2017.10.23
投稿者:
2017.09.02
犬の皮膚病治療に力をいれている動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
先日、「皮膚病が治らない理由①」と書いたころ、以外にも知人の先生から好評を得ることができました(笑)
ということで、今回は第2弾として「膿皮症」に絞ってお話していきたいと思います。
キーワードは「そもそも」です。
①そもそも「本当に膿皮症?」
内科の先生が風邪の診察をするのと同じくらい犬の皮膚病では一般的な病気で、膿皮症を診たことない先生はきっといないと思います。
診た目もかなり特徴的なものがあり、誰もがしっているものです。
が、しかし・・・・膿皮症を診た目で判断すると痛い目にあいます。
10人の院長がいて、10人が診た目で「膿皮症」という病変でも、膿皮症ではない症例がいます。
もちろん膿皮症の治療をやってみうまく治りません。
※無菌性の膿胞ができる自己免疫疾患ではありません。
実際に「診た目は完全に膿皮症なのに、膿皮症ではない皮膚病変」を示した症例を複数ピックアップして、ある院長先生に見てもらいましたが、「これが膿皮症じゃないの?」と驚かれました。
皮膚病は診た目がとても重要ですが、診た目だけで判断したら痛い目にあうので要注意です。
「本当に膿皮症なのか?」と考えながら診療し、場合のよっては何度も検査で確認する必要があります。
次、
②「そもそもその抗生物質は効果あるの??」
膿皮症の治療の最優先事項は抗生物質の内服投与です。
しかし抗生物質と一言にいっても、数多くの種類があり、どんな抗生物質でも効果ある・・・とは限りません。
耐性菌といって「抗生物質に抵抗力をもった細菌」もいますので、抗生物質を処方すればいいというものではありません。
効果のある抗生物質を処方しなければいけないため、「処方した抗生物質は期待通り効いているのか?」という判定ができなければいけません。
場合によっては検査をするなりして、変更する判断能力が必要です。
③そもそもなぜ膿皮症になるのか?
どんな治療でも治れば結果OKなのですが、中にはうまくいかない症例もいます。
うまくいかないにもタイプがあり、「そもそも治りが悪い」と「治るけど、治療を止めるとすぐに再発する」の2つに分けられます。
こういった場合は「なぜ膿皮症になるのか?」を詰めていく必要があります。
ここがまた非常に奥が深く、今の獣医医療では放置されている傾向にあります。
当院の診療提携では、こういった教科書に書いていない「現場で必要な判断力」を重視してセミナーを開催しています。
ご興味のある方は、専用フォームからお問い合わせください。
9月18日(月・祝) 静岡県御殿場市(または近隣)
9月20日(水) 神奈川県箱根、または新東名近隣
10月9日(月・祝) 長野県茅野市(または近隣)
~11日(水)
上記の日程・地域で個別説明、近隣で開業されている場合は直接訪問いたします。
※皮膚科のない個人の動物病院向けです。
投稿者:
2017.08.31
投稿者:
2017.08.26
アトピーやアレルギー、膿皮症といった皮膚病治療に力をいれている動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
※ウトウトして眠りながら書いたせいか、誤字脱字、構成がひどかったので、修正しましたm(_ _)m
ここ数日は非常に暑いですね!
