2023.09.06
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はチワワの子の症例です。
【症例】
チワワ 3歳1ヶ月 女の子(避妊済)
【経過】
〇2歳から痒がる
〇ステロイドの使用で良化するも止めると再発
〇搔く:噛む=7:3
〇脱毛(特に脇・腕・胸)
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずは首の写真です。
次に右前肢の内側です。
根本の方は少しですが地肌が見えています。
胸の写真です。
脇にはほぼ生えておらず、地肌が見えています。
右脇の拡大写真です。
次に腹部です。
こちらは右体側です。
最後に毛をかき分けた写真です。
遠目からはそんなに問題なさそうですが、毛をかき分けるとすぐに地肌が現れ、
毛に密度が無いのが分かります。
【初診時の診極め】
ポイント:被毛形成異常
・毛に密度がない
・毛質、毛の色が悪い
・頚、胸、お腹、内股が特に薄い
・毛がよく抜ける
・地肌が見える
これらが当てはまる症例は、被毛形成異常を疑います。
こういった症例にアポキルやサイトポイントが効かないわけではないのですが、
「飲むのを辞めるとぶり返す」「飲んでいてもスッキリしない」となりやすいのが現実です。
被毛形成異常を改善させることで根本的な治療が可能になります。
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【当院の治療プラン】
①アトピー
・投薬治療
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療
※この毛並み異常への投薬の選択は教科書に載っていないため、当院でのみ受けれる治療法です。
それでは治療後の様子と比べてみましょう。
この子の場合、治療開始から約1ヶ月後には抜け毛が減り、
毛にボリュームが出始めました。
痒み止めの使用回数も2~3日に1回でコントロールできるように。
そして治療から3ヶ月後にはAfter写真の状態まで改善されました。
痒みについても「最後にアポキルを飲んで8日間経ったけど、痒みはない」というレベルまで改善できました。
アトピーや毛並みの異常を特徴とする被毛形成異常や標準治療ではなく、
今回の症例でも特殊な投薬治療を組み合わせて改善に導いています。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
パーソナルケアpⅡ+(心因性)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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