院長平川の天真爛漫ブログ

【ヒーリングケアLFプラスの症例報告】 逆襲のニャア

2017.06.08

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

当院は移転して犬の皮膚病治療のみを受け付けるようになりましたが、移転前から来院されている猫ちゃんは今でも継続して診ています。

なにせ随分長く診ているにゃんこばかりなので、だいたいどんな性格の子なのかしっているニャか(仲)ですし、ニャにしても大丈夫かニャ?なんて思っていたのですが・・・

今日はその一線を越えたらしく、反撃に遭いました・・・(涙)

え?大したことないですか???

いや、それは貫通したからです!

鼻カテを入れようとして最も接近したときだったので、避けることができませんでした(涙)

親指に力をいれなければいけない肛門腺絞りなんて激痛、痛みが強くなるとわかっている作業を自らの意思で行う動作には勇気がいりますね(苦笑)

本来化膿止めを服用すべきですが、病院に行く時間もなかったので、いいタイミングですし、ヒーリングケアLFプラスのラクトフェリンの免疫・抗菌力で対抗するつもりです♪

また追って報告します!

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

セミナーの心得

2017.05.28

犬の痒みを伴う皮膚病治療のみを専門に行う動物病院四季の森どうぶつクリニック、獣医師の平川です。

本日は皮膚病の新薬(1年前発売)であるアポキルのセミナーに参加してきました♪

セミナーといってもイロイロなタイプのセミナーがあるのですが、僕が獣医師になった頃のセミナーと言えば・・・会場に行き、講師の先生の話を聞き、最後に質問があれば挙手して講師の先生に質問する・・・とうスタイルが王道でした。

しかし最近のセミナーはちょっと違います!

まずはWebセミナーの同時開催♪

セミナー会場が遠方がゆえに参加できない・・・という先生でも受講できるようにネット配信も行っています。

そのため病院で仕事しながら聞いてもいいのですが、お弁当がでるとあり・・・・いや、会場でなければ集中できないなと直接参加してきました(笑)

また、今回は新しい取り組みもあり、講師の先生への質問もネットを介して行うというスタイルでした。

※スマホ・PCを介して質問掲示板にたくさんの質問が列挙され、人気(フェイスブックのいいね!のようなGoodボタンあり)の質問順に講師の先生が回答する

ネットを介することで、挙手して直接話すというスタイルを省くことができます。

何が違うのかって、日本人はシャイなので質問がしやすくなる!という明らかな変化が生まれます。

今日はそんな「匿名で、講師の先生にいろいろ聞ける!」というスタイルであったため、たくさんの質問がありました。

そんな質問も先生よって疑問点が異なり、質問の内容次第でその先生がどんな診察をしているのかも想像でき、質問を眺めているだけでも中々興味深いものでもありました。

そんなセミナーですが、僕がセミナーにいくときは常に新しいものを得るために参加しています。

「小さなことでも、たった一つのことでも、知らない世界のことを得て帰ってこよう」と意識しています。

そんな新しいことを得るためのセミナーですが、新しいことを得るには3つのものを捨てなければいけません。

1つは古い知識、医療は日進月歩の世界で、常にアップデートされています。

古い知識をすて、新しい知識で診療に臨むことは非常に重要です。

ついつい今までどおり・・・の慣れがでがちな診療ですが、常に変わり続けることが重要です。

2つめに重要な「捨てる」は、経験です。

どんな仕事でも経験は非常に重要で、今の診療は過去の経験から作られています。

ただ世の中にはもっと経験豊かな先生がいらっしゃって、セミナーではそんな経験豊かな先生しか知らない世界を疑似体験することができます。

講師の先生の経験値を自分の経験値にして、明日からの診療に生かすことができます。

そして3つめ、上記の知識と経験を自分のものにするには、もう一つ捨てるものがあります。

それはプライド、プライドを捨てることで本当の意味で新しいことを身につけることができます。

新しい世界の中には過去の自分を否定するものも含まれていることもあるため、時には勇気を持った英断が必要なこともあります。

過去にしがみつき、自分の知っている知識と経験だけでかわりゆく広い世界を判断していては井の中の蛙になってしまいます。

成長のためには絶対に大切なものですね♪

臨床を続けている限り、最後の最後まで自分の知らない新しい世界を吸収できる獣医師でありたいと思います。

そして今日は自分が苦手な海外の文献情報をたくさん仕入れることができ、とてもいい勉強になりました。

これからも、お弁当がでなくても参加していきたいと思います(笑)

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

春の一休み

2017.04.20

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

ちょうど3月の中旬過ぎたあたりから春らしい動物病院の忙しさになり、春が・・・、寒の戻りが・・・、桜が・・・という季節感を味わうようなブログを書く事もできず1ヶ月ぶりとなりました。

今日はそんな忙しい春の中でも時間の余裕があり、古くから来院されている飼主さまと診察以外のお話もすることができ、心地よい診察時間を過ごすことができました。

このブログのこともお話したことで思い出したのですが、この1年間診療以外のことにほぼ触れずに過ごしてきたので、これからは少しずつ症例報告以外のこともブログにしようと思います。

まずは何もふれずに過ぎ去ったこの1年のイロイロです。

①開院8周年を迎えました!

平成21年3月9日に開業して8年、移転してそろそろ3年・・・時がたつのは早いものです。

開業当初に今のような独特なスタンスで診療をしていることは想像すらできなかったので、10年後の自分の仕事も読めないのかな?と思ったりします。

時代の流れは非常に速いので、常に自分を変えながら適応していくことができればと思っています。

②医療検査機器を最新のものに変更しました!

血液検査の中で炎症や貧血の検査につかわれる「血球検査」に、アイデックス社のプロサイトを導入しました。

全国の動物病院でもまだ6%くらいしか導入されていない非常に高価で画期的な検査機器です。

今まで読み取ることができなかった細胞レベルでの検査が可能になっています。

開業当初から使用していた検査機器より1検査に必要な試薬が非常に高価なため最低限の料金変更をしましたが、医療機器代の分を考えると実質マイナスでしょうか(苦笑)

ただ飼主さまへよりより医療を提供できる還元と考えて導入を決めたので、個人的には満足な投資になっています。

昨年の夏に導入し、「いい医療機器を導入したからブログでアピールしないと!」と思っていたのですが、・・・・・・・・・・・・・・・結果、半年以上経ってしまいました(笑)

 

他にも大事なことがあるのですが、飼主さまにはお葉書でお知らせしている通りです。

この先の間近のお話としては、

③関東往診 皮膚科特別診療 in 東京

 5月16日(火) 東京都葛飾区内の動物病院で、皮膚科診療を行います。

 お申し込みは、遠隔診療の都市部開催お申し込みフォームよりご相談ください。

④新しいスキンケアのサプリを開発しました!

 改めてご紹介したいと思いますが、今までにないタイプのサプリメントをつくることができました。

 2年以上さまざまな症例で治療実績を重ねて、自信をもって提供できます!

 医療を提供している自分だからこそわかる、「医療(薬)ではカバーできない治療(ケア)がある!」です。

 ただいま商品名をどうするか悩み中・・・

まだしばらく忙しい状態でブログ更新も少なめですが、来月には少ずつ増やせると思います。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

謹賀新年 2017 脱力系?抱負

2017.01.05

新年おめでとうございます。

「一年の計は元旦にあり」と言いますので、年末に1年を振り返るためにも抱負をまとめようと思います。

まずは、

「無理をしない」

・・・いきなり脱力系の抱負ですが、本気です(笑)

強い決意をもって望まなければ、ついついあれもこれもと負荷をかけ走り続けてしまうタイプなので、ほどほどにすることを覚えようと思います。

というのも、昨年は有望な新規テーマをたくさん作ったまではよかったのですが、仕事が増えて過ぎてしまい、多くを中途半端のまま今年に持ち越してしまったという不本意な一年でした。

ということで、今年は「無理をしない」です!

ですが進化は重要ですので、昨年できなかったことができるように、昨年の課題の残りには地道に取り組んでいきます。

具体的な1つ目は、「膿皮症の予防」です。

このテーマはおそらく一生涯続くゴールのないもので、今の時点でもそこそこいいところまでいていますが、もっと突き詰めていきたいと思います。

実は昨年「これはいけそう!」とひらめいてチャレンジしたことがあったのですが、不発に終わってしまい、自分の見通しの甘さに凹みました。

しかし年末から「ならこれで!」と新しいチャレンジをスタートしているのですが、前回の完全な不発のチャレンジよりいいような気がします。

一喜一憂はいけないため、もう少し経過を見ながら判断したいと思っています。

2つ目、「映像戦略」です。

昨年もやったのですが、もっとクオリティをあげてわかりやすい伝え方ができるようになりたいと思います。

これは一人ではできないのですが、イメージが僕の頭の中にしかないので、できれば1の言葉で10を理解して、ゼロを1にできる右腕がほしいところですね。

3つ目、「グループ診療」です。

遠隔診療に取り組んでよくわかったことですが、やはり対面診療が一番です。

どうやってそのギャップを埋めるのか、今後の課題として新しい取り組みをしていきたいと思います。

4つ目、「季節感を出す」です。

当院は「四季の森どうぶつクリニック」ですが、移転して依頼、院内に四季を感じさせるものはありませんでした。

昨年末にはじめてクリスマス仕様にしたのですが、初心にかえり、季節感を出そうと思います。

ということで、年始ですが選びに選びに抜いたお正月の飾りつけです♪

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

2016年を振り返って~年始の抱負は達成できたのか?~

2016.12.30

今年もいよいよあと1日、振り返ると1年はあっという間ですね♪

みなさまにとって、今年はどんな1年でしたでしょうか??

去年の今頃は忙しさを理由に書き残すことができなかったのですが、今年は将来の自分に向けて、簡単にでも残しておこうと思います。

まずは今年最初のブログで書いた「抱負」を振り返りたいと思います。

2016年最初のブログ 抱負

今年の目標としては「異次元」をキーワードに、診療地域を全国に広げるという目標で遠隔診療に力をいれました。

結果を2つの側面から見ておこうと思います。

1つ目は肝心な「治療成績」、遠隔診療で実際に診るのは1回きりというかなり制限がある中では、相当な治療成績をだせだと考えています。

もちろん実際の通院治療に及ばないところはあるのですが、遠方がゆえに本来提供できなかった医療を提供することができ、劇的な改善に導くことができたのは個人的に満足することができました。

ただ、この遠隔診療では今後の課題も見えてきました。

それ2つ目の側面、「身体的・時間的・精神的負荷」です。

想像以上の負荷がかかるため、中々できません(涙)

一見「東京いって、しゃべって帰ってきて、あとはメール」・・・負荷があるように見えないかもしれませんが、診察よりはるかにハードワークです。

まず診察は1回きりですので、事前のメール相談にかなりの時間をかけています。

もちろん診療当日は休診日を使って始発出発&帰宅は終電という丸1日かけているためか、1週間では疲労がとれません(涙)

そして遠隔診療後、検査結果や今後の治療内容をまとめるのですが、頭の中にあることをしゃべるのと、文字にするのはまた別ですので、1件にかかる時間が10倍以上です。

誰よりも遠隔診療に取り組んだ1年という自負があるのですが、やりきったからこそわかること・・・「診療は対面がベスト」、これが僕の答えです。

それは来年以降の長い将来への課題でもありますね。

続いては労働環境の改善について。

そもそも立場が異なるため「経営者目線」単独では語れないのですが、個人的にはかなり改善ができたと思います。

ただ、イメージしていたことをやった結果、それが本当に重要だったのか?・・・はよくわかりません。

働き方も働く理由も人それぞれだからですね。

今年はこのような結果をできるだけ客観的に考えて・・・同じものを評価するにしても見る視点によって見え方は異なりますから、人によって捕らえ方は異なりますし、「そこに正しいも間違いもない」ということを実感できた1年です。

そして1年というだけでなく、長期的なことも考えてみようと思います。

当院は開業8年目を過ごしており、来年は9年目を迎えます。

病院規模としても大きな節目を越えてきましたということもあり、今後の長期的な視点では無理をしないことを考えたいと思います。。

具体的には「マリオカートをやめたいな」と思ってます(笑)

  マリオカート VSゴース

つい先日までマリオカートをやっていたので、来年から突然やめることなんてできないとは思うのですが、せめて10年後・・・いやできれば5年後までにはやめたいと思います。

人はそう簡単に変わらないのですが、5年10年かけて相対的な優越感より絶対的自尊心で自分をほめることができるようになりたいと思います。

縁のあるみなさまに感謝の気持ちをもって新年を迎えたいと思います。

今年も1年ありがとうございました。

また来年もよろしくお願いします。

それでは、みなさまもよいお年を♪

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

動物病院のクリスマス

2016.12.19

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

ハロウィンが終わって世間はクリスマスモード、いよいよ今週末ですね♪

そんなクリスマス一色の世間に比べて、病気・予防・啓蒙ポスター1枚すら掲示しない当院はそんな飾りっ気一つもなく・・・・・・・・だったのですが、

今年は数年ぶりにやってみました♪

リースは何年も前に飼主さまにいただいたもので、受付カウンター上の小さなツリー2本も含めて移転前の動物病院で使っていた飾り付けです。

今回新しく用意したものは、赤&白の靴下、テーブルライナー、トナカイの籠、マツボックリの4点でした。

新しく購入した4点はすべてニトリで購入したのですが、中々かわいい商品がたくさんあって選ぶのも楽しかったです。

移転して以来飾りっ気のない病院でしたが、これからはみなさまの目を楽しませることもできる病院を目指そうと思います♪

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

診察中に謝る理由

2016.11.22

皮膚病治療を通じて獣医師の社会的地位向上を目指している平川です。

先日、初診の診察で来院された飼主さまにこうお聞きしました。

「アトピーってどんな病気かご存知ですか?」

もちろん皮膚病の説明中ですので、飼主さまのご返答をまちつつも、次に話す言葉を準備して問いかけています。

そんな僕に飼主さまはこうご返答されました。

「・・・・・・獣医が、原因がよくわからんときに使う言葉」

診察ではそうそう「予測していない返答」なんてないのですが、久しぶりに「予想していなかった返答」がああり、思わず

「それは・・・・獣医師の責任ですね。申し訳ありませんでした。」

と謝ることしかできませんでした。

飼主さまがこの言葉を発するに至ったにはそれだけの理由があったわけで、そのことを考えると胸が痛みます。

大事なことは2つ、こういった意見は少数意見ではないこと、そして獣医師がどれだけ危機感を抱いているのか、だと思います。

「治らなかった転院症例のみ」という特殊な状況である当院でも滅多に耳にしない飼主さまの言葉ですので、一般的にはこういった問題を実感することはないのではないかと思われます。

そして少数意見かというと、決してそうではなく、「多くの飼主さまが言葉を飲み込んでいるだけ」です。

というのも言葉の端々にそういった想いがこめられた会話はめずらしくなく、獣医師として信頼を得るための努力は足りないと日々感じています。

自分を含めですが、獣医師は飼主さまの言葉に含まれている「想い」をよみとって、日々診療に精進しなければいけません。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

営業電話の中にキラリと光るもの

2016.11.15

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

開業してそろそろ8年、店舗を構えていると診療とは関係ない電話もいろいろかかってきます。

「看板をだしませんか?」

「照明をLEDに変えませんか?」

「電話料金をお得なプランヘ・・・」

・・・であればまだいいのですが、最近かなり多いのが「投資のために東京にマンション買いませんか?」というもの。

貧しい開業スタートに加えて、移転で借金もさらに増えたし、元々担保にだすような不動産も持ってないし、そもそも「かんたんにかせげるおいしい話はない」が僕の人生の答えなのであまり好きな電話ではありません。

そんなこんなで興味もなければそんな資金力もないですから、「うちにはそういう余裕はないので・・・」とやんわり断るのですが、そこは相手もプロです。

切る暇を与えないよう途切れることなく言葉をかけてきます。

「今なら低金利」

「オリンピックに向けて需要増」

「人口減少で東京に人が集中」 

・・・・・・「そんなにもうかる物件なら御社が投資したらどうですか?」と言ってしまいたいのですが、そこはグッと言葉を飲み込んで、

ブチッ!

申し訳ないと思いつつ、診療にも影響がでるため切るしかありません。

他には「坪を買いませんか?」、「絵を買いませんか?」・・・・・営業電話は大体一通り聞いたものばかりで、お断りした営業電話は1000本を超えると思います。

そんな中、この1年で「初めて!」という電話がかかってくるようになりました。

1つ目はテレビショッピング、「御社の商品をうちで」というもの。

2つ目はわんちゃんのアパレル関係で、監修依頼というもの。

へ~と思いつつ、そこにエネルギーを割く時間が大変そうだったので乗りませんでした。

そして過去最高にキラリと光る電話がつい先日かかってきました!!

「本を書きませんか?」

しかも本を読まない僕でも知っている超大手出版社から。

文才ないし、ブログを書くだけでも大変ですし、そこまで興味はないのですが、こういうお話をいただけることはうれしい気持ちはありますね♪

知らない世界を垣間見るのは楽しいので、いろいろお話は聞くようにしています(笑)

今度友達と飲むときのネタが1つ増えました♪

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

時代が生んだすれ違いのインフォームド・コンセント

2016.10.03

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

今日は治療成績ではない、診療のスタンスについて書いてみます。

僕の診療にはいつも規則性があり、最初の10分くらいは飼い主さまから色々お話を聞きますが、途中からほとんど僕が話し続ける時間帯を作ります。

今日も一通り皮膚を診て簡単な顕微鏡検査をして、20~30分くらいかけて「診立て」、「検査について」、「予測される治療内容」について説明し、僕がある言葉を添えて、お話する順番を飼い主さまにお返ししました。

すると、こんな言葉が返ってきました。

「今までこのように具体的な(検査・治療)プランを提案してもらったことがなかった。言われたのは『検査しますか?』、『(薬を)使ってみますか?』くらいで、どうしていいかわからなかった。」

ほんと、そうだと思います。

ほとんどの飼主さまが難治性疾患の診療になったときに思うことだと思います。

魔法の薬なんてないこの医療で、高い治療成績を導くポイントの一つはここだと思っています。

今日はそんなお話です。

タイトルでも書いた「インフォームド・コンセント」という言葉をご存知ですか?

今の医療現場では特別新しい言葉でもなく、誰もが知っている言葉なのですが、端的に訳すると

「十分に知らされた上での同意」

という意味で、医療的には、

医師が医療内容を詳しく説明し、患者は納得した上で治療を進めることが重要・・・ということです。

具体的には、「なぜこの検査をするのか」、「この検査で何がわかるのか」、「結果から何が読み取れ得るのか」、「治療のメリット・デメリット」、、「長期的な見解」、を説明しながら、最終的にはどんな治療を受けるのかは患者が選んで決めるという内容です。

当たり前のようですが、この言葉が生まれたには理由があり、はるか以前は「お医者様におまかせ」という雰囲気は否めなかったのだと思います。

今の時代は違いますよね。

患者さん側に医療を選択する権利があることがある程度浸透しているため、そんな一方的なシーンはあまりないのではないかと思っています。

ですが、このインフォームド・コンセントは患者さんのためになっているのか?というと・・・個人的には疑問をもっています。

理由ですか?

それは簡単です。

 ・高度で専門的な医学を、限られた時間内で説明・理解するのは不可能

 ・人は選択肢が多すぎると決めることができない

 ・デメリット(副作用など)が強調されすぎると躊躇する

そして選択肢を出して選んでもらうということは「最終的な判断は患者側、責任も患者にあり」という側面もあります。

当然そうあるべきですし、間違っていないし、インフォームドコンセントが不必要なんて思いませんが、今のインフォームド・コンセントに問題があることは否めないと思います。

問題がなければ上のような患者さまの言葉は生まれません。

もちろんそれらの問題を含めて「インフォームド・コンセントでクリアにしましょう」なのですが、限界があります。

知識も経験もない、まったく知らない世界のことを説明されて、複数の選択肢から本当の意味で適切な判断ができる人はそういないと思います。

もしそれができれば全員が医師になれるし、それこそインターネット上ででそこそこ適切な医療が成り立つことになります。

専門性の高いサービス、特に医療サービスはそうじゃないですよね?医療はそんなに甘くない。

時代がつくったインフォームド・コンセントですが、僕はこの教科書的なものがあまり好きになれません。

足りないのは「僕だったらこう考えて、こうする」というお勧めプランではないでしょうか?

僕が創りあげた世界観を提供する、これが最高のサービスだと考えています。

これは医療だけではなく、どんなジャンルでもそうだと思います。

身近なところでは料理、同じことがいえるのではないでしょうか?

職人さんがいるお店にいって「ああして、こうして」とかはもったいないですよね?

その職人さんが行き着いた世界観を味わった方がきっと感動が得られると思います。

知らない世界をみさせてくれることに価値がある、僕はそう考えています。

十分な説明と選択肢を提案に加えて、納得した上でお勧めの選択肢を選んでもらうのもインフォーム・ドコンセントの一つではないでしょうか?

そのため僕は初診時に多くの言葉を使って情報を伝え、選択肢も出し、希望を聞き・・・・・・ですが、最後にこう言葉を添えて締めくくるようにしています。

「おまかせでよろしいですか?」

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

遠隔診療 判断ミス!?

2016.09.09

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

ここ数年、診療でとても重要にしていることがあります。

「診極め」

このブログ、症例報告でも何度も使っている言葉です。

1回診ただけで3ヵ月後までの治療方針&治療経過を描ききる、をイメージしています。

その典型が「遠隔診療」なのですが、実際に診療するのは基本1回のみ、あとは写真とメールだけでコントロールと呼べるラインまで治療成績を引き上げていきます。

しかし先日に開催したさいたまでの遠隔診療で、見誤ったことがあります・・・・・・・・(汗)

気づいたのは遠隔診療の帰り、最寄り駅から電車にのり「新幹線乗り換えの品川まで約40分・・・・・よし!寝よう!」と、スマホのアラームをセットして寝て起きたら・・・・

そこは品川手前ではなく、田端でした・・・・・・(涙)

どこで見誤ったのか!?

この豊明の駅ではまずないことですが、東京では同じホームでも行き先が色々違うので注意が必要ですね(笑)

さて、埼玉での遠隔診療から約2週間ですが、診察した3頭のわんちゃんはかなり改善が認められています。

今年の遠隔診療は全症例で順調に改善しているので、本当にうれしいです。

今回の3症例はすべて脂漏症でしたので、当院のスキンケアを使用しています。

投薬治療も非常に重要なのですが、ベースのスキンケアが不十分であれば治療方針が合っていても効果がでないため、正しいスキンケアを行いましょう。

写真は久しぶりの登場、はす吉です。

スキンケアが重要!といいつつ・・・・・、自分でシャンプーするのが大変なのでイオンのトリミングに連れてきました(笑)

かかった時間はなんと4時間!

イオンでなんとか時間をつぶしましたが、イオンにいると買い物も食べ物も色々誘惑が多いので大変です(汗)

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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