お盆まではお天気も悪く、あまり暑くならなかったので「もう暑さもピーク過ぎたかな」と思っていたのですが、ちょっと見通しが甘かったようです。
さて、今日は「皮膚病が治らない理由」についてお話しようと思います。
一言に「皮膚病が治らない理由」といっても語りきれないほどあるため、皮膚病が治らない「意外な」理由について紹介してみます。
キーワードは「鵜呑みにしない」です。
①検査結果
実は、検査結果が正しいとは限りません。
本当は寄生虫疾患なのに、顕微鏡で寄生虫が見つかるとはかぎりません。
検査をして「寄生虫がいました」は信用できますが、「顕微鏡検査でダニ陰性=寄生虫疾患ではない」ではありません。
あとから再検査で見つかることもあります。
そのため顕微鏡でのダニ陰性結果の正しい表現は、「今日の検査ではみつかりませんでした。良くならなければ何度でも検査します。」です。
他にもあります。
薬(抗生物質)の検査をして、効果ありの判定でも、服用して効果があるとは限りません。
膿皮症の治療の一つに抗生物質があり、「原因となっている細菌に、どの抗生物質が効くのか?」という細菌培養・感受性試験という検査があります。
この検査結果も鵜呑みにしてはいけません。
検査結果上で効果ありを確認して処方しても、いい結果が得られないことがあります。
もちろんその他の治療がよくない、基礎疾患が見つかっていない・・・などの原因もありえますが、検査で効果ありでも、服用して効かない場合もめずらしくありません。
「この状態で効果がなければ次!」という切り替えのタイミングを把握していれば特に困ることはありません。
ただ、飼主さまに理解されにくいことでもあるので、処方時に「効くとは限りません」と布石を打つ必要があります。
血液検査でも同様のことがあります。
血液検査結果が異常値ではなかったからといって、疑った病気がないとはいえません。
本当は病気があっても、検査結果が基準値内になってしまうこともあります。※健康でも基準値から外れる場合もあります。
「そんな信用できない検査なのか?」と怒られてしまいそうですが、本当にそうなんです。
検査結果を鵜呑みにせず、経験からの読みを生かして治療方針に落とし込むのが腕の見せ所だと思っています。
そのため、検査結果は「どんな結果がでるだろう?」ではなく、「きっと〇〇〇な結果だろう」とほぼ予測できていなければいけません。
いくつかパターンを考えていれば、検査結果で治療方針がブレることもありません。
②飼主さまのお話
「お薬を飲んでいますか?」とお聞きして「はい」と返ってきても、すべて飲んでいるとは限りません(苦笑)
1日2回のお薬が1日1回になっていたり、「継続服用」の指示だったものが、いつのまにか「気になったときに服用」になっていたりします・・・(驚)
良くなったから勝手に服用を中止して、ぶり返して「よくならない」と言われることもあります。
指示通りに服用してよくならなかったのか、そうでないのか、そこを詰めていく必要があります。
例えば外耳炎の治療で点耳薬を処方していて、
飼主さま 「耳がよくならない」
僕 「耳のお薬はつかってますか?」
飼主さま 「はい、入れてます」
僕 「この1ヶ月で何回いれましたか?」
飼主さま 「・・・・・・」
僕 「だいたいでいいです。週2~3回とか、週1回とか・・・」
飼主さま 「この1ヶ月で2~3回・・・?」
僕 「じゃあ毎日いれてみましょう。1週間毎日つかって良くならなければそのとき考え直します。」
ここのジャンルはあるあるのなので、獣医師が知恵を絞って「本当にしっかりとお薬が指示通り継続できているか」を確認しなければいけません。
もちろん治療方針が正しいことが前提です(笑)
③治療方針がただしくても、よくなるとは限らない
ここはかなりおもしろい分野です。
仮に治療方針が正しくても、よくならないことがあります。
細かく分けたいところですが、そのうちの一つが「飼主さまによくなっていることが適切に伝わらない」というのがあります。
例えば痒みが10あったわんちゃんが、5までへったときに「よくなった」という飼主さまもいらっしゃれば、「よくなっていない」という方もいます。
「10も5も痒いものは痒い」というニュアンスなのですが、それでは治療方針の評価ができないので、そこも的確に確認しなければいけません。
同様に、痒みの部位にもフォーカスを当てる必要があります。
初診時に「耳、目、口唇、頚部、脇、腕、四肢端、内股」の痒みがあり、一定の治療後に「かわらない」といわれることがありますが、
よくよく聞いていくと・・・「耳、目、口唇、頚部、わき、腕、内股は痒くないが、四肢端はなめる」であり、実はかなり改善していることもあります。
「かわらない」の意味が獣医師のイメージと、飼主様のイメージが異なることもあるため、そこはコミュニケーションで詰めていく必要があります。
また、治療方針がただしいのに、「十分な期間が経っていないため、まだわかりにくい」ということもあります。
例えば、初診時にプランニングした内容で2週間服用してまったく痒みが改善しなくても、さらに追加で2週間継続すれば良くなることもあります。
しかし2週間の時点で「まったくよくならない」と飼主さまにいわれると悩んでしまいます。
治療方針が適切ではない可能性もゼロではないのですが、場合によっては治療内容に自信をもって「このまま何も変更せず継続です」と言い切らなければいけません。
このように、治らないには治らないなりの理由があるのですが、その理由がわかりやすいとは限りません。
多くの場合、難しいことが多いため、自分の腕だけでなく、検査結果や飼主さまの話を疑わなければいけません。
さらにこんな場合もあります。
④ちゃんとシャンプーができていない
先日、柴犬の症例で、「痒みがまったくよくならない」といわれたことがありました。
個人的には「これでよくならないはずがない」と確信をもっていたのですが、確かに皮膚を診ると真っ赤になって非常に痒そうです。
飼主さまは非常に熱心で、週1回シャンプーもしているとお話されていたのですが、あまりに皮膚がベタベタなので
「最後にシャンプーしたのはいつですか?」
とお聞きしてみました。
すると飼主さまの答えは、
「昨日洗ったばかりです」
・・・・・原因はここでした。
「十分にシャンプーできていない」が理由と考えられたため、その日急遽院内薬浴を提案して、院内シャンプーを行いました。
2週間後の再診時、飼主さまは
「次の日からすっかりよくなりました・・・洗えてなかったんですね(苦笑)」
・・・・ということもあります。
治らない理由は本当にいろいろです。
治療方針だけではないこともあるため、多角的な目線で評価しなければいけません。
大事なことの一つは、獣医師が「この治療で治らないはずがない」という判断基準を持っていることだと思います。
自分の中に確固たるものがなければ、目先の小さなことで治療がブレてしまいうまくいかないこともあります。
当院が動物病院に行っている業務提携では、こういった「判断基準」についてもお伝えするようにしています。
投稿者:
2017.06.08
投稿者:
2017.06.01
痒みの皮膚病治療のみを専門に行う動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
先日のアポキルセミナーでも話題になりましたが、「アポキルが効かない時」というのは今後の皮膚科の一つのテーマだと思います。
かといって医療に魔法の薬がないように、「アポキルが効かない」というときの原因も1つではないのが、すぐに答えにたどり着けなさそうな医療の難しいところですね
もちろんアポキルが効いていても、「まだ痒い」や「減らすと痒がる」であれば、何をもって効いているというのか・・・細かい考えたらきりがないのですが、とりあえず「アポキルで期待していた効果を得られなかった」という場合にどうするか?について部分的にお話してみようと思います。
そもそも診断が間違っていて・・・という数歩下がったところから掘り返すと何時間もかかりそうな話になるので、そこは割愛させていただき、今回は「心因性」というテーマにしぼっていきたいと思います。
アポキルが登場して約1年、かなりの症例に処方してきましたが、すごく効くわんちゃんと、「あれ?」というわんちゃんがいます。
痒がる場所はそっくりなのに、お薬の反応に差がでる・・・・そうなると「その差は何か?」ということになりますよね。
その差を生めることができれば一つ上の治療ができるので、この1年いろいろ試してきました。
その中の一つのパーツが「心因性」です。
心因性の痒みにはアポキルが効き難い傾向があります。
そのため治療に心因性のアプローチを追加すると、改善がみとめられたり、アポキルの投与回数を減らすことができたり・・・という変化が生まれます。
おそらくアポキルとの相乗効果も十分期待できるとは考えています。
どんなわんちゃんに心因性を疑うか・・・というと、
□ 手先・足先をよく舐める
□ 腕、手首、膝、スネをよく噛む&毛をむしる
□ 湿疹はないけど、お腹をよく舐める&噛む
□ お薬が効き難い ※特にアポキルの効きが悪い
□ お散歩やお出かけ中は痒がらない
□ 食事療法で改善がない
□ アレルギー対策はしている
こういったわんちゃんでしょうか。
痒み=心因性ではないのですが、心因性の評価が不十分がゆえに治療がうまくいっていないケースはかなり多くあると思っています。
※心因性という診断が正しくても、心因性のアプローチが必ずしも改善につながるわけではないです。やはり条件、組み合わせなどさまざまな要因が関係します。
当院ではそんな投薬治療だけではカバーしきれていない心因性の痒み部分をサプリメントでサポートする治療プランを提案しています。
それがこの1年以上、膨大な治療チャレンジを経て導き出し、開発したのが「ヒーリングケアLFプラス」です。
成分はラクティウム100mgとラクトフェリン100mgです。
ラクティウムは「あかちゃんは母乳を飲むとなぜぐっすり安らぐのか?」という経緯から見つけられた成分で、リラックス作用が認められています。
ラクトフェリンも母乳に含まれる成分の一つでリラックス作用だけでなく、抗菌作用や胃腸免疫改善作用、そしてアトピーなどのアレルギー対策として非常に期待できる成分です。
両成分ともかなり高価であり、人のサプリメントでもラクティウムとラクトフェリンがともに100mg含有しているサプリメントはありません。
そしてこのヒーリングケアLFプラスの開発により、当院のスキンケア商品と、胃腸免疫サプリメントのスキンケアECプラスと合わせて、医療に足りない部分のかなりの範囲をカバーできるようになりました。
セット内容 Medicareクレンジングオイル
Medicareシャンプー
Medicareローション
スキンケアECプラス
ヒーリングケアLFプラス
当院のオンラインショップでお求めいただけます。
今回のヒーリングケアLFプラスですが、人が服用できる基準で製作しています。
僕に皮膚病はないのですが、ストレスが多い社会を生き抜くためにこのLFプラスを毎日服用しています(笑)
※もちろんスキンケアECプラスも毎日服用しています。
投稿者:
2017.05.06
柴犬のアレルギー・アトピーなどの痒みを伴う慢性難治性皮膚病の治療に力をいれている動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
以前のブログ記事で、「今年の新しい取り組み」を紹介したのを覚えている方はいますか?
