2019.12.08
犬の膿皮症(湿疹)、脂漏症、アトピーなど痒みを伴う皮膚病に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
以前にも紹介した「新しい治療法」についての続きです。
今年の春から新しく取り組み始めた治療ですが、多くのわんちゃんでかなりいい治療成績を出すことができていますので、個人的に「これはすごい!」と思った症例を紹介したいと思います。
【症例】
フレンチブルドッグ
【経過】
〇湿疹が再発しやすい&治らない
初診時は1~2年前、一般的な治療と当院のスキンケア&サプリメントである程度は改善していたのですが、当初から「検査でわからない皮膚の異常があるからどこかで治療した方がいい」「いい治療法が見つかったらやりましょうね」と布石は置いていた症例です。
ぶり返しがあったことと、新しい治療提案ができるようになっていたので、「今ならこれ、治せますよ!」と新しい治療に了承をいただくことができました。
それでは新しい治療法を試す前と、治療後6週間後の状態を比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
まずは症例を正面から。
続いて頚部です。
続いて、胸部です。
続いて、腹部です。
続いて、右側面全体です。
続いて、右側面の右腕~右肩の拡大です。
続いて、左側面の左膝側面の拡大です。
非常に綺麗になりましたね。
元々ある程度の治療&ケアを続けていたのでそこまでひどくなかったので、いつもの症例報告に比べると治療前の重症度が軽いとは思います。
しかしこれはかなり貴重な治療症例で、当院でも1年前はこのレベルまではできなかったものです。
特に右肩と右膝の側面の病変、派手さがないので一見地味かもしれませんが、これは今の標準医療ではおそらく治りません。
当院でも1~2年前までは苦戦するタイプと認識していたものですが、今は「いける」と自信をもって治療に臨むことができています。
飼主さまにも「過去最高によい状態」と評価していただくことができました。
湿疹を薬で抑えるというよりも、「皮膚そのものをよくする治療」といっても過言ではない「根本的な治療法」です。
原因の一つの見方としては「遺伝」のため二度とでないとまではいえませんが、しばらくはいい状態が続くと思います。
この治療法はまだまだ驚きの治療結果を導くことができ、次回も衝撃的な症例報告をしたいと思います。
2019.12.9 【標準医療が変わる瞬間④】一つ上の治療成績
投稿者:
2019.12.03
四季の森どうぶつクリニックの獣医師平川です。
タイトル通りですが、12月2日に新しいオンラインショップを立ち上げました。
犬の皮膚科 メディカルスキンケアセンターOnlineShop
見やすさ&使いやすさはもちろん、皮膚病アプローチとして参考になるように作ったつもりです。
実は構想は3年前からあり、実際に制作に入ったのは2年前からなので結果的には相当な時間を要しました。
最初の半年の時点で制作に200時間以上はかけていて、1年前にはすでに大枠はできていたのですが、最期の仕上げにさらに時間を費やしてしまいました。
中々うまく進まないことに何度も心が折れて、診療優先を言い訳に制作を放置していたのもいけないのですけどね。
今回の特徴の一つは食事療法のアドバイスを組み入れたところでしょうか。
ぜひみなさんに正しい食事管理のことを知ってほしいと思います。
投稿者:
2019.11.23
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は治療依頼が非常に多いトイプードルの脱毛症「アロペシアX」、別名「毛周期停止」の治療症例です。
【症例】
トイプードル 7歳 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇元々薄毛ぎみだった
〇約1年前に頚部が脱毛、そこから広がっていった
〇エリザベスカラーを着用している
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
右耳です。
頚部です。
脇~腹部です。
内股です。
体の右側面と頚部の拡大です。
それでは、初診時から約8ヶ月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
トイプードルの毛並み異常は非常に多く、難治性皮膚病の原因になっています。
難しい理由は、
①評価ができない
毛並みは数値ができないため、毛並みが悪いという状態をしっかり評価できていないケースが多く認められます。
顕著に脱毛していればまだ「脱毛」とわかるのでいいのですが、なんとなく悪いだけであれば気づかれにくく放置されてしまうこともあります。
そういった症例で湿疹やアトピーが混在していると、毛並み異常の病気が隠されてしまい「アトピーだから」「皮膚病だから」で済まされてしまうこともよく起きています。
何事もそうですが、「正常を知る」というのがとても重要で、正常を知っていることで「おかしい(異常)」を的確に評価することができます。。
②診断が難しい
診療の基本は証拠(わかりやすいのは数値化)を得て診断名(病気の枠組み)をつけることなのですが、脱毛・毛並み異常の原因が必ずしも数値化できる病気ばかりではありませんし、既存の診断名の中に綺麗に収まる病気ばかりではありません。
数値化で診断しやすい疾患(甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症)もあるのですが、そうではないものを把握しておく必要があります。
もちろん診断がない毛並み異常に対しても治療プランをもっているとより医療の質は高くなります。
③治療が難しい
よくある病気に当てはまらないと治療プランを立てることがむずかしくなります。
というのも診断名があり特定の治療法がある疾患であれば悩むことはないのですが、原因が特定されておらず漠然とした疾患で、治療法にもさまざまな選択肢があると「よりベターは選択は?」となるため、高度な判断力が必要となります。
④トイプードルならではも難しさ
トイプードルの脱毛症は他の犬種とことなる特徴があるため、その特徴を知っていないと意外なところで躓きます。
トイプードルの脱毛症、特にこのアロペシアX(毛周期停止)はこういった条件がそろっているため、治療は難しくなっています。
今回はその中でかなりいい治療結果が出た方だと思います。
本当に難しいのはこの治療結果がでるのかでないのか、事前に予測するのが非常に難しいところですね。
投稿者:
2019.11.22
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はフレンチブルドッグの症例です。
【症例】
フレンチブルドッグ 8歳8ヶ月 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇3歳から継続した痒みを伴う皮膚病(季節性はなく通年性)
〇全身脂っぽく、毛艶がなくフケが多い
〇毎週シャンプーしても改善されない
〇過去に4件の動物病院を受診したが、一度も改善したことがない
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
顔(右側)です。
左耳です。
右前肢です。
頚部です。
脇~胸です。
それでは、初診時から約4ヶ月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
院内での薬浴を数回行い、全身を覆っていたボロボロは綺麗に無くなりました。
痒みも落ち着き、毛も段々と揃い始めています。
今回の症例にいくつかポイントを列挙します。
ポイント①やはり治療はアポキルなのか?
今の痒み疾患の標準治療ともいえるアポキル(オクラシチニブ)ですが、今回の治療期間中には使用しませんでした。
もちろん使用する選択肢もあるのですが、「なくてもいい」というものでもあり、「むしろ〇〇〇の方がいい」という明確な理由があったので敢えて採用しませんでした。
もちろんアポキルメインで治療することが間違いというものではないです。
みなさんに知っていただきたいことは「常にアポキルがベストではない」ということ、アポキル以外の治療選択肢を知っていることこそが「アポキルを使いこなせる」だと思います。
ポイント②原因は食物アレルギーなのか?
今の皮膚科の問題点でもあるかと考えていますが、「治りにくい=アレルギー」という括りにされやすく、特に「食物アレルギー」の言葉は乱用されがちです。
食物アレルギーをある・ないの確定診断は難しいのですが、このタイプの皮膚病で「食物アレルギー」と診断することは当院ではほとんどありません。
「食物アレルギーはない」とまでは断定できませんが、「どこに食物アレルギーがあるのだろうか?」とは思います。
事実、当院受診までアミノ酸系または低アレルゲン系の食事療法をしていましたが、当院はアレルゲン制限をといた食事管理を推奨しています。
ポイント③では原因は何か?
原因を1つに絞ることそのものが治療の失敗を招きます。
やはり複合要因のため、複数の異常をできるだけ同時に治療する必要があります。
ただ本当の意味で同時治療は診療的に難しいこともありますので、優先順位の高い治療方針から先におこないます。
それが院内薬浴ですね。
院内薬浴と投薬治療、そして食事療法などの組み合わせが体質に合致すると今回のような劇的な改善が可能になります。
ではその次はなにか?
その次・・・、そう「世界初の治療」です。
当院では標準治療になりつつあるのですが、ある治療を併用します。
ここまでもかなり劇的な治療結果ですが、当院ではもう1つ上の治療成績を出すことが可能です。
またご報告します。
なお、今回紹介した症例に使用したスキンケアとサプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
投稿者:
2019.11.22
犬の皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
以前にも紹介している「提携診療動物病院こにし動物クリニック(滋賀県栗東市)」での研修報告です。
2回目となったこの日は症例検討会と、スキンケア療法の実習を行いました。
参考までにわんちゃんはシーズーの典型的な脂漏症でしたので、おそらく薬浴翌日から劇的に改善したと思われます。
滋賀県にお住いの方で当院への受診が難しい場合は、こにし動物クリニックへの受診をお勧めします。
受診前に当院へお問い合わせいただければこにし動物クリニックの皮膚科担当医との事前カンファレンスもできますのでよりご安心かと思います。
投稿者:
2019.11.15
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの症例です。
【症例】
トイプードル 5歳 男の子(去勢手術未)
【経過】
〇3年前から季節性のない皮膚炎
〇体全体に脱毛、痒みあり
〇手足をよく舐めている
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
顔の左側です。
脇~前胸です。
体の右側面と拡大です。
右後肢の大腿部です。
それでは、初診時から約2ヶ月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
今回の症例ですが、トイプードルの治りにくい皮膚病として非常に多いタイプです。
治療で重要なキーワードは「脂漏症」と「免疫」です。
アトピーという枠組みも間違いではないのですが、アトピーを中心に置くと治療がうまくいきません。
もし仮にアトピーとして考えると、治療は「アポキル」になるのですが、アポキルではこのタイプはかなり苦戦します。
もちろんアポキルを間違いというものではなく、ある程度改善も認められると思うのですが、「アポキルだけでは治らない」という意味でアトピーを治療の中心に置くのはよくないということです。
脂漏症に対してはもちろんスキンケアが必要不可欠です。
また免疫にはスキンケアECプラスが非常におすすめですが、今回の症例は少しだけ手先の舐め癖があったのでヒーリングケアLFプラスを採用しました。
このタイプにはスキンケア&サプリメントだけでは改善しないので投薬治療は必須です。
積極的な投薬治療を併用することでかなり短期間で改善し、サプリメントの体質改善によって必要な投薬量も現在は初期の半分量で維持できています。
適切な診断と投薬治療があれば当院のスキンケア&サプリメントが非常に役立つ典型的な症例だったと思います。
当院が開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップからお買い求めいただけます。
投稿者:
2019.10.27
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの症例です。
【症例】
トイプードル 13歳 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇1~2歳頃からトリミング後に痒みが出ていた
〇半年前からは起きている時はずっと痒い状態
〇手足を舐めすぎて脱毛し、腫れている
〇首、耳を掻く
〇お尻を擦り付ける
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
顔(右側)です。
前肢です。
右前肢の足先です。
背中です。
それでは、初診時から約6週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
顔や手足の赤みや腫れが引き、毛が生えてきました。
痒みもほぼ無くなり、性格も大人しく穏やかになったそうです。
ポイントとしては治療の最初から院内薬浴を行ったことです。
初回の院内薬浴の次の診察時には
「劇的に変わりました!すごいです!」
「魔法のようなことがおこるのか、驚きです!」
とまで言っていただけました。
以後定期的に院内薬浴を受けていただき、痒みはほぼでていません。
トイプードルの典型症例の1つですが、こういった症例には適切な診断&投薬治療だけでなく、当院のスキンケア療法や体質改善のサプリメントが非常に有効です。
参考までに今回の症例はアトピー素因と心因性の混合型のため、投薬治療ではアトピー治療としてアポキルと心因性治療として向精神薬、自宅ケアとしてスキンケアシリーズ、体質改善としてスキンケアECプラスとヒーリングケアLFプラスを採用しています。
皮脂が多いタイプには当院のスキンケアセット、アトピー体質にはECプラス、心因性にはLFプラスという考え方で対応しました。
スキンケア&サプリメントのメリットですが、これほど重症の症例でもこの夏はアポキルを2日に1回という少ない量で長期間いい状態を維持できたほどです。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
投稿者:
2019.10.26
フレンチブルドッグの皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
前回のブログで新しい治療法についてお話しました。
この記事を読んでいただき、今日は別の症例を紹介します。
【症例】
フレンチブルドッグ 男の子
【経過】
〇膿皮症が治らない
〇抗生物質を使ってもゼロにならず、休薬すると湿疹が増える
それでは治療比較です。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
皮膚コンディション・毛並みともに劇的な改善ですね。
特にすごいのは膿皮症の改善、抗生物質でもゼロにできず休薬で増える状態だった湿疹が、抗生物質を使っていないのにほぼ消失していったことです。
もちろんゼロではないのですが、激減です。
いかに皮膚コンディションが改善したかがわかるかと思います。
湿疹は抗生物質で治すのが従来の医療ですが、これからは「湿疹を引き起こす原因を治療する」にシフトしていくことでしょう。
さて、前回の記事の続きです。
何が続きの話になっているかというと・・・前回のシーズーの脂漏症の治療と今回のフレンチブルドッグの膿皮症の治療、実は一緒です。
見た目がまったく違うのに、皮膚病面で起きていることはまったく違うのに・・・根本的な治療法は一緒です。
これは以前からずっと考えてたことなんですが、病気というのは「原因×遺伝(体質)=表現型」だと思います。
そのため皮膚病面の見た目や、検査結果で病気を分類している今の医療では本当の原因はわからず治せないことが多くなるのは仕方のないことで、これからは「視点を変えたアプローチ」が必要になると思います。
この症例についても世界初として報告できるレベルなので発表したいと考えています。
投稿者:
2019.10.26
シーズー・柴犬・フレブルなど難治性の皮膚病の体質の一つである「脂漏症」の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院四季の森どうぶつクリニックです。
皮膚病にも色々あり、一般的に使われている言葉でいうと膿皮症、食物アレルギー、アトピー、寄生虫疾患・・・といった枠組みがあります。
明確な原因を突き止めた診断名の言葉のこともあれば、ただ症状を表しただけで原因を特定していない言葉もあります。
アトピーや脂漏症といった言葉が「症状を表しただけ」の言葉ですね。
アトピーといっても色々ありますし、脂漏症なんて脂っぽいすべてのわんちゃんが当てはまり、アトピーも脂漏症も原因は特定していない「便利な言葉」です。
今回の記事ではこの「脂漏症」についてお話します。
当院では開業時から力を入れているスキンケアを併用して特にシーズーの脂漏症の治療成績を格段に向上させてきたのですが、脂漏症のコントロールが完璧というわけではありません。
脂漏症といっても原因はさまざまなので、スキンケアだけでなんでもよくなるわけではなく、「そもそもなんで脂っぽいのか?」を追求して、対策をとらなければいい結果がえられないこともあります。
一般的にはアトピーや甲状腺機能低下症が脂漏症の原因として知られていますが、もし脂漏症の原因がアトピーか甲状腺だけならはるか昔から脂漏症はもっといい治療結果がでています。
古くからシーズーの脂漏症は存在し、アトピーにはアポキルがあり、甲状腺機能低下症には血液検査と治療薬が存在することを考えれば、「現在の皮膚科医療を用いて治っていないシーズーの脂漏症の原因はその他にある」ともいえます。
もちろんこれは当院の治療でも悩むところで、「今の皮膚科で知られていない脂漏症の原因が他にあるのではないか?」についてはここ数年ずっと考えてきました。
そしてついにその日はやってきました。
約2ヵ月前。
当院のスキンエアである程度改善はするものの、強い脂漏症の体質が続くシーズーの飼主さまに、
・医学的な根拠はない
・当院でもシーズーの脂漏症への治療実績はない
・やってみないとわからないけど、うまくいくと思う
デメリットを説明しつつ、どうしてこの治療を提案するのかの理由をしっかり説明して新しい治療にチャレンジしました。
局所の写真比較ですが、治療前と治療後を紹介します。
写真では微かな差にみえますが、症状は劇的に改善しました。
なんといってもずっと脂っぽかったのが、随分とサラサラになってきています(飼主さまの評価)。
そしてそれとともに毛並みも改善、かなり密な毛が再生しています。
毛並みがよくなるというのは、それだけ皮膚コンディションがいいということです。
シャンプーから数日で脂っぽくなっていたのが、1週間洗わなくてもいい状態になったということです。
この治療法は従来の皮膚科では不可能だった領域をカバーする革新的な治療法だと思います。
もちろん世界で報告されたことはなく、誰も予測さえしていない「新しい病態の提案(仮説)」から生まれたアプローチなので医療のスタンダードになるには数年どころか十年以上先かな?とは思います。
この治療のメカニズムがまったく新しく、誰も予測できていないものなのですが、そのおもしろさとして次のブログ記事で続きをお話しますね。
投稿者:
2019.10.18
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はフレンチブルドッグの症例です。
【症例】
フレンチブルドッグ 4歳5ヶ月 女の子(避妊手術未)
【経過】
〇1歳前から痒みあり(季節性はない)
〇足先を舐める
〇顔、下顎をこすりつける
〇両耳を掻く
〇アレルギー用の食事を試したが改善しない
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
前胸、前肢です。
前肢の指間です。
足裏です。
それでは、初診時から約6週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
全体的に赤みが引き、痒がることも少なくなったそうです。
手舐めも改善されました。
・・・・・・・・・・・・・・・・
フレブルの手舐め・足舐めで悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
特にアポキルで改善しない手舐め・足舐めのフレンチブルドッグの症例は非常に多いですね。
この手舐め・足舐めを「アレルギー」と考えて治療すると迷走します。
牛豚鶏はもちろん、魚、カンガルー、馬、ウサギ・・・ありとあらゆるタンパク質に切り替えても改善する可能性はかぎりなくゼロに近いと思います。
理由は簡単です。
膨大な医学データから「食物アレルギーは稀」とわかっているためです。
食物アレルギーも探せばいますので、その稀な食物アレルギーであれば改善するのですが、あまりにも稀過ぎて改善する可能性は本当に少ないです。
非常に多いのではないか?という報告データをみても皮膚病全体の5%くらいで、当院では1%未満と考えています。
食生活からアレルゲンを探し出すことを無意味とはいいませんが、最も効率のいい治療は「食物アレルギーはない前提で治療方針を組み立てる」ともいえます。
100頭いたら99頭はその方がうまくいきます。
当院ではフレブルのしつこい手舐め、足舐めには心因性の診断を加え、「痒み+心因性」としてアプローチすることでいい治療成績をだしています。
もちろん向精神薬の処方が非常にいいのですが、将来的には減薬のためサプリメントの併用がお勧めです。
フレブルの手舐めには当院の開発しているパーソナルケアPⅡ+がお勧めです。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
投稿者:
