2023.05.03
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はボストンテリアの子の症例です。
【症例】
ボストンテリア 3歳5ヶ月 男の子(去勢済)
【経過】
〇1歳から舐めだすとビショビショになるまで止まらない痒み
〇1歳からアポキルを毎日服用
〇ステロイドは2年間1日おきに服用
それでは初診時の様子をご覧下さい。
まずは顔の写真です。
続いて顔の右横です。
次は首から胸にかけての写真です。
毛が全く生えていません。
右前肢と脇の拡大写真です。
脇は特にひどく症状が出ていますね。
右前肢の手先です。
こちらは左前肢の手先です。
舐めているため毛が薄く、色素沈着が起きています。
続いては胸部の写真です。
そして右脇の拡大写真です。
先程の右脇の患部を仰向けから見た写真です。
次に腹部です。
腹部は赤くブツブツしている部分が特に目立ちます。
左後肢拡大写真です。
最後に両後肢です。
今回この子で注目した点は、以下の2点です。
①被毛の異常
全体的に被毛が薄く、特に首からお腹にかけて体の内側はほぼ生えていません。
②純粋な痒みではない(心因性)
心因性の診断として、以下の行動パターンを問診で確認しました。
・散歩が苦手で、ソファの下に隠れてしまう
・掃除機が苦手
・他の犬に興奮し吠える
・飼主の足をずっと舐める
・ぬいぐるみを破壊し、綿を出してしまう
・タオルの角を吸う
・自転車やバイクを追いかける
これらの行動は犬の成長過程の一つの事もありますが、この行動パターンを示す症例は心因性の掻痒行動(舐める・噛む・掻く)が強く出る事があります。
【当院での治療】
①アトピー
・投薬治療
②膿皮症
・食事療法
・スキンケアECプラス
③被毛形成異常
・投薬治療
④心因性
・投薬治療
⑤週1~2回のホームスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
それでは治療後の初診から7ヶ月経過した写真と比べて見ましょう。
ブツブツしていた皮膚が治り、綺麗な被毛に覆われています!
フレブルやボストンのこのタイプでは、毛の成長がキーポイントになります。
毛が回復しないと皮膚コンディションは改善しないため、まずはステロイドの休薬が必要です。
治療から1か月後には毛が生え始め、痒みも5割程度にまで減りました。
しかし毛の改善が期待値まで改善が認められなかったため、一般的ではない治療になることへの同意を取りつつ新しい治療プランをご提案して改善させることができました。
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当院への受診が難しくホームケアのみでアプローチする場合は、
・食事療法
・スキンケア
・免疫異常:スキンケアECプラス
・毛並み異常:アロペシアGR+
・心因性:パーソナルケアPⅡ+
がお勧めです。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
投稿者:
2018.11.05
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は急に脱毛したボストンテリアの症例です。
【症例】
ボストンテリア 13歳 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇今年の4月から毛が薄くなってきた
それでは、初診時の状態です。
まずは体の正面です。
続いて、頚部です。
続いて、胸部です。
続いて、腹部から内股です。
続いて、右後肢の拡大です。
続いて、右側面の全体です。
続いて、背中とその拡大です。
それでは、それでは、初診時から約4ヶ月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
一目で分かるくらい、体全体の毛量がぐんと増えました。
特に、ツルツルだった内股はフサフサになりました。
見違えるほど綺麗になり、飼主様にも喜んで頂けて良かったです。
【症例報告制作者】 看護士 長尾
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【獣医師の解説】
一目でわかる「典型的なクッシング(副腎皮質機能亢進症)」です。
多飲多尿:水をよくのむ、オシッコが多くなる
薄毛:背中、腹部、大腿部など胴体を中心に毛が薄くなります。局所の脱毛が起きる場合もあります。
検査所見:ALP高値、超音波検査での副腎腫大など
非常に興味深かったのは、飼主さまから「病気になる前より毛が生えた!」と言われたことです。
この半年くらい「もしかしたら〇〇〇なんじゃないか?」とずっと考えていたことが目の前で確認することができました。
かなり大きな発見なので、今後の治療に生かせると思います。
投稿者:
2018.01.27
ボストンテリアの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
当院ではフレンチブルドッグの来院が非常に多いですが、ボストンもフレンチブルドッグ同様に同じような皮膚病になります。
個体差はありますが、体質としては非常に似ているという認識でいいと思います。
【症例】
ボストンテリア 2歳 男の子
【経過】
〇8か月前から続く痒み(わき&お腹)
〇散歩中や食事中でも痒みがでる
〇痒み止め(ステロイド?)を1カ月継続するも改善なし
それでは初診時の状態です。
まずは顔。
続いて、頚部。
続いて、前胸部~右肩付近。
続いて胸~脇にかけて。
同じく左脇の拡大。
同じく、右脇の拡大。
続いて、腹部。
同じく腹部、痒みが強い足の付け根付近、タコのようになっています。
続いて、側面から。
わき、側面の拡大。
続いて、足先。
それでは初診時から3週間後の状態と比較してみましょう。
非常にきれいになり、痒いは完全に消失しました。
このタイプは皮膚コンディションがよくなると毛がはえるので、あと1カ月もすれば全面生えるでしょう。
投稿者:
2015.10.17
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
連休ボケもようやく薄れ、仕事モードになってきました。
今日の記事は、「今日来院したボストンテリアの初診の状態」を紹介します。
【症例】
ボストンテリア 2歳半 男の子
【過去の治療歴】
〇生後6ヶ月から痒みを伴う皮膚病
〇生後6ヶ月の初発から今日まで欠かすことなく投薬治療を続けるも改善せず
〇痒みを抑えるためにステロイドが欠かせない
本日初診で来院されたので、そのときの状態です。
まずはステロイドをゼロにすることが目標です。
一時的な痒みの悪化があるかもしれませんが、これはステロイドをゼロにしなければ改善しないと考えています。
1~2ヵ月後にはかなり綺麗になっていると思います。
投稿者: