありませんし、思ったことすらありません。

適切な医療を併用してこそのスキンケアであり、スキンケアがあってこその投薬治療の効果がでてきます。

要するに「相乗効果があってこその治療成績」です。

今回の症例では「あまりお薬に頼らないようにしましょう」とかではなく、そこそこの投薬治療をしていますが、「お薬は使いこなしてこそ」と考えています。

もちろんスキンケアとサプリメントは基本中の基本です。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】マラセチアに惑わされない

2016.12.02

名古屋・愛知で皮膚病治療を専門に行っている動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

シーズーといえば難治性皮膚病が多くで、原因にはマラセチアと脂漏症・・・・・・・教科書的に書くとこうなります。

間違いではなく、マラセチアが関連した皮膚病ですし、脂漏症が起きやすいことで悪化しやすく、治りにくくなっています。

しかしマラセチアをなんとかすることが治療ではありません。

脂漏性マラセチア性皮膚炎という理由で治療が「抗脂漏シャンプー」と「抗真菌剤シャンプー」と「抗真菌剤」に・・・一見理にかなっているようですが、こう考えるからまったく改善しない症例がいます。

そのため難治性といわれていますが、実は治療はいたってシンプルです。

今日はそんな典型的な症例報告です。

【症例】

シーズー  7歳3ヶ月  男の子(去勢手術済み)  

【症歴】

 〇5年前(2歳)に痒み、赤みが発症

 〇他院で抗生物質、ステロイド、ステロイドスプレーをもらったが治らない

それでは初診時の状態そのままの姿です。

まずは正面から。

続いて頚部。

同じく頚部の拡大。

続いて胸部です。

続いて、右前肢です。

続いて、右前肢(手首あたり)の拡大です。

続いて、膝~足先です。

続いて後肢の甲の部分拡大です。

続いて右後肢の甲の拡大です。

この初診時からわずか5週間後、比較してみましょう。

※画像をクリックすると大きくみることができます。

飼主さまからは「赤みも痒みも極端に減った」と喜んでいただけました。

スキンケアも重要で、当院から免疫のためのサプリメントも併用しています。

もちろん投薬治療、当院での薬浴もとても改善に役に立ったと思います。

1つも欠けてはいけない治療の組み合わせです

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

シーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療法

2016.11.22

痒みを伴う皮膚病治療を専門に行う動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

1年のピークである10月が過ぎ去り、時間の余裕がでてきたので症例報告に力をいれていきます。

当院では圧倒的にフレンチブルドッグ、シーズー、柴犬の痒みを伴う皮膚病治療が多いのですが、この3犬種の中で最も治療しやすいのが「シーズー」です。

今日はそんな治療が簡単な、典型的なシーズーの難治性皮膚炎「脂漏性マラセチア性皮膚炎」の治療紹介です。

「診断は瞬間、治療は最速」でのぞみます。

【症例】

 シーズー   7歳   男の子(去勢済み)

【経過】

 〇2年前から発症
 〇一年通じた痒みの継続(2年間改善したことがない)
 〇過去に3件の動物病院を受診するも改善なし

まずは初診時の状態、毛が多かったため治療のためにも毛をカットさせていただきました。

つづいて、頚部。

つづいて、右前腕。

同じく右前肢の先端。

続いて、左前肢先端。

続いて、後ろ足。

同じく後ろ足の拡大、順番に左、右です。

重度の脂漏性皮膚炎で、足先はパンパンに腫れています。

この初診時からわずか17日後、初診時と比較してみましょう。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

痒み・フケ・臭い・見た目、すべてにおいてパーフェクトだと思います。

飼主さまも「すごく良くなった!痒がるのが珍しい!」、「去年のこの時期は足がはれて痛くて歩けなかったくらい」と喜んでいただけました。

また治らなかった2年間、わんちゃんがずっと掻いている姿に「見てみぬフリをするしかなかった」というつらい過去を・・・でも笑顔でお話してくださいました。

本当によくなってよかったです。

シーズーの典型的なこの脂漏性マラセチア性皮膚炎では「やってみなければわからない」ではなく、確信をもって望んでいます。

「よくならないイメージが湧かない」

大事なポイントの一つがスキンケアとサプリメントです。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】脂漏とマラセチアの最速治療法

2016.11.14

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

晴れていると暖かく過ごしやすい1日ですが、日中に陽が当たらないと夜には寒さを感じますね。

さて、今日紹介するのは関西からの受診のわんちゃんです。

【症例】

 シーズー 14歳 女の子(避妊手術済み)

初診時の状態をみてみましょう。

シーズーで治り難い特徴である、脂漏とマラセチアの典型症例です。

初診時に検査と処方、そして院内薬浴を行い24日後に再診に来ていただきました。

その比較を紹介します。

※画像をクリックすると大きくすることができます。

シーズーの皮膚病に多く認められる臭い、フケ、脂っぽさ、痒みの全てにおいて劇的な改善が認められました。

一般的に「脂漏性マラセチア性皮膚炎」といわれているシーズーの皮膚病の典型で、教科書的には「シャンプーをこまめに(3日に1回)」、マラセチア対策に抗真菌剤の内服と抗真菌剤入りシャンプー」と書かれていますが・・・・・・・そもそもそれで治れば苦労しないわけで、まったく異なるアプローチをします。

それでもこの典型的なタイプであれば「改善しなかった例がない」レベルまで治療成績が高くなっています。

薬を飲んでもよくならない、シャンプーしても数日後には臭いと大量のフケが・・・・でお困りの方は当院までご相談ください。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【シーズーの皮膚科専門外来】検査と治療の同時進行

2014.10.13

☆シーズーの難治性皮膚病症例報告☆

こんにちは、四季の森どうぶつクリニック院長平川です。

当院を受診するわんちゃんで圧倒的に多いのがフレンチ・ブルドッグ、柴犬、そしてシーズーです。

それぞれ独特の体質があり、犬種によって診療スタイルを変えているのですが「シーズー=〇〇〇」という型にはまった診療をしているわけではありません。

確かにシーズーが10件来院したら7~8件は典型的な病態であることは事実ですが、時にそうでない疾患もあります。

今回はそんな「シーズーだからといってすべてが同じとは限らない」という症例報告です。

【症例】

  シーズー

【経過】

 〇数年前から内股・四肢を中心に痒みを伴う皮膚病。
 〇梅雨~夏が最も悪化し、冬はそれほど悪くない
 〇今年の冬から頭、首など全身の悪化

初診時の状態と、病変部を正確に把握するためと治療のために全身カット後の状態をみてみましょう。

まずは全体から。

正面からみると一見重症の皮膚疾患にはみえませんね。

右腕をみてみましょう。

同じく右前腕の拡大。

そして右前肢甲の拡大。

続いて、左前肢とその拡大。

続いて、背中の全体。

頭部の背側面。


※画像をクリックすると大きくすることができます。

胸部背側の脱毛部位の拡大です(被毛をカットしたわけではありません)。

最後に内股。

病変部を正確に評価するためと、治療のため全身のカットを行いました。


※画像をクリックすると大きくすることができます。

ここから5週間後の状態を比較してみましょう。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。


※画像をクリックすると大きくすることができます。

実はこのシーズー、非常に複雑な病態(病気の原因)をもっています。

まずは数年前から抱えている慢性、再発性の皮膚病です。

もちろんその時点で診ていたわけではないので予測に過ぎませんが、おそらく当院でよく紹介している脂漏性マラセチア性皮膚炎が内股・四肢を中心に認められたのだと思います。

またアトピー性皮膚炎が悪化因子としてあってもおかしくありません。

脂漏性マラセチア性皮膚炎や、アトピーがあると梅雨~夏が最も悪化しますので、去年まではそうだったのだと思います。

では当院を受診するきっかけになった今年の冬から悪化したこの皮膚病はというと、顕著な悪化が頭部・頚部・背中に認められました。

これは非常に特徴的な病変(見た目)なのですが、毛包虫(ニキビダニ)という病気です。

・・・と、ここまでは当院を受診する前の病院で診断がついていました。

にもかかわらずなぜ当院を受診するほどの難治性になってしまった理由はなぜなのか?も問題なのですが、もう一つ考えるべきことがあります。

『なぜ毛包虫が発症したのか?』

治療も大事ですが、個人的に今回の症例で重要なポイントの1つはここです。

これもおそらくですが、去年までは毛包虫はなかったと思われます。

シーズーは毛包虫の好発犬種であることはよくしられていますが、中高齢から発症についてはそれまでなかった基礎疾患があるのでは?と考えた方がいいでしょう。

甲状腺機能低下症と副腎皮質機能亢進症(クッシング)の有無はチェックしていきます。

  ※ここから先は専門用語が頻繁にでてくるため、ご注意ください。

まず甲状腺機能低下症の判定のために甲状腺ホルモン濃度を測定します。

同時に副腎皮質機能亢進症(クッシング)の評価のために、腹部超音波画像検査で副腎サイズ測定と尿検査「尿コルチゾール/クレアチニン比」を測定します。

また甲状腺機能はユーサイロイドで誤診が多くなるため、超音波画像で甲状腺も一緒にみておくとよりベターだと思います。
※甲状腺を超音波で評価するにはリニアプローブが必要になります。

ACTH刺激試験について、これは好みで別れるとは思いますが、個人的には偽陽性・偽陰性も多く、信頼性が低い検査であるため、画像と尿検査の結果をみてからの方がいいと思います。
※同時にしても悪いことではありませんが、そう急ぐ必要性はないです。「急ぐ必要性はない」という理由はこの後の説明で伝わると思います。

「尿コルチゾール/尿クレアチニン比測定」は回り道のような気もするかもしれませんが、もし尿コルチゾール/尿クレアチニン比でクッシングを否定することができれば判定に悩む検査を行う必要性もなくなります(ACTHの疑陽性を排除できる)し、甲状腺の数値の信頼性も高くなります。
※甲状腺機能が正常であってもクッシングがあることで甲状腺ホルモン濃度が下がることが多いため。

もちろん診た目が皮膚の石灰化や脱毛症など、「いかにもクッシング」であれば初診時にACTH刺激試験から入りますが、今回のような「いかにもクッシング・・・とまではいかない症例」では初診時でなくてもいいと思っています。

現に今回の症例では

①甲状腺ホルモン濃度が明らかに低かったためユーサイロイドの可能性を考えつつも投薬治療開始
②尿コルチゾール/尿クレアチニン比が8を超えていたためACTH刺激試験を実施
③ACTHのPost値は13と明らかに正常値であったが、信頼性は低いためLDDS試験を実施
④LDDS試験では4時間後、8時間後ともに抑制されていなかったため副腎皮質機能亢進症と診断

となったのですが、この④のLDDSの検査結果が出揃い『副腎皮質機能亢進症』と確定できたのは、この治療後を撮影した5週間後でもあります。

要するに副腎皮質機能亢進症の判定ができなくともここまでの治療結果はだせるため、初診時にACTHが最優先だったか?というと個人的には皮膚コンディションをある程度改善してからの方が誤診につながらなくていいのでは?と思っています。
※ここまで悪化した皮膚コンディションでは、体調もベストではないため、初診時にACTH刺激試験を行っても検査結果に影響がでることも考慮して。

そして今回の症例に限らずACTH刺激試験を行う時の注意点ですが、ACTH刺激試験でクッシングを否定することは非常難しいため「クッシングかどうか?」のための検査として用いては誤診につながると思います。

あくまで「さまざな条件(症状・皮膚所見・一般血液検査・尿検査)でクッシングが疑わしいため、確定のためにACTH刺激試験を行い、異常値であればもちろん確定。もし正常値であればLDDS試験を行い偽陰性を拾う。」と考えていた方がいいと思います。

LDDS試験もまた先生によって見解が分かれるのですが、ACTH刺激試験の黒だけがクッシングであれば絶対治せない症例がでてくると思います。

それを「クッシングとは言えない『クッシング風の皮膚病』で内分泌疾患としては認められない」であればそれは学術的・教科書的であって医療ではない・・・と思っています。

クッシングの診断では今でも悩むことが多いため、5年後には違うことを話しているかもしれませんけどね(苦笑)

・・・で、一つ残っていることがありますよね?

そう、内股の皮膚病です。

実はこれはまだ改善していません。(多少は改善しています。)

理由はこの内股はニキビダニでもクッシングでもなく、元々あった脂漏性マラセチア性皮膚炎(または+アトピー)だからです。
※さらなる悪化の要因にはなっていますが、クッシングになる以前から認められています。

そこで必要になってくるのが・・・・・・・もちろん当院の薬浴です。

ところでこの5週間で薬浴していないか?といえば実は2回実施しています。

でもそれは毛包虫対策の薬浴で、脂漏性マラセチア性皮膚炎のための薬浴ではありません。

薬浴内容は診断名や皮膚コンディションで異なるため、それぞれに適した薬浴内容となっています。

この5週目の撮影後に行った3回目の薬浴は毛包虫対策の薬浴ではなく脂漏性マラセチア性皮膚炎のための薬浴としました。

おそらく次回には随分と改善しているでしょう。

最後まで読んでくださった方、お疲れ様でした。


四季の森どうぶつクリニック
獣医師  平川将人

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

【犬の皮膚科専門外来】シーズーのマラセチア性皮膚炎

2014.01.19

こんにちは、四季の森どうぶつクリニック獣医師平川です。

今日は、ここ最近の中でも最も「必ず美しく治す」と強く意識した症例の1例です。

【症例】

 シーズー 5歳10カ月 女の子

【病歴】
 〇~2歳までは皮膚病なし
 〇3年前から痒みを伴う皮膚病を発症し、年々悪化している
 〇2年前からは皮膚科のある動物病院で『漢方』を含めた4種類の内服を継続しているが、改善なし

それでは初診時の状態を見てみましょう。

まずは正面から。

続いて、右側面。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、頚部とその拡大2枚です。

続いて、顔・頚部を右側面から見てみます。

続いて胸~前胸部、ワキです。

続いて、右胸側面です。

続いて、右前肢です。

この右前肢の被毛をカットして、皮膚の状態を詳しく見てみましょう。

続いて、腹部を診てみましょう。

続いて、右後肢を外側(3枚)、内側1枚)見てみましょう。

この右後肢の被毛をカットして皮膚の状態を詳しくみてみましょう。

それでは初診時から約7カ月後の状態を比較してみましょう。

まずは右側面全体から。


※クリックすると画像が大きくなります。

続いて、頚部とその拡大です。


※画像をクリックすると大きくできます。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、右顔~頚部とその拡大です。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、右胸側面の比較をみてみましょう。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、胸部~前胸部、ワキの比較です。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、右前腕の比較です。


※画像をクリックすると大きくなります。

皮膚が正常機能を取り戻した結果、非常に綺麗な被毛になっていることを証明するために、飼主さまの許可を得てカットさせていただけたので、あえてこの写真の状態からバリカンでカットした後の皮膚コンディションの比較もご覧ください。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。

続いて、腹部の比較です。

続いて、右後肢の比較をご覧ください。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。

この右後肢も飼主さまにご協力いただきバリカンで被毛をカットし、皮膚のコンディションの比較をみてみましょう。


※画像をクリックすると大きくなります。


※画像をクリックすると大きくなります。

非常に綺麗になりました。
被毛が再生した、というレベルではなく皮膚そのものが正常な機能を取り戻し、美しい被毛をつくりだしています。
飼主さまも「被毛が長くなるのが早くなった」といいますから、いかに過去の状態が異常だったのか、そして皮膚が正常に戻ろうとする力をうしなっていなかったかがわかると思います。
当院のスキンケアは本来備わっている「皮膚を正常に保とうとする力」で足りない部分をサポートしているだけです。

7カ月間、欠かすことなく週1回の院内薬浴(スキンケア)を受けていただきました。

色々な意味で大変だったと思うのですが、僕からも「徹底的に綺麗に治したいので、週1回を続けさせてください。」とお願いし、ここまで到達することができたと考えています。このレベルまで治療ができたのも飼主さまのご協力があってこそですので、本当に感謝の気持ちで一杯です。

シーズーは難治性の皮膚病になりやすいと言われており、この症例がまさに典型的な症状といえます。

 〇脂漏症
 〇アレルギー
 〇遺伝、体質
 〇マラセチア
 〇シーズーだから
 〇治らない
 〇シャンプーしかない

当院に来院される飼主さまの多くがこういった説明で諦めていた時期もあったと聞きます。
しかし、ここまで重症でも改善させる方法はあります。今のところ当院の薬浴(スキンケア)で継続治療して改善がなかったこのタイプのシーズーはいません。きっとこれからもこのタイプで改善できない症例はいないと思っています。
※シーズーの皮膚病がすべてこのタイプではありません。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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