2023.11.01
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回は柴犬の子の症例です。
【症例】
柴犬 5歳10ヶ月 女の子
【経過】
〇今まで皮膚トラブル起きなかったが、
〇2ヶ月前より脱毛と痒みが起きた
〇全身が脂漏状態になっている
それでは初診時の様子をご覧ください。
題名 ○○に入る言葉は「卵巣」です。
💡詳しく解説していきますね。
【初診時の診極め】
ポイント①毛並み異常
この症例はほぼ全身に十分な毛が生えていません。
特に首・脇・胸・腹・股は一目瞭然です。
過去にも紹介していますのでお分かりかと思いますが、
確認するところは『アンダーコート』です。
健康な柴犬は1年通してアンダーコートがあります。
このアンダーコートをつくることができないタイプは皮膚病になりやすく、重症化すると今回の症例のような脂漏性皮膚炎につながります。
この症例の場合ですと、
・毛が薄く細い
・毛が抜ける
・毛に密度が無い
・地肌が見える
・アンダーコートが無い
・ツートンカラーでない
があげられます。
一般的な治療・スキンケア・食事では改善が難しいため、
投薬の組み合わせが重要となります。
痒みに対する投薬治療ではなく、被毛異常に対する投薬治療です。
ポイント②基礎疾患
一見、柴犬に多く認められる典型的な犬アトピー性皮膚炎の重症化のようにみえます。
ただ純粋な犬アトピー性皮膚炎だけではこのような状態にはなりにくいため、何か別の基礎疾患があると考えました。
この子の場合だと、
・避妊をしていない
・最後の生理(ヒート)が1年以上前
・乳汁が出ている
という症状が確認できたので超音波検査を行いました。
問診では時間をかけて皮膚に関する以外の状態も確認し、
1匹1匹に合った治療方針をご提示しています。
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【当院の治療プラン】
①アトピー、脂漏症
・投薬治療
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
③被毛形成異常(毛並み異常)
・投薬治療
・アロペシアGR+
④週1~2回のホームスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
⑤外科的アプローチ
かかりつけ医にて避妊手術の実施
それでは治療後の様子と比べてみましょう。
この子の場合、外科的アプローチをした2週間後の再診時には痒みが減り、痒み止めの減量に成功しています。
それから約1ヶ月半後には痒みが2~3割まで減り、毛量が増えています。
そして治療から3ヶ月後にはAfter写真の状態まで改善されました。
黒いアンダーコートが復活し、綺麗な被毛で皮膚は覆われています。
今回の症例でも特殊な投薬治療を組み合わせて改善に導いています。
同じような症状でお困りの場合は当院への受診をお勧めします。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
パーソナルケアpⅡ+(心因性)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
特にECとpⅡ+をセットで使うのが被毛にいいでしょう。
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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