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【柴犬の皮膚科専門診療】アポキルとステロイドが効かない痒み

2019.03.31

アポキルが効かない柴犬のアトピー・アレルギーなどの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。

 

柴犬の皮膚病治療は難しいですね。

「難しい」と一言にしても色々意味があって、

①掻く・舐める・嚙むの原因、皮膚炎の原因がわからない(診断できない)

②柴犬が治療を受け入れてくれない

③治療方針に対して、飼主の理解が得られにくい

④体質に合う薬・体質改善方法がわからない

などがあります。

今回は柴犬の難治性が色々詰まった症例です。

 

【症例】2272

 柴犬

【経過】

 〇アポキルが効かない

 〇ステロイドが効かない

 〇ずっと掻いている

 〇食事療法で改善しない

まずは初診時の状態です。

まずは顔から。






続いて、左胸部(脇)を側面からみたところです。

 

それでは治療後の状態と比較してみましょう。






非常に綺麗になりました。

見た目の重症度が高くないためBefare&Afterでみれば一瞬にみえますが、実際は相当苦労しました。

 

まずは①原因がわからない(診断できない)についてから。

もちろん当院で原因がわからないということはほとんどなくて、「検査でわかる原因はない」と言った方が適切かと思います。

このタイプは診た瞬間に治療方針はわかるのですが、実はありとあらゆる検査をしても痒みの原因と考えられる異常な検査結果が1つもでないのです。

原因というには不足ですが、局所にわずかなマラセチア・細菌が検出される程度です。

柴犬の皮膚病治療が難しい理由の1つはこれ、「原因が特定しにくい」です。

ただ、検査結果で異常がでないのはいつものことで、想定の範囲内です。

 

続いて②柴犬が治療を受け付けないについてお話します。

根本的な解決ではないのですが、このタイプにはスキンケア&局所療法をすることが痒みの緩和にそこそこ効果的なのです。

しかし柴犬は特徴的な性格が原因で、このスキンケアや局所療法が難しいことがあります。

診察のたびに局所ケアを提案しましたが、飼主さまがケガをするレベルなので結局不可能でした。

 

続いて③飼主さまの理解を得られないについて。

これは僕のインフォームドに未熟なところがあったかもしれませんが、「検査で異常所見がない」というのは飼主さまにとっては理解しにくいことかと思います。

「病院でしっかり検査したら、原因が見つかって、答え(治療法)がわかる」

これは病院を受診する飼主さまに潜在している期待レベルで、当然のことかと思います。

ただこれには獣医師とのギャップがあり、医療提供する側からしたら「それならどんな獣医師も困らない」という想いで診ています。

検査して原因が分かって、治療法がわかるものならどの病院でも検査を勧めますし、おそらく病院を変える必要はなくなります。

ただ、異常所見がないからこそ「治療は〇〇と〇〇」というのがあるのですが、そこに飼主さまとのギャップがあると治療が進まないということがあります。

良くも悪くも検査結果に異常があれば「〇〇だから治療は〇〇」とスムーズに進みますが、検査で証明できない治療方針には「本当にそうなのか?その治療方針が効果的なのか?」という疑問は信頼関係でしか払拭できません。

今回はこの③に非常に時間がかかりました。

答えとして、今回の症例には

 〇痒みを止める ⇒ アポキルやステロイド

 〇局所ケア ⇒ 不可能

 〇性格 ⇒ 心因性アプローチ

 〇体質改善 ⇒ 免疫サプリメント

 〇有害物質の排除 ⇒ 食事療法

特に下3つが「同時に」必要だったのですが、まさにこの3つが「検査結果で異常がでない」ところで伝わりにくいというのがネックでした。

例えば、食事療法です。

「食べないかもしれない」

「(過去によくなっていないのに)本当によくなるのか?」

「高い食事を勧められる」

不安要素はたくさんあると思います。

 

続いて心因性アプローチです。

「掻いているのに痒みではない?」

「心因性の薬に不安がある」

想定外の診断治療が提案されると心配になるのは当然かと思います。

 

最後は「体質改善のサプリメント」です。

「何がどう体質なのか?」

「サプリメントは気休めでは?」

アポキルやステロイドですら効かない皮膚炎にサプリメントが有効と考えるのは確かに伝わりにくいかもしれませんね。

 

何より大事なのは「全部同時にすること」です。

複数の治療方針の中から「〇〇はするけど、△△は治らなかったら考える」というように、複数の中から1つ選ぶというスタンスで臨むと治療は失敗します。

原因を1つでも残すとうまくいきません。

実は今回の治療症例は明らかに改善するにの3カ月以上かかったのですが、時間がかかったのはこういった理由がありました。

初診時にしっかり検査させていただいて以降はほとんど追加検査はなく、毎回の診察で丁寧に丁寧にお話しさせて理解を得ることができました。

 

 

まとめです。

柴犬の掻く・舐める・嚙むといった痒み症状の原因の多くは検査でみつけることはできません。

検査で異常がでないということは、治療法がかなり限定されます(痒み止めのアポキルやステロイド)。

そのためアポキルやステロイドが効かなければ今の標準医療ではかなり難治性という判断になりやすいです。

ただ、柴犬には遺伝的な体質・性格があるため、アプローチ方法はたくさんあります。

だからこそ、一つ一つ的確な対応をすれば「劇的に」改善します。

それは「検査」ではなく「経験」です。

 

投薬治療が必須ですが、こういった症例には当院のスキンケア&サプリメントが非常に有効です。

特にスキンケアECプラスと、まもなく発売されるパーソナルケアPⅡ+はかなり相性がいいと思います。

当院のオンラインショップでお買い求めできますので、「適切な医療とともに」ご使用いただければと思います。

医療にわずかでもズレがあれば改善しないのも事実のため、柴犬の皮膚病でお悩みの方は当院受診をご検討ください。

柴犬の皮膚病の多くはメール&写真で対応する遠隔診療(2回目以降)でも十分高い治療成績が期待できます。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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