2023.10.28
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はパグの子の症例です。
【症例】
パグ 5歳10ヶ月 男の子
【経過】
〇痒み
〇血まみれになるまで掻いてしまう
〇アレルギー検査を実施し、フードを変えるも良くならず
〇アポキルやサイトポイントで体の痒みは治まるが、顔の痒みが治まらない
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずは首です。
次に胸~腹部です。
脇やへそは色素沈着で皮膚が黒く変色し、脱毛しています。
こちらは胸の拡大写真です。
右脇の拡大写真です。
左脇の拡大写真です。
こちらは腹部の拡大写真です。
そしてへその拡大写真です。
【初診時の診極め】
ポイント①心因性
「舐める=痒い」「掻く=痒い」とは限りません。
例えば今回の子の場合、
・抱っこされている時は舐めない
・ドッグランで一人で遊ぶ
・他の犬に興味がなく、来ると怯える
・階段に上れない
・飼い主に執着する
・おもちゃに興味がない
・散歩中に突然動かなくなるなど頑固である
といった行動がみられ、これらの行動は純粋な痒みではなく
心因性の掻痒行動(特定の場所を異常舐める・噛む・搔く)
が強く出る傾向があります。
ポイント②食物有害反応
この子は出血するまで掻く行動が始まったころ、かかりつけでアレルギー検査を実施し、食事療法を試みていますが改善が認められませんでした。
ですが食事療法は非常に重要です。
理由は「腸内免疫の異常」があるためです。
実は犬のアレルギーは非常にまれで、食物アレルギーは皮膚病全体の1~5%程度の割合と非常に少ないのが現実です。
そのためアレルギー対策の食事療法は失敗につながることの方が圧倒的に高くなります。
食事療法に大事なのはアレルギー対策ではなく、「腸内免疫の改善」です。
体質に合ってないフードをたべていると、皮膚病の悪化を招きます。
この子も体質にあっていないドッグフードをたべていたので、体質にあったフードに変更してもらいました。
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【当院の治療プラン】
①アトピー
・投薬治療
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
・スキンケアECプラス
③心因性
・投薬治療
・パーソナルケアPⅡ+
④週1回のホームスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
それでは治療後の様子と比べてみましょう。
治療から約2週間で体の痒みは無くなりました。
そして1か月後にはエリザベスカラーを外すことに成功し、
興味が無かったおもちゃで遊ぶように!
『6歳にして初めて!びっくり!』と飼い主さまはおっしゃっておりました。
治療から3ヶ月後にはAfter写真の状態まで改善しました。
黒い肌はキレイなピンク色になり、被毛で覆われています。
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同じような症状の子やその他皮膚疾患でお困りの方はぜひ当院までご相談ください。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
パーソナルケアpⅡ+(心因性)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「痒みケアスターターセット」をお勧めします。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
この子のようにわんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
インスタグラムでも症例や動画を配信しています。
ブログと違う症例もありますので、ぜひご覧ください。
【症例報告制作者】看護師 上林
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