ポメラニアン

雑誌「犬の気持ち」に掲載されました♪

2016.04.19

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

寒くなったり、雨上がりに夏のような暑さを感じたり、風が強かったり・・・季節の変わり目を実感しますね。

今日はベネッセの犬の気持ちの雑誌に掲載されたわんちゃんの症例報告です。

【症例】 ポメラニアン

【経過】 全身の脱毛で治療を行うも改善がない

去年の2月に途中経過を掲載しましたので、その続きです。

この脱毛症は「毛周期停止」といい、かつては「アロペシアX」とよばれていたり、ポメラニアンに特に多いため「ポメハゲ」ともいわれていた非常に有名な脱毛症です。

積極的な治療をしなければ改善しないことが多く、いかに適切に診断し、積極的な治療をするかが治療のポイントになります。

初診時の状態をみてみましょう。

まずは顔を正面から。

続いて、脱毛がでやすい頚部です。

続いて胸部。

続いて、この脱毛症の特徴的な胸部~頚部の脱毛です。

最後に大腿部、尾側からみた写真です。

それでは治療後の写真です。

まずは頚部。

続いて、胸部。

続いて側面。

最後に大腿部です。

フワフワの美しい被毛が再生しました。

そしてタイトルにあるとおり、ベネッセの犬の気持ちの雑誌5月号に掲載されています。

獣医師として来院された飼主さまのリクエストに応えることは当然でもありますが、「飼主さまの笑顔」につながる仕事ができたことは何より獣医師冥利につきるなと改めて感じることができました。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症「アロペシアX」「毛周期停止」の治療

2016.03.28

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

今日はFNSうたの春まつりをみながらブログを書いています。

この時期ですので卒業に関連した内容なのですが、みなさまは卒業式に何か思い出は残っていますか?

僕は卒業式の日に女の子に第2ボタンを・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もらわれたこともないので、いい思い出は何もないです(笑)

さ、そんなさみしい思い出話は早々にやめて、数ヶ月お休みしていた症例報告にきりかえましょう。

日々同じような診察をしているようで、新しい発見が次から次にみつかるのが診療最前線なのですが、つい先日も新しい発見がありました。

今回紹介するのははるか昔から有名な病気、「ポメハゲ」「アロペシアX」「毛周期停止」の名前で呼ばれる脱毛症の治療です。

まずは初診時の正面・・・は向いていませんが、実はこの脱毛症は「かわいい子に多い」というのが定説になっています。

バンザイの姿勢で、胸のあたりをみてみましょう。

大きな湿疹がたくさん認められます。

続いて、腹部です。

同じく大きな湿疹が数多く認められます。

続いて、側面。

この疾患に特有の脱毛が認められますね。

この湿疹が全身に無数にあります。

最後に背中を上からです。

重度ではありませんが、典型的なアロペシアXです。

その診断を下して治療開始からわずか4週間後をみてみましょう。

まずは胸とお腹です。

湿疹は非常に綺麗になっています。

胸の辺りはすでに新しい被毛が再生しており、数ヵ月後にはフワフワになっているのが予想できます。

続いて、側面です。

アロペシアで脱毛が進行しやすい頚部の側面を拡大してみます。

同じくアロペシアXで脱毛が早期から認められる胸部側面です。

当院の治療の中で湿疹が治るのは当然として、「治し難い脱毛症」で早くも被毛の再生が認められています。

個人的にはこんなに早くの再生があるのは初めてなので、ちょっと驚きました。

多くの疾患で「おおよそ〇ヶ月でよくなるでしょう」が予測できる中で、この脱毛症だけは被毛の再生時期を予測することが難しいです。

中には半年以上かかることもあります。

今回のポメちゃんはかなり早い時期での再生が認められたと思います。

このアロペシアXの脱毛症の治療にはさまざまな考え方があり、「命に関わらないため治療の必要性はない」とされがちですが、個人的には病気の1つとして積極的な治療は選択肢の1つだと思います。

その理由は今回の症例の膿皮症です。

この膿皮症、おそらくアロペシアが原因で起きています。

ポメラニアンは本来ではそうそう難治性の膿皮症になることはないのですが、「アロペシアがゆえに膿皮症が治らない」となる症例が少なくありません。

従来では「アロペシアは毛が生えないだけ」とされていましたが、「皮膚コンディションが低下する病気」として捉えて治療が必要だと思います。

 

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

初診時の診極めⅡ 原因と治療は別次元

2015.09.07

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

最近は雨が続いていますね。

今日は先週に紹介したポメラニアンの症例の続きです。

8月31日の初診時の状態を当日紹介し「何をすべきか」とお話したので、今日2回目の再診時の状況を紹介します。

【症例】

 ポメラニアン 1歳半 男の子

【病歴】

 〇2ヶ月前から痒みを伴う皮膚病
 〇抗生物質、ステロイド(0.5mg/kg)を継続するも改善せず
 〇食事療法(アミノペプチド)継続中

まずは初診時の状態です。

痒みの強い頚部の状態です。

わかりにくいため、毛をかきわけてみましょう。

こういったときはしっかりと病変部を確認するため、そして治療のためにも毛をカットした方がいいです。

頚部のやや右側の拡大です。

続いて、右上腕~方にかけての拡大。

頚部の左側の拡大です。

続いて、頚部を右側から。

上の写真の拡大です。

続いて、左後ろ足の内側(膝の内側)。

上の写真の拡大です。

前回の記事でこう記しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日最優先で行うべき治療法は?

そして今後予測される治療方針は?

すべて初診時に判定可能です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そこから1週間後の今日を比較してみましょう。

写真をクリックを拡大してみることができます。

初診時に行った検査は2回目の本日お伝えしました。

きれいに改善させてから原因を伝えるというなんとも不思議な流れですが、当院ではめずらしくありません。

よく「検査してみないと原因わからないですよね?」と飼主さまからいわれますが、今回のように「原因が特定されていなくても治療法はわかる」ということは珍しくありません。

むしろ初診時に治療法がわからなければ、検査してもわからないとすら思います。

初診時には「原因を追究する」とともに、「治療法を導くこと」がとても重要です。

当院の初診を受けられる方には今回同様に、初診時に「必要な治療はこうでしょう!」とお伝えするようにしています。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

初診時の診極め ~ポメラニアンの皮膚病~

2015.08.31

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。

本日は前回の記事に引き続き、2回目のブログ更新です。

今日は皮膚科の初診が4件あり、1件を先ほどの記事で紹介しました。

今回は2件目の紹介です。

先ほどの中高齢のわんちゃんと異なり、まだ1歳半の若いポメラニアンです。

2ヶ月間抗生物質とステロイドを服用してきましたが、痒みが改善しないということで受診されました。

被毛を書き分け撮影してみましたが、若干わかりにくいところですね。

病変を正確に把握するためには思い切ってカットすることも重要です。

まずは頚部を中心に。

頚部中心の拡大です。

続いて、右前肢のワキ~肩のあたりの拡大です。

続いて、頚部の右側面から。

右側面の拡大部分です。

ラストは左後肢の膝から下の部位(内側)、とその拡大写真です。

2ヶ月のうち半分以上の日数で0.5mg/kgのステロイドを服用しても痒みが止まりませんでした。

今日最優先で行うべき治療法は?

そして今後予測される治療方針は?

すべて初診時に判定可能です。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

ポメラニアンの脱毛症(アロペシアX、毛周期停止)

2015.02.21

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

お久しぶりです♪

ブログ更新が止まるときは大体悩んでいるときで、PCに向かっても頭の中で文章がまとまらないときです。

何かきっかけがないとかけないのですが、今日は少しうれしいことがあったので書いてみることにしました♪

タイトルにも書きましたが、ポメラニアンの脱毛症はご存知ですか?

ポメラニアンの飼主さま以外は知らないと思うのですが、かつては「ポメはげ」といわれていたほどポメラニアンに特徴的に認められる脱毛症です。

※少し前までアロペシアX(エックス)、今は毛周期停止と名称はころころ変わっていますが、同じ病気です。ここではアロペシアXにしておきます。

頭と四肢を残して、体幹を中心に脱毛が進行する病気で、ホルモン異常が原因とされていているのですが、特効薬がないため脱毛症の中でも治療が難しい病気の一つです。

当院にも数多くの症例が来院しているのですが、このアロペシアXは治療成績を予測することができません。

被毛が再生するわんちゃんもいれば、さまざまチャレンジするも改善が認められないわんちゃんもいて、毎回僕を悩ませます。

そしてこの特徴的な脱毛症がゆえに初診のご予約のお電話の時点で「アロペシアXだな」とほぼわかるため、飼主様には「治療成績が高いとはいえません。やってみないとわからない。」とお断りを入れた上で受診してもらっています。

今回はそんな治療が読めないアロペシアXの治療症例報告です。

まだ治療途中ですが、約3ヶ月後の今日の写真です。

古い毛とまざっているため、毛質にムラがめだちますが、明らかにポメラニアンらしい質のいい被毛が再生してきています。

一喜一憂は好きではないのですが、いい流れに乗ったと思います。

ただし治療を行っている全頭で同じいい反応が得られるわけではありません。

これだけ有名な病気にも関わらずHPに治療成績を掲載していない理由はここで、あまりにも治療成績が安定せず予測できないところです。

治療の必要性についてはさまざまな意見・価値観があるため一概にいえませんが、皮膚科のみを行う動物病院としては悩める飼主さまに「選択肢があるのであれば提供することも大切」と思うので積極的な治療もするようにしています。

※実際同じ治療で反応が認められなかった症例もあります。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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