2023.07.05
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は柴犬の子の症例です。
【症例】
柴犬 1歳0ヶ月 男の子(去勢済)
【経過】
〇去勢手術後から痒がる
〇四肢を噛む
〇毛が薄い
それでは初診時の様子をご覧ください。
こちらは首の写真です。
次に胸から腹部の写真です。
こちらは右脇の拡大写真です。
そして腹部の拡大写真です。
こちらは右前肢の外側です。
噛むため毛が短くなっています。
次に右後肢です。
こちらも同様に毛が一部無くなっています。
最後に毛を掻き分けている画像です。
全体的に毛が薄く地肌が見えています。
柴犬と言えばモフモフな密度のある毛のイメージですが、ほど遠い状況です。
さて、〇〇〇に入る言葉ですが…
答えは「アンダーコート」です。
柴犬の健康指標の1つは「アンダーコートの有無」です。
健康なわんちゃんほど1年通してしっかりしたアンダーコートがあります。
💡詳しく解説していきますね。
【初診時の診極め】
ポイント①毛並み異常
まず確認することは『毛並み』です。
柴犬で1番大事なことは毛の密度や色を見て毛並みを評価することです。
この症例の場合ですと、
・毛に密度がない
・毛質、毛の色が悪い
・身体の内側(首、胸、脇、股)に毛が生えない
・アンダーコートがない
があげられます。
ポイント②心因性
特定の場所を異常に噛んだり舐めたりするのは、
痒みだけが原因ではなく『心因性』の場合があります。
日常の行動パターンで、純粋な痒みではなく、
心因性の掻痒行動(舐める・噛む・搔く)が強く出る傾向があります。
この症例の場合ですと、
・ドッグランで一人で走っている
・バイク通り過ぎるとを追いかける
・マットをずっと舐める
・靴下やマスクを収集する
・尻尾を追いかける
・食糞をする
があげられます。
「痒くてイライラして余計に噛んでしまうのか」
「癖で噛んでしまい皮膚が荒れてしまうのか」
獣医師の適切な判断が必要です。
【当院の治療プラン】
①アトピー
・投薬治療
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療
④心因性
・投薬治療
・パーソナルケアp II+
それでは治療から1ヶ月半後の様子をご覧ください。
この症例の場合は、アポキルに加えて心因性に対して
投薬治療とパーソナルケアpⅡ+を追加するだけで、12日後には掻痒行動が5~8割減りました。
1ヶ月半後にはAfter写真の状態まで改善しました。
・毛の密度増加
・毛質、毛色の改善
・毛量増加
・アンダーコートの再生と密度改善
初診時に認められた『毛並み異常』と『心因性』をクリアすることができました!
アトピーや毛並みの異常を特徴とする被毛形成異常や心因性の診断&治療は標準治療ではなく、
今回の症例でも特殊な投薬治療を組み合わせて改善に導いています。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
パーソナルケアpⅡ+(心因性)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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