2024.02.21
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はポメラニアンの子の症例です。
【症例】
犬種 5歳 3ヶ月 男の子(去勢済)
【経過】
〇1才6ヶ月から全身のベタつき
〇フケやニオイがある
〇強い痒みから、出血するまで掻く
〇皮膚の色素沈着
〇エリザベスカラーが外せない
〇ステロイドや痒み止めの効果なし
〇痒みが強く活動性の低下あり
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずはお首です。
こちらの写真はご予約の時点でご提供いただいたお写真です。
特に首の部分の被毛は無く、地肌が見えています。
次に胸~お腹の写真です。
こちらも被毛が無く地肌が見えています。
地肌は色素沈着を起こしています。
次に両前肢のお写真です。
被毛がベタついているのが分かります。
そしてこちらは両後肢のお写真です。
次に右体側です。
アンダーコートが無い為、ポメラニアンらしいふわふわとした印象とはかけ離れています。
そして最後に被毛をかき分けている写真です。
やはりアンダーコートがないため、地肌が見えてしまいフケも確認できます。
【初診時の診極め】
ポイント「脂漏症」
脂漏症はどちらかというと「続発性」で、何か別の基礎疾患がコントロールできずに起きてくることが多いです。
特にアトピーがコントロールできていない、内分泌疾患を見落としている、などです。
ただ今回は遺伝的な脂漏症の割合が高く、純粋な脂漏症に近い珍しいタイプです。
大事なのは「隠れた基礎疾患を探して上手にコントロールすれば自ずと脂漏症も改善する」のか、
「脂漏症に直接アプローチする」のかの加減を初診時にわかるかどうかで、今回は後者です。
アポキル・食事療法・スキンケアなどが悪いわけではありませんが、そのアプローチでここまでの改善はほぼ不可能といって過言ではありません。
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【当院の治療プラン】
①脂漏症
・積極的な投薬治療
・アロペシアGR+
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
・スキンケアECプラス
③週2回のスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
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それでは治療後の様子と比べてみましょう。
<治療開始から1ヶ月後>
・活動性の増加(よく遊ぶように)
・痒みが少し減る
・フケが3割まで軽減
・臭いはかなり減った
<治療から3ヶ月弱>
・痒みほぼなし
・エリザベスカラーを外せた
・皮膚のベタつきが無くなりシャンプーの頻度が減る
・抜け毛が無くなる
・毛量が増える
・皮膚の色素沈着が減る
・フケが出なくなる
初診時を除いた3回のオンライン診療で、
After写真の状態にまで改善することができました!
同じような症状の子やその他皮膚疾患でお困りの方はぜひ当院までご相談ください。
今回の症例は積極的な投薬治療が絶対に必要と伝えたいのですが、それでも受診が難しくホームケアでアプローチしたいという場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます。
・サプリメント
スキンケアECプラス(腸活)
アロペシアGR+(被毛形成異常・毛周期停止)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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