2018.10.24
犬の皮膚病治療に力をいれている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
皮膚に関する問題で、1~2年前くらいから疑問に思っていたことがありました。
それは犬にとっては無症状で、飼主さまから問題視されたこともないことで、正直気にしている人は獣医師含めていないのでは?と思うくらいです。
おそらく飼主だけでなく、獣医師も正常の範囲内(個性)と考えている人の方が多いです。
もちろんずっと昔からあったもので、個人的にもそれまでの獣医師人生(15年間)で気になったことはありませんでした。
しかし今は違います。
それが「なぜそうなっているのか」、「どうしたら変えることができるのか」・・・ずっと考えています。
頭の中では「もしかしたら〇〇〇を使ったらよくなるのでは?」と想像することはあったのですが、実際の症例でそれを試すことは難しかったので躊躇していました。
※〇〇〇は別の病気の治療薬
そんなある日、本来の目的で〇〇〇を処方するわんちゃんが来ました。
そしてその数か月後・・・
飼主さま 「すっごくよくなってびっくり!こんなこと初めて!」
とおっしゃっていただけました。
頭に上記の件がフッと浮かんで、もしかしたら昔にアレがあったのでは?と思い、「昔の写真残っていませんか?」と尋ねてみたところ・・・
やっぱり!
そう、昔からずっとあったあることがきれいに治っていたのです。
この1年の中で最大の発見です!
治るということは、元々あったのは病気だったということです。
飼主さまも「これが普通だと思ってました・・・」とおっしゃっていましたが、今まで正常の範囲内と思っていたことが実は病気だった・・・医療の「あるある」ですね。
まだまだ詰めていかなければいけないこともあるのですが、今後の治療の選択肢の一つになると思います。
投稿者:
2018.08.18
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
お盆あけて急に涼しくなりましたね。
夜は非常に涼しく、虫の音も聞こえてまるで秋のよう!?
特別涼しいのか、それともずっと暑かった1カ月半の相対的涼しさでいつもの夏なのか・・・わかりません。
さて、タイトルにもあるように今日も遠隔診療のお話しです。
来週ですが、山口県まで往診に伺うことになりました。
飼主さまとの出会いは当院のオンラインショップで、ずっと以前から膿皮症があったそうなのですが、2年前から当院のスキンケアECプラスを開始してからほぼ完全に出なくなったそうです。
ただアポキルを服用しているのに手舐め・足舐めだけがどうしても改善しないということで、当院の遠隔診療にお申込みいただいています。
簡単に言うと「心因性」の可能性が高いですね。
チワワということで心因性以外の併発もあるかもしれないのですが、診たら一発でわかるので診にいってきます。
ほぼ結論はでているのですが、「直接診る」に意味があるのが遠隔診療です。
今月のその他の予定としては、明日京都の動物病院でセミナー、再来週に北海道往診がまっています。
呼んでいただけるというのは本当にうれしいので、ご期待にこたえられるようにがんばります♪
膿皮症に関してはスキンケア&サプリメント(特にECプラス)で改善しやすいのでお勧めです。
投稿者:
2018.08.10
夏になると悪化しやすいフレンチブルドッグの膿皮症・アトピー・手舐めの治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今年の夏は暑いですね。
ブルドッグ犬種は気温・湿度での悪化がありますので、この時期上手に乗り切りたいところですね。
【症例】
フレンチブルドッグ 1歳5ヶ月 男の子
【経過】
〇半年前から全身の湿疹が消えない
〇顔の痒み、手を舐める
それでは初診時の状態です。
それでは初診時から4週間後の状態と比較してみましょう。
非常に綺麗になりました。
湿疹はなく、顔の皺の皮膚炎もなく、手舐め・足舐めもほぼありません。
体質的には再発しやすいため、こういった症例では再発予防のためにスキンケア&サプリメントが非常に有効です。
身体の湿疹(膿皮症) → スキンケアECプラス
アトピーの体質改善 → スキンケアECプラス
手舐め・足舐めの改善 → ヒーリングケアLFプラス
顔の皺のケア → Medicareローション
全身のスキンケア →Medicareオイル&シャンプー&ジェル
当院のオンラインショップからお買い求めいただけます。
適切な診断・医療とともに併用いただければ非常に効果的と思います。
1点注意があります。
食べているドッグフードが合っていないといつまでたっても治りません。
「よかれ」と思って、「アレルギー検査の結果をみて選んだ食事」に限って皮膚病の原因になっていることが圧倒的に多いので注意が必要です。
診断(アレルギー検査)が合っているのであれば、その食事療法で劇的に改善しているはずです。
治っていないということは、診断(検査結果)そのものに皮膚病との関連がないと考えてもいいと思います。
投稿者:
2018.06.28
投稿者:
2018.06.19
犬の皮膚病治療の体質改善に力を入れてサプリメントを開発している皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
当院では犬の膿皮症の治療・再発予防、アトピーの緩和、脂漏性マラセチア性皮膚炎といった慢性皮膚病の体質改善に力をいれており、過去の「閃き」からスキンケアECプラスを開発しました。
あれからもう3年半経ちましたが、「皮膚病を治したい」という想いで今でも継続してよりよいサプリメント開発の試行錯誤を重ねています。
過去にも乳酸菌の種類を増やすというリリューアルを行ったのですが、今年も大きなリリューアルを行いました。
スキンケアECプラスには現在3種類の乳酸菌を入れていますが、前回リリューアル時に追加した乳酸菌の数を3倍に増やしました。
そして繊維質として採用していた「夕顔果実末」を「アップルファイバー」に変更しました。
この2点の変更により色調が「白に近いベージュ」から、「カフェオレ色」に変わっています。
一部のわんちゃんに不評だった?嗜好性も、アップルファイバーのおかげでよくなりました。
高級乳酸菌を3倍量に増やしたので製造コストがそれなりにUPしましたが、お届けできる価格を変更しなくてすむように大量発注でカバーしています。
そして病院内がダンボールの山になってます(^^;
客観的に分析してもすごくいいサプリメントに仕上げることができているものなので、僕個人も毎日かかさず服用しています。
リリューアルついでにもう3件報告です。
【ホームページリリューアル】
当院のHPをリリューアルします。
最新情報に切り替えるのと、みやすくします。
【オンラインショップリリューアル】
商品数が増えたので、選びやすく、見やすくします。
【新スキンケア商品 Medicareモイストクレンジングオイルジェル】
6月末に納品予定で、オンラインショップリリューアル時に掲載予定です。
How To動画を製作中なので、完成したらこちらでも紹介させていただきます。
この1点の企画・開発に2年以上、動画製作に100時間以上費やしているので完成が楽しみです。
きっとみなさまのお役に立てると思います。
この3つの仕事に区切りがついたら次は学術活動に力を入れる予定です!
投稿者:
2018.06.16
投稿者:
2018.06.02
犬の皮膚病治療におけるスキンケアに力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
犬の皮膚病におけるスキンケアとしては「シャンプー療法」が知られており、マラセチアや脂漏症などフケが多いわんちゃんには週2回のシャンプー奨められたりしていますが、シャンプーの種類やその回数だけで改善が見込める症例は多くありません。
やはりシャンプーだけにこだわるのではなく、「スキンケア」としてアプローチするのがいいと思います。
そこで当院ではシャンプー前のクレンジングとして「クレンジングオイル」を使いシャンプー療法の精度を高め、局所のデイリーケアとして「ローション」で湿疹のケアなどができるようにしてスキンケアを推奨してきました。
ただ、このスキンケアは主に湿疹タイプの膿皮症向けに開発しており、脂漏症のわんちゃんには皮脂へのなじみが不十分でやや不向きであることは実感していました。
そこで数年かけて新しく開発したのが・・・
※これは容器&印刷のイメージのための写真です。
モイストクレンジングオイルジェルです。
平成30年4月16日のブログ記事 「保湿・抗炎症・クレンジング 犬の新しいスキンケア商品」で紹介しました。
実はまだ納品前で実商品がなく処方はできませんが、試作品を通院中のわんちゃんで使ってみましたので、その経過を報告します。
【症例】
シーズー
【経過】
〇現在2週間に1回院内薬浴実施を継続中
〇アポキル継続投薬中(今回のオイルジェル使用の前後での投薬変更なし)
〇診断名はシーズーに典型的な脂漏性マラセチア性皮膚炎(硬いフケが大量にでる脂漏症)
〇脂漏の程度は過去最高クラスの「極度に強い脂漏症」
※この写真撮影の1週間前に院内薬浴を実施しています。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
少し分かりにくいかと思いますので、毛をカットしてみましょう。
シーズーの脂漏症に多い、硬いフケを伴う脂漏が認められます。
今回はシャンプー工程を含んだ「院内薬浴」ではなく、新しいオイルジェルだけを使ってみました。
ジェルでなじませて約5分後の状態です。
皮脂がふやけて浮いてきたのがわかります。
この皮脂をコットンできれいにふき取ります。
皮脂を浮かすために揉み込んだ影響でやや赤くなっているように見えますが、これは異常ではありません。
この後、自宅では従来どおりシャンプー・外用薬などの使用はせず、いつものと変わらない条件で過ごしていただきました。
前回の院内薬浴から2週間後(ジェルの処置から1週間後)の状態をみてみましょう。
毛が伸びてきていますが、脂漏(皮脂・フケ)が少ないことがわかるかと思います。
今回はたった1回だけの処置しかできませんでしたが、この商品はシャンプーをしない日のデイリーケアとして開発しているため、もし毎日塗布を続ければもっと良くなっていたと思います!
このわんちゃんはシーズーの脂漏症が多い当院でも3%の上位に入る強い脂漏症体質をもっている症例のため、この症例の1回だけの処置でここまで改善したことを評価すると、かなり期待できる商品だと思います。
※治療内容の変更はしていません。純粋に「2週間間隔の院内薬浴の中間時点でオイルジェルを1回使った」だけです。
みているみなさまに勘違いしてほしくないのは、「脂漏症がジェルで改善する」「シャンプーよりジェルがいい」ということではありません。
ここまで硬い皮脂とフケがでる脂漏症であれば他の部位(腕・わき・頚部)の脂漏を考えても、2週間に1回のシャンプーより週1回全身のオイル&シャンプーで皮脂をしっかり取ることを優先した方がいいです。
そしてオイル&シャンプーのあとにジェルを塗布して、その後も継続して毎日ジェルを塗布するというのがよりベターです。
また投薬治療と院内薬浴よりスキンケアが効果があるという意味でもなく、あくまで「毎日のスキンケアを足すと改善効果が高まる」という意味です。
今までの犬の皮膚科のデイリースキンケアと異なる点の一つは「基材」です。
すでにクリームや乳液タイプの保湿剤がデイリースキンケアとして販売されていますが、このクリームや乳液の保湿剤は脂漏症のわんちゃんにはあまりフィットしません。
そこで試行錯誤で行き着いたのがオイルベースのスキンケア商品、「脂漏症にオイルを塗布する?」と疑問に思われるかもしれませんが、皮脂に馴染むクレンジング効果と保湿効果が同時に得られるため、デイリーケアとしては最適です。
乾燥タイプのフケがでる皮膚コンディションの保湿としても使え、シャンプー直後のドライ前であれば被毛が長いわんちゃんでも馴染みやすいため、全身塗布に使えます。
オイルベースということでべたつきを心配される方もいるかもしれませんが、シャンプー後のドライで皮膚になじむように開発したため、べたつくことはありません。
気をつけていただきたいのは、脂漏症が強くわんちゃんで被毛が長い状態で塗布すると皮脂が毛に絡んで大変になります。
局所の集中スキンケアのためには、今回のように毛をバリカンでカットする必要があります。
毛が長いわんちゃんではシャンプー後(ドライ前)の保湿として馴染ませるのがベターでしょう。
またスキンケア方法としてYoutubeに動画をUPする予定なので、完成したら紹介します。
投稿者:
2018.05.27
投稿者:
2018.04.27
投稿者: