2015.10.05
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
10月3日(日)午後に、獣医師向けの1対1のシークレットセミナーを行いました。
5時間を越えたセミナーだったのですが、休憩はトイレタイムのみという頭フル回転のアドレナリン全開でしたので、先々週に引き続きヘトヘトになってしてしまいました・・・(苦笑)
休診日に体調を戻そうと思います。
では、少しタイムラグができてしまいましたが、先月から継続しているミニチュアダックスの治療中の症例を紹介します。
1回目 ⇒ 初診日(9月12日)に掲載したブログ
2回目 ⇒ 1週間後の再診(9月19日)に掲載したブログ
そして本日は9月26日のときの状態を掲載します。
すべての病変ではありませんが、ほぼ全体がわかるかと思います。
※写真をクリックすると拡大してみることができます。
本当に綺麗になってきています。
あとは被毛の再生でしょう。。
週1回の診察は必要ないレベルまできたので、次回は2週間後としています。
初診時に描いた通りの改善で、今のところ修正点はありません。
投稿者:
2015.09.19
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
虫の音を聞きながらブログを書いているのですが、仕事のようで癒される時間にもなっているので、最近はブログを書くのがとても楽しみになっています♪
今日は1週間前に書いたブログの続きで、9月12日(土)に初診で来院されたミニチュアダックスの症例の1週間後(今日)を紹介します。
以下の写真は画像をクリックすると拡大してみることができます。
非常に綺麗に改善しています。
痒みもほとんどない!とおしゃっていただけました。
注目すべきは1枚目の写真の「尾」なのですが、「しっぽブンブン♪」でとてもご機嫌で来院してくれました。
飼主さまも痒みが劇的に改善したことにも驚かれていましたが、「とても元気になりました!」と喜んでくださいました。
次回のブログでは最近取り組んでいる「次世代遠隔診療」の結果を紹介しようと思います。
遠隔診療とは、遠方で継続診療が困難なわんちゃんに、初診のみ実際に診て、継続診療はメールと写真添付で行うというものです。
まさに「初診時の診極め」の究極の姿でもあります。
そのわんちゃんの飼主さまは石川県にお住まいで、事前にメール相談でお問い合わせがあり先月8月1日に初診として来院されました。
そして9月19日の今日が2回目の来院となりました。
10年、20年後のスタンダードになるだろう遠隔診療の実際をご紹介したいと思います。
投稿者:
2015.09.12
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
台風が過ぎ去り大空が広がると夏の雰囲気もあり、、夜の肌寒さが秋の訪れを感じさせとても心地いい季節ですね♪
さて、今日は少し珍しいミニチュアダックスフンドの慢性脂漏性皮膚炎の「診極め」です。
本日9月12日が当院の初診、過去に4年間で4件の動物病院での治療歴があります。
それでは「今日」の状態をみてみましょう。
獣医師としては失格ですが、診ているだけでも胸が痛くなります。
目やにがついているのが珍しいわけではありませんし、病気で目ヤニがでていることくらい獣医師なのでわかるのですが、表情をみていると悲しい顔で泣いているようにもみえてしまいます。
獣医師としては感情を抑えて病気と向き合わないといけませんし、心の甘さは痛い目に合う要因になるため気を引き締めて望もうと思います。
必ず綺麗に改善させます。
では今後の予定です。
毎回お伝えしていますが、こういった症例をみるときは頭の中でいくつかパターンをつくります。
検査は絶対に見落としてはいけない疾患の判定と、初診時に描いたいくつかのパターンの仕分けのために行います。
仮診断は本日行った検査結果が出揃う1週間後を予定していて、次回の再診時に検査センターに提出する項目もありますし、一部の疾患の検査は「ある程度皮膚が改善してから最終判断」としているので、4~8週間後に確定に近い診断が出せると思います。
ですが治療は今日から始まっています。
次回1週間後の再診時には明確な改善がでていると思います。
1ヵ月後にはわんちゃんも元気になり、表情も変わっていると思います。
四季の森どうぶつクリニック
平川将人
投稿者:
2013.11.24
こんにちは、四季の森どうぶつクリニック獣医師平川です。
難治性皮膚疾患といえば柴犬、シーズー、フレンチ・ブルドッグ・・・ですが、どの犬種でも治りにくくなることはあります。
今回は医原性に難治性になってしまった症例を紹介します。
【症例】
2歳 ミニチュア・ダックスフンド 女の子
【病歴】
〇1年半前から痒みとフケ
〇当初は外用薬のみで改善なく、1年前から内服併用
〇今年の春からさらに悪化
では、初診時の状態を診てみましょう。
別の角度から。
続いて、背中。
続いて、右側面から。
全身の痒みとともに、全身の脱毛が認められました。
では、治療3カ月後と比較してみましょう。
まずは顔から。
続いて、背中です。
最後に、右側面から。
ほぼ綺麗になりました。
今回のポイントはタイトルにも記載しましたが、「脱ステロイド」です。
個人的には「ステロイドを使いこなしてこそ皮膚科診療」というスタンスですので、一言に「脱ステロイド」と記載し、まるでステロイドが悪い薬かのような伝え方にはしたくないと考えています。
但し、ステロイドは使い方次第ですので、時に医原性(獣医師が行う医療行為が原因)の病気をつくることもあります。
今回のミニチュア・ダックスフンドの皮膚病は、まさにこの医原性のステロイドによる副作用と診断しました。
内服薬、外用薬ともにステロイドが含まれていたために初診時のような皮膚病変が形成されました。
今回のポイントとして挙げた「ステロイドを使わないこと」ですが、実は簡単ではありません。
長期間ステロイドで皮膚の痒みを抑えてきたことで、ステロイドを中止すると非常に大きな痒みを感じるようになります。
これは絶対に避けきれないことですが、それでもステロイドを使わないことが治療に最も重要なため、耐えるしかありません。
今回の治療も、最初の1カ月間は今までにない傷をつくるような痒みが認められましたが、写真のようにあとは綺麗に改善していきました。
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