この記事の最後に、今年は他の動物病院とグループをつくって新しい医療提供につなげていく活動について書いてみました。
もちろん複線があってのことでしたが、実は今年の1月に遠方で開業されている先生からメールで治療についての相談を受けました。
【症例】
4歳 柴犬
【経過】
〇1歳からの全身の痒み
〇過去の複数の動物病院の治療歴は
・ステロイド内服、ステロイド外用(スプレー)
・シクロスポリン(半年以上継続)
・インタードッグ(2日に1回で半年以上)
・試験的駆虫(毛包虫対策)
・アレルギー検査(IgE&リンパ球検査済)
・食事療法2種類実施済み
〇現在の内服はアポキル
アポキルを1日2回の服用することである程度はの効果をみとめたが、写真のレベルであり痒みは抑えきれない。
ステロイド1mg/kgの方がよく効く。
ということでした。(写真もおくっていただきました)
実際に診てみないと・・・が基本ではありますが、病歴と写真でだいたいわかります。
ただ説明も難しくなるため、その先生の病院まで1度だけの往診をすることにしました。
僕の休診日と、先生と飼主さまとの予定を合わせて1件1日がかりの往診です!
それが1月末でした。
現地では診るだけ、念のための血液検査(結果は後日わかる)だけで、診る&聞くだけの診察で治療方針を先生と飼主さまにお伝えし、1回限りの往診を終了としました。
それから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2ヵ月~2ヶ月半で随分とよくなったそうです♪
具体的には1日2回のアポキル投与でも十分に抑えられなかった痒みが、1日1回投与でもかなり抑えられるようになったようです。
過去の治療歴をみて「いったい何が効くのか?何がたりないのか?」と思われる方も多いと思いますが、今でも知られていない病気と治療薬もあるということです。
これからこういった形で遠方の動物病院での医療サポートを行っていこうと思います。
投稿者:
2017.02.18
投稿者:
2016.12.23
犬の皮膚病治療を専門に行う動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は症例報告ではなく、犬の皮膚病治療のための食事療法について書いてみようと思います。
「食事療法」、皮膚病で困った飼主さまの多くが「やったことがある」というものではないでしょうか?
同時にこんな食事療法の闇の部分もあると思います。
「食事療法やってもよくなならい・・・・・・・・・・けどやめられない」
この動物医療業界でも皮膚病のための療法食はたくさんあり、多くの動物病院・獣医師の先生方が積極的に採用されています。
またペット業界全体でもアレルギー対策、アレルゲンカット、皮膚にやさしい・・・・・・・こういった皮膚病対策ペットフードはたくさんあるため、探せば探すほど「何を食べたらいいのか・・・」と悩む方は多いのではないでしょうか。
そして同時にこんな側面もあります。
「食事療法中はその他のものを食べてはいけない」
獣医師向けの皮膚科セミナーでも、「食事療法中は療法食以外を口にしてはいけない」「おやつもだめ」「お薬を飲むためにおいしいものを使うのもだめ」を徹底するようにと紹介されるためか、当院に転院されるわんちゃんのほとんどが「決めたドッグフード以外たべていない」という状況になっています。
そんな食事療法ですので、「食物アレルギー」を連想・・・いや「イコール」に近いイメージをもっている方が多いのですが、改善が伴わなければやればやるほど違和感を感じるようになります。
「うちの子は本当に食物アレルギーなのか?」
ほとんどの飼主さまは口にはだしませんが、きっと思っていると思います。
当院では初診の問診の中でこんなことも聞きます。
「うちの子には食物アレルギーがある、と考えていますか?」
多くの方がちょっと時間をおいてこう答えます
「違うと思う」
そんな飼主さまに僕はこう答えます
「僕も違うと思います」
でもほとんどの飼主さまが「単一の食事しか与えていない」ということを忠実に守っています。
やはりそれは「変えたらひどくなるんじゃないか?」という恐怖と、「もしかしたらよくなるかも」という期待があるからだと思います。
もちろん期待する効果ありの食事療法ならいいと思うのですが、もし関係がなければ?・・・・それはわんちゃんにも飼主さまにとっても悲しい食事療法ですよね。
当院は3~4年前からここにフォーカスを当てて新しい取り組みをしています。
1つは「おやつ解禁」、当院を受診される方でおやつを食べさせている飼主さまは多くないのですが、仮に食べていても「別にやめなくていいですよ」と伝えています。
もしおやつを制限して治療スタートしていれば、改善してから
「ちょっとづつ食べていきましょう。食べてぶり返さなければOK。」
「以前の病院でやったアレルギー検査結果で引っかかった???・・・・症状がでるとは限らないし、昔のことだから忘れていいですよ(笑)」
どれだけよくなっても「おやつを食べて悪くなったらどうしよう」という恐怖感が抜けていないため、実際はゆっくりですが、当院ではおやつOKとしています。
2つは「食事療法はとても重要」、これはかなり力を入れています。
・・・え?1つ目と正反対?
いえいえ、ここはポイントでして「食事療法は重要」「おやつOK」は両立できるんです。
理由ですか?
それは何にフォーカスをあてて重要といっているのか、世の中の食事療法のスタンスと、当院のスタンスが異なるからです。
もちろん医療に絶対はないのですが、あと5年10年してもゆらぐことはないという確信があります。
先日、その確信で行った診察を紹介します。
【症例】
フレンチブルドッグ
【経過】
繰り返すかゆみをともなう湿疹&四肢端の痒み
もちろん投薬治療を主としながらも、食事についてもこだわってお話します。
僕は飼主さまにこうお伝えしました
「たぶん今の食事が原因になっていると思います。変えましょう。」
飼主さまは疑問を感じながらも理解してくださり、すぐに変更していただけました。
投薬治療も効果的で、皮膚病は順調に改善しましたが、飼主さまは素直にこうお話してくれました。
「本当に食事が原因なのか、という思いはある」
それに対して僕はこう提案しました。
「実感することはとても重要です。ではよくなったあと、試しに元の食事を食べてみましょうか。」
そして完全に湿疹が消失し、投薬終了後の約1ヶ月たったころに飼主さまが来院され・・・
「前の食事を半分まぜて食べ始めたら1週間で再発しました・・・」
ただ飼主さまも僕の話をわかっていたので、再発が確認できた時点ですぐに中止し、受診時には投薬治療を再開するほどではないくらいに綺麗に改善していたので飼主さまにとってもわかりやすい結果になったと思います。
これは偶然ではなく確信をもって食事が合わないと判定した症例です。
食事の合う・合わない、とても重要なことなのですが、これは経験でわかります。
検査するわけでもないので根拠はないのですが、これも「診極め」ですね♪
当院を受診されている方には「本当の食事療法、ドッグフードの選び方」をお伝えするようにしています。
気になる方はぜひ受診してください。
投稿者:
2016.07.08
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
7月に入ったところで急に暑くなり、外にでると熱気で身体が重くなり、車の乗ると溶けそうです。
個人的にはブログのスイッチが入らず少々放置気味ですが、仕事は一つ一つ進めています。
最近完成したのは動画2つめ、「動画で学ぶスキンケア ローションの使い方」です。
ローションの使い方は多岐にわたるので、一概に限定されているものではないのですが、当院で最も適した使い方として考えています。
参考にしてください。
投稿者: