2017.11.10
シーズーのアトピー&アレルギー性皮膚炎、脂漏性マラセチア性皮膚炎などの痒みを伴う皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
当院の治療ブログでもたびたび登場している「アポキル」というお薬ですが、基本的には効果が出やすく副作用が少ないため非常に使いやすいお薬といえます。
ただどんな痒みでも抑えることができるか?というとそうではなく、効きにくい痒みもあります。
そのため診療では「アポキルが抑える痒みかどうか?」の判定と、「アポキルで抑えられない痒みにどうアプローチするのか?」の腕が非常に重要といえます。
今回紹介するのは「アポキルで改善するが、抑えきれない痒み」についての症例です。
【症例】
シーズー 8歳 女の子
【経過】
〇1年前半まえから当院で治療開始し、薬浴・アポキルによって著しい改善を認める。
〇ここ数ヶ月、内股の痒みが強く、従来どおりの投薬治療で改善が認めらにくい
それでは、初診時から約1年半後の状態を紹介します。
顔・頚部・四肢はほぼ正常に近いところまで改善しています。
問題は内股、特に右の内股が皮膚炎をおこしています。
右に比べて左に同じような皮膚炎は認められません。
従来どおりの治療を継続していても改善が認められない場合は、新しいアプローチが必要です。
当院の初診からこの日まで使ったことがない別の治療法を併用しました。
約1ヵ月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
赤み、痒みともにほぼ消失しました。
アポキルを毎日服用していても抑えられなかったかゆみが、新しい投薬治療により数日で消失しました。
「アポキルが効かない」ではなく、アポキルも効果的だったが、すべての痒みを抑えるわけではないということです。
アポキルを処方するときにはこのアポキルによりどの部位の痒みがどの程度抑えられるのかを予測した上で、さらに「改善がなかった次の手」を準備して処方するようにしています。
「アポキルが効かなければお手上げ」とならないためにも痒みの原因を診極める必要があります。
今回の治療に併用したサプリメントは当院のヒーリングケアLFプラスです。
ヒーリングケアLFプラスは投薬治療の補助、アポキルの減量に非常に有効と考えています。
今回のシーズーの脂漏性マラセチア性皮膚炎の院内薬浴にしようしているスキンケア商品とサプリメントは以下のオンラインショップからお買い求めいただけます。
正確な診断、適切な投薬治療があってこそのスキンケア&サプリメントですので、遠方にお住まいの方は当院の遠隔診療とご一緒に継続されることをお勧めしています。
また、当院では個人動物病院向けに、皮膚科の診療提携を行っています。
診断・治療内容、スキンケア商品・サプリメントについて