2024.02.27
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの子の症例です。
【症例】
トイプードル 12歳9ヶ月 女の子
【経過】
〇10歳で胆のう摘出後から皮膚トラブルが発生
〇脱毛
〇元々赤茶だった毛色が白~ベージュに変色
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずは身体側面のお写真とその拡大写真です。
毛が薄く、地肌が見えてしまっています。
こちらは首のお写真です。
次は胸とお腹のお写真です。
こちらはほとんど毛がない状態です。
最後に前足の写真です。
【初診時の診極め】
今回は単純なアロペシアXではありません。
他院でクッシング症候群や甲状腺機能低下症と診断を受け治療をしていましたが、改善せず、飼い主様からの強い思いがあり、他院からの紹介で当院への受診に至りました。
当院では初診時の皮膚コンディションを診て脱毛の様子から、甲状腺機能低下症やクッシング症候群の脱毛だけではない。他にも原因があると判断し、甲状腺機能低下症やクッシング症候群のアプローチをしながら、
アロペシアXの治療を行いました。
ポイント:アロペシアX
ポメラニアンやトイプードルに多く認められる毛周期停止による脱毛症です。短期間で改善する特効薬がないため難治性脱毛症の筆頭として知られています。痛み・体調不良を伴わない疾患なのですが、皮膚トラブルの原因になることもあります。
治療にはだいたい1年くらいかかるわんちゃんが多いですが、問題なのは1年治療したら絶対生えるのか?といえば違いますし、2年治療して生えるわんちゃんもいて、治療に正解がないことが難しいポイントです。
当院では基本的には、投薬治療があった方が治療効果高いと考え積極的な治療法でスタートすることが多いのですが、サプリだけでも改善が期待できることもあります。
この子の体質に合ったお薬をを判断し、治療をすることが大切です。
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【当院の治療プラン】
①脱毛
アロペシアXの治療には、いつ毛が再生するのか予測不能であったり、換毛期でまたぶり返してしまうなど不安なことがたくさんあると思います。
そのため、わんちゃんはもちろん、飼主様にも負担が少なく、治療を進めていけるようにと考えております。
それでは治療後の様子と比べてみましょう。
この子の場合、当院受診から約8ヶ月で毛が増え、毛色も皮膚トラブルが無かった時の濃い茶色の色に戻りました。
飼い主様からも『治療前よりも毛が大分増え、びっくり!』と言っていただけました。
同じような症状の子やその他皮膚疾患でお困りの方はぜひ当院までご相談ください。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
アロペシアGR+(被毛形成異常・毛周期停止)
この2つのサプリメントの組み合わせで長く(最短6ヶ月以上)続けることをお勧めします。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
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ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 佐野
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