2024.03.02
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はチワワの子の症例です。
【症例】
チワワ 6歳 1ヶ月 男の子(去勢済)
【経過】
〇2年間ずっと痒がる
〇前肢をビショビショになるまで舐めてしまう
〇アポキルやステロイドを使用するもあまり効果が無い
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずはお首の写真です。
次に両前肢です。
こちらは右前肢の内側のお写真です。
脇と胸~腹部のお写真です。
最後に右体側のお写真です。
【初診時の診極め】
ポイント:①被毛形成異常
・毛に密度がない
・毛質、毛の色が悪い
・頚、胸、お腹、内股が特に薄い
・毛がよく抜ける
・地肌が見える
これらが当てはまる症例は、被毛形成異常を疑います。
こういった症例にアポキルやサイトポイントが効かないわけではないのですが、
「飲むのを辞めるとぶり返す」「飲んでいてもスッキリしない」となりやすのが現実です。
被毛形成異常を改善させることで根本的な治療が可能になります。
ポイント:②心因性
特定の場所を異常に噛んだり舐めたりするのは、
痒みだけが原因ではなく『心因性』の場合があります。
今回の症例もこのタイプで、
純粋な痒みだけでなく、心因性の掻痒行動(舐める・噛む・搔く)が強く出ていました。
この子の場合だと、以下の行動パターンを問診で確認しました。
・気分が乗ればよく歩くが、歩かない時もある
・犬に無関心で、近付いてきたら逃げる
・おもちゃに興味がなく遊ばない
・音が苦手でちょっとした音にびっくりする
(例:トラックやバイクが来たら立ち止まる)
・床を舐める癖がある
・床に落ちている髪の毛を食べる癖がある
・ベッドを掘る
・室内で飼主の後を追う傾向がある
(例:トイレまで着いてくる)
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【当院の治療プラン】
①アトピー
・投薬治療
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
・スキンケアECプラス
③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療
※この毛並み異常への投薬の選択は教科書に載っていないため、当院でのみ受けれる治療法です。
④心因性
・投薬治療
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それでは治療後の様子と比べてみましょう。
この子の場合、治療開始から約1ヶ月後には痒みが2~3割まで減り、
毛にボリュームが出始めました。
そして治療から3ヶ月後、
抜け毛が少なくなり、皮膚の赤みや湿疹は無くなりました。
初診時に処方していたアポキルは1ヶ月後にはとん服処方でコントロールでき、2ヶ月以降には処方せずに痒みを2~3割のまま維持できています!
行動面では、
「遊ぶバリエーションが増えた」
「床を舐めなくなった」
「髪の毛を拾い食いしなくなった」
「苦手だった車の音にも立ち止まらず歩いてくれる」
といった嬉しい変化があったとご報告をいただきました🐶
今回の症例のようにアポキルを使用せずに痒みの軽減や、毛並み異常の改善には、教科書には載っていない特殊な投薬治療の組み合わせが必要です。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
パーソナルケアpⅡ+(心因性)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
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ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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