2021.06.12
【症例】
柴犬 12歳 女の子(不妊手術済)
【経過】
〇10歳から皮膚トラブル(それ以前は、皮膚トラブルはなし)
〇顔(目・耳・口唇・下顎)を掻く
〇お尻を吸ったり噛む
〇四肢・四肢端・お腹を舐める
〇アポキルが効かない
はじめに顔の正面と横側から。
目のまわりや耳、口まわりが赤く、毛がまだらになってしまっています。
続いて腹部、左後足の内側、そして右後足の内側です。
こちらも皮膚が赤く、毛が生えそろっておらず毛並みも悪いです。
では、この初診時から約8カ月後の状態と比べてみましょう。
まだらだった顔周りの毛は見事に生えそろい、赤みもなくなりました。
腹部も赤く硬くなっていた皮膚はピンク色のやわらかい皮膚に戻り、ふわふわな毛も生えてきました。
作成:看護師 山崎
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当院で紹介している柴犬のほぼすべてが「特別な治療」を行っています。
この症例も例外ではなく、特別な治療で改善しています。
柴犬は「アトピー」「アレルギー」と言われやすいのですが、もし単純なアトピーであればアポキルやサイトポイントでコントロールできます。
もし食物アレルギーであれば、対応している食事療法できれいに改善します。
そうでないときは・・・・
「食物アレルギーではないかも?」
「何か見落としているかも?」
という視点が必要です。
当院ではそういった「アポキルが効かない」の症例で、見落とされている視点からアプローチすることで治療成績を向上させています。
この症例にもアポキルを使っていますが、本当の意味でアポキルが効かないのではありません。
「アポキルが効かない」ではなく「アポキルが効かない理由が見落とされている」です。
お困りの方は当院への受診をお勧めします。
関東にお住いの方は東京サテライトで初診を診て、再診をオンライン診療で継続治療を受けることもできます。
疾患によっては適応外になることもありますが、ご希望の方はご相談ください。
東京サテライト開設ページ
投稿者:
2021.05.20
フレンチブルドッグのアトピー・アレルギー・脂漏症などの皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
先日、獣医師同士の「今後のオンライン診療について」という会議(もちろんオンライン会議)があったのですが、「本当に1回の直接診療で皮膚病治療ができるのか?」とご質問がありました。
「医療に絶対はない」が口癖ということもあって「絶対ではない」「一部例外はいる」と前置きしつつも、「10中8,9以上の症例で十分な治療成績がでる」とお答えしました。
というよりは、「1回も診なくても写真だけで十分」というのがより的確な表現かもしれません。
ということで、東京サテライトの症例報告です。
東京サテライトの診療は1回目は直接対面での診療となりますが、2回目以降はオンライン診療へ移行します。
実際に目で確認できるのは初回の1回なのですが、事前にメール&写真で評価してから診る流れを取っており、本当は「実際に診る初回の1回の前のメールの時点で治療法は確定」しています。
この「事前の評価」がぶれたことはまだ1例もいません。
「診てから考える」ではなく、「決まってから診て、確認する」です。
今回もそんな「メール&写真で決めた通りの診療」で改善した症例報告です。
【症例】
フレンチブルドッグ
beforeは看護師がいないため、飼主様保定ということもありわかりやすいポジションで撮影できていません。
afterは飼主さまご自宅での撮影のためいつものようなきれいな比較画像ではありませんが、ご了承ください。
お腹のフォーカスが少し甘いので、この写真の1カ月前の写真で脂漏&毛並みの改善をお伝えします。
著しい改善が認められました。
診断と治療法の決定は写真だけで、当日は確認と説明です。
検査もしますが、基本的には「除外」のためであって、検査で病名と治療法がわかるとは捉えていません。
関東にお住いの方で、痒みを伴う皮膚炎の治療でお困りの方は問合せフォームよりお申込み&ご相談ください。
診療に関する詳細は、東京サテライトをご確認ください。
最近はインスタも更新していますので、ぜひフォローしてください♪
投稿者:
2021.02.17
こんにちは。アトピー治療に力を入れている四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの症例を紹介します。
【症例】
トイプードル
【経過】
痒み(掻く、噛む)
梅雨頃から夏に悪くなるが、症状は一年通してある
それでは初診時の状態です。
それではここからは治療後との比較です。
※写真をクリックすると大きくすることができます
かなり改善していますね。
痒みも落ち着き、掻いたり噛んだりすることもかなり減りました。
また、毛量も増え、毛質もかなり良くなりました。
投薬治療に加え自宅でのスキンケアなども行い、ここまで改善することができました。
当院ではアトピー性皮膚炎以外にも、様々な皮膚病に力を入れて治療を行っています。
皮膚病のことでお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。
投稿者:
2021.01.16
アトピー・アレルギーなど痒い皮膚病の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はイタリアン・グレーハウンド(通称イタグレ)の皮膚病治療です。
特徴的な見た目で有名なイタグレですが、数が多くないのでトイプードル・チワワ・ダックス・柴などの犬種と異なり、そう頻繁に診ることはないかもしれません。
ただ、このイタグレですが皮膚が弱いです。
「アポキルが効かない」という主訴をよく聞きます。
アトピー?
アレルギー?
体質?
イタグレの皮膚が弱い根本的な理由がわかっていれば治療は簡単です。
今日はそんな症例報告です。
【症例】
イタリアングレーハウンド
【経過】
〇痒い(掻く、噛む)
〇アポキルを毎日飲んでもすっきり治らない
それでは初診時の状態です。
ここから治療後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
結果は劇的です。
何が違うかわかりますか?
大事なのは、
毛並み
です。
モコモコ&フワフワです。
飼主さまも「こんなのみたことない」と衝撃を受けていました。
イタグレって毛が少なくで、地肌が見えるのが普通だと思われているのですが・・・
本当は、
「それ、病気です」
なんですね。
治療しなければ命に関わるではないとは思うのですが、皮膚が弱い原因になります。
「毛並みがよくなる=皮膚コンディションがよくなる」
なので、治療の価値は高いです。
問題なのはこのイタグレの毛並みの異常が、「イタグレはこんなもの(正常)」と勘違いされていることです。
僕も3年前までそう思っていました(反省)。
理由は簡単、「教科書に掲載されていない」からですね。
治療法がないどころか、病名もないので「病気として認識されていない」という状態です。
今は違います。
診た瞬間に「治せる」と確信できる判断力と治療法があります。
イタリアングレーハウンドだけではなく、その他のハウンド系・ピンシャー系も同様なので、もしお困りの方がいれば当院までご相談ください。
投稿者:
2020.11.18
フレンチブルドッグの皮膚病治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今日はフレンチブルドッグの症例を紹介します。
【 症例 】
フレンチブルドッグ 7歳 男の子
【 経過 】
〇3年前に保護時点から続く皮膚病
〇3年間アポキルを毎日服用しても改善しない
〇ステロイドを併用しても一時的な緩和しか得られない
〇1年通して症状があるが、梅雨に特に悪化する
〇手を舐める、舐めだすと止まらない
〇顔や脇を掻く、掻きだすと止まらない
それでは初診時の状態です。
続いて、3カ月弱の治療後との比較です。
※画像をクリックすると大きくすることができます。
とてもきれいになっていますね。
かゆみや手舐めもかなり落ち着きました。
当院では、投薬・サプリメント・食事療法・スキンケア療法などによる根本的な皮膚コンディションの改善に力を入れています。
お悩みの方はぜひご相談ください。
報告作成者:看護師 鮫島
♦ ♦ ♦ ♦ ♦ 【解説】 ♦ ♦ ♦ ♦ ♦ ♦
獣医師の平川です。
今回は初診時の「こんにちは」のあとに続く一言目に、とても印象に残ることを聞かれました。
飼主さま 「先生、これ治るかな?」
今まで色々治療を続けてきて、何年も皮膚のことに悩まれていたことが凝縮しているような一言ですよね。
もちろんまだ検査どころか問診もしていませんが、飼主さまはどうしても聞きたかったのだと思います。
その心は、
「先生、治せる自信ありますか?」
だと思います。
まだわんちゃんを一目しか見ていなかったのですが、間髪いれずにこうお答えしました。
僕 「余裕です」
治療結果は何一つでていないのですが、「来てよかった~!」と喜んでいたのが印象に残っています。
このタイプですが、検査どころか問診すらしていなくても劇的に改善することだけは容易に想像できるタイプです。
治療結果は劇的で、
・痒くない
・脂っぽくない&におわない
・毛が抜けない
・全身フワフワ&モコモコ
アポキルに至っては元々毎日服用していてもよくならなかったにも関わらず、現在は2日に1回でも症状がでないレベルまで改善しています。
アポキル減らすことができる治療法を持っていれば、より根本的なアプローチが可能です。
さらに性質・気質的なところからきている「舐め癖」に対するアプローチとして、性格・気質を変えるような治療を併用したのですが、ずいぶんと変化が認められ、
・元気になった
・散歩が嫌いだったのに、散歩好きになった
・意欲的に行動するようになった
ととても喜んでもらえました。
こういうときに聞く言葉があるので、今回も聞いてみました。
僕 「犬らしくなりました?」
飼主さま 「ホント!その通り!」
参考までに多くの飼主さまがこのタイプで「アレルギー」を疑っているのですが、このタイプでアレルギーの可能性はかなり低いです。
むしろ「アレルギー」を疑って検査したり、治療方針を立てると負のスパイラルに入り、改善の可能性はますます低くなります。
キーワードは「免疫」「毛並み」「心因性」の3つです。
この3つの診断&治療が適切であれば、劇的によくなります。
勘違いしてはいけないのですが、免疫をアレルギーと置き換えてしまうと治るものも治りません。
免疫異常であってアレルギーではないのがポイントです。
そして毛並み、痒く&脂漏だから毛並みが悪いのではありません。
毛並みが悪い原因が見落とされているから痒くて、脂漏が悪化するのです。
そして心因性、「ストレス」と言い換えて環境や接し方を変えても何もかわりません。
外部のストレスではなく、生まれ持った性格・気質によるものなので、脳の思考回路から変える視点が必要です。
フレブルは遺伝的に「夢中になる」「ムキになる」という行動パターンを示しやすく、この性格・気質が皮膚病のときに難治性の原因になっています。
この脳の思考を確認する問診と、脳の思考の癖を変える治療プランを持っていれば舐め癖すら緩和できます。
当院ではこういった難治性に対する皮膚科の勉強会を開催しています。
勉強会への参加をご希望の方は当院までお問い合わせください。
投稿者:
2020.10.12
東京サテライトで痒みを伴う皮膚病治療に取り組んでいる皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
【東京サテライトの特徴】
・遠隔オンライン診療の拠点
・基本の対面診療は初診の1回のみ
・継続診療はオンライン診療
処方:発送 診療費:振込
7月の開設からちょうど3カ月が経過しました。
先月にもウェスティの症例紹介させていただきましたが、今回も東京サテライトのウェスティの症例を紹介します。
【症例】
ウェスティ 男の子
【経過】
〇アポキルを毎日服用しているが、改善しない
それでは初診時の状態です。
この初診時から約6週間後の状態を紹介します。
※飼主さまからの写真になるため、角度などは異なります。
写真の通りですが、劇的に改善しています。
ウェスティはこのタイプになりやすく、かつ「アポキルが効きにくい」という傾向があります。
こういったタイプにはある治療が劇的に効くので、「アポキル以外の視点」をもっていることが重要です。
参考までにですが、初診時からの初期治療プランにアポキルは使用しませんでした。
※十分な改善を認めてから「痒みに応じたアポキル投与」に切り替え。
数年前にアポキルが登場して以降、皮膚科疾患では「痒い=アポキル」となり、アポキルが効かなければしょうがないという雰囲気も結構あるのですが、「痒み疾患=アポキルではない」ことを知っていることが皮膚科診療を成功させるポイントかと思います。
※最近はサイトポイントという注射タイプもでましたが、基本はアポキルと同じだと思っています。
アポキルが何に効いて、効かないのは何か、知ってこそのアポキルですね。
飼主さまから許可をいただくことができましたので、改善後にいただくことができたメッセージを紹介させていただきます。
最後にこれも参考情報ですが、飼主さまが当院受診を決めたきっかけは当院のオンラインショップです。
オンラインショップのスターターセットをご購入の方には相談メールをお送りしているのですが、そこで「積極的な投薬治療が必要」とお伝えさせていただき受診につながりました。
スターターセットは価格的に一番高い設定ですが、最もリーズナブルなものだと考えています。それは「セット価格として割引している」ではなく、当院からの相談メールが受けられることです。
「よかれ」と思ってやっていることが間違っていたり、向き合い方が見当違いだったり・・・「よくならない理由」に気づいていないことが多くあります。
もちろんなんでもスキンケア&サプリで改善するわけではないので、適切な医療があればよくなるという点に気付けることはとても重要だと思っています。
無料相談メールで治ることではないのですが、「間違っていることに気づく」や「改善に向かう方向性を修正する」という点でプライスレスだと思っています。
東京・千葉・神奈川・埼玉でアポキルが効かない痒い皮膚病でお困りの方は当院までご相談ください。
投稿者:
2020.09.08
柴犬のアトピー・アレルギーなどによる痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回紹介する症例も柴犬の難治性の典型症例です。
特徴①アポキルが効かない
特徴②悲鳴をあげるほど掻いてしまい、傷になる
特徴③手や足、身体など噛みだしたら止まらない
特徴④エリザベスカラーを外すことができない
それでは初診時の状態です。
まずは正面から。
続いて、頚部~前腕部分です。
続いて、身体側面と、胸部側面の拡大です。
初診時から3カ月弱の治療後と比較してみます。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
非常にきれいになりましたね。
エリザベスカラーも外すことができ、痒みで鳴いたり、傷になったりすることはなくなりました。
このタイプの柴犬は非常に多く、標準治療ではまずよくなりません。
標準治療というのは、
・アポキル(またはステロイド、シクロスポリン)を毎日服用する
・アレルギー対策をする(減感作療法など含む)
・アレルギー療法食を採用する
・スキンケアに力を入れる
・抗生物質を使う
どれも標準治療で、一概に間違いとはいいませんがこれでよくなる柴犬は多くありません。
(良くなるなら過去の治療ですでによくなっているでしょう。)
比較して当院での診療の特徴は、
ポイント①診断に要する時間は一瞬
ポイント②検査で異常値はでない
ポイント③抗生物質は不要
ポイント④アレルギー対策はしない
です。
ほぼすべての症例で同じことをお伝えしていますが、診断は「検査結果が出そろってから」ではありません。
診断および治療方針は、診察室で一瞬目を合わせただけ、実際には1秒もかからず0.5秒でしょうか。
もちろん問診・各種検査は行いますが、このファーストインプレッションが覆ることはなく、治療方針がブレることはほぼありません。
今回も検査結果が出そろう前の初診時にお伝えた治療方針を1つも変えずにエリザベスカラーを外すところまで到達することができました。
アポキル・抗生物質・アレルギー対策・食物アレルギーに対する食事療法などの標準治療では治せない理由はいくつもあるのですが、今回の症例の中で特徴的な治療の1つは「パニックに対する治療」です。
パニックというのは、急に掻きだす、舐め続ける、舐めることに夢中になりすぎて思わず噛んでしまい・・・・ついつい傷だらけになってしまうといったパターンのことで、柴犬の皮膚病のあるあるです。
このタイプにはアポキルはあまり効かないので、アポキル以外の治療が必要になります。
では柴犬は他の犬種とどう違うのか、が重要になりますね。
もちろん柴犬にしかない病気はないので、全犬種で当てはまるのですが、柴犬に多いというのがポイントです。
当院はこの「柴犬だから」に対して医学的にアプローチすることで治療成績を向上させています。
絶対ではありませんが、多くの病気は遠隔オンライン診療でも対応できますので、遠方にお住いの方でも継続治療が可能になるかと思います。
また東京にサテライトクリニックがありますので、関東圏にお住いの方は当院まで受診する必要がない場合もあります。
柴犬の皮膚病治療で、アポキルなどの一般的な投薬治療で改善がなくお困りの方は一度受診をご検討ください。
なお、このタイプは投薬治療が必須のタイプで、スキンケア&サプリメントも非常に重要ですが、投薬治療なしにこのレベルの劇的な改善は見込めません。
投稿者:
2020.09.04
アトピー・アレルギーなど痒み・脂漏を伴う皮膚病の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
7月からスタートした東京サテライトでの診療について、実例をご紹介していこうと思います。
四季の森どうぶつクリニック 東京サテライト
【症例①】
ウェスティ 3歳
まずはお問い合わせいただいたメールで一緒に送っていただいた写真を紹介します。
実際にこの目で診ることができるのは東京サテライトでの初診1回きりとなるため、最も大事なことは「簡単な経過のご報告とこの写真だけ」で改善までをイメージすることです。
イメージする、というよりは「イメージできる」ことですね。
もちろんこの写真だけで「遠隔診療適応可」という判断で初診を迎えます。
当日は基本「診る」だけ、頭の中では治療は決まっていますので、最終確認のようなものです。
それでは初診時当日写真です。
この初診から5週間後の状態を比較写真で紹介します。
※写真をクリックすると拡大することができます。
治療結果は劇的ですね。
以前から初診時の診断は一瞬とお伝えしていますが、遠隔診療の場合は初診前に行う相談メール&写真でほぼ確定します。
検査が不要という意味ではなく、検査をしつつも「検査結果は想定範囲内」であり、治療方針に変更はないという意味です。
今回の症例においては、膿皮症に対して細菌培養感受性試験だけしか行わず、しかも抗生物質を使わずとも膿皮症が改善する治療プランを立てて、実際に抗生物質を処方せず改善まで導くことができました。
お悩みの方は東京サテライトページのお問合せフォームからご相談ください。
投稿者:
2020.03.18
痒みを伴う犬の皮膚病治療に力を入れている皮膚病治療専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
アポキルを毎日服用しているのに痒い(掻く・舐める・齧る・嚙む・こする)症状が改善しないときにどうすればいいのか?と悩んでいる飼主さまも多いのではないでしょうか。
今回はそんな症例報告です。
【症例】
3歳 ジャックラッセルテリア
【経過】
〇1年前から全身が痒い
〇アポキルを毎日服用しても「少しマシ」という程度
〇掻きむしる、かじる、噛む、こするなど症状が強い
それでは初診時の状です。
続いて、頚部です。
続いて、右前腕のやや内側と外側からの2枚です。
続いて、胸部と腹部の2枚です。
最後に、右後肢の外側です。
この初診時から3か月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
続いて、胸部と腹部の2枚です。
当院に来院するまではアポキルを毎日服用していても「痒い!」という状態でしたが、3か月後には「1週間以上服用していないけど特別痒くない」というレベルまで改善しました。
もちろん掻きむしることはほぼありません。
この症例には標準医療ではアプローチできない原因が2つ隠れています。
アポキルは非常にいいお薬ですが、すべての掻痒を抑えるわけではありません。
医療にエビデンスは非常に重要かと思いますが、すべてが検査で分かるわけではありませんし、未知の疾患もあるため、エビデンスがなくても「安全性高く劇的に改善させる」という形も医療の1つかと思っています。
なんとか今年中に世界に向けて発表したいと思います。
※提携病院には詳細な症例報告を配布しています。
投稿者:
2020.02.21
こんにちは、獣医師の平川です。
当院のオンラインショップでは「痒みケアスターターセット」ご購入の方には無料相談メールをお送りして、簡単なアドバイスを提供しています。
場合によっては診療をお勧めするのですが、今回はこの無料相談がきっかけとなって診察につながりました。
お住まいは関東でしたので、久しぶりに関東まで往診に行ってきました。
まずは無料相談メールでいただいた写真から紹介します。
柴犬に多い慢性皮膚病の典型例の1つですね。
この時点では直接受診ではないのですが、当院のスキンケア&サプリ(ECプラス)と適切な食事療法をご提案しました。
そこからわずか2か月後です!
投薬治療を一切しておらず、当院のスキンケア&サプリメント&食事療法だけでここまでよくなりました!
激しい色素沈着と毛並みの異常がありましたが、非常に綺麗に改善していますね。
すべての症例がスキンケア&サプリメントで改善するわけではないのも重要ですが、ここでみなさんに知ってほしいのは
「食事療法&サプリ(スキンケアECプラス)」のセットは非常に大事ということです。
意外と「食事はこだわって選んでいる」と自信のある方も多いのですが、おそらく大半の食事療法が「よくならない原因」の一つになっています。
もちろんよくなっていればいいのですが、よくなっていない以上は「今の判断はよくない」と考えなおす必要があるかと思います。
投稿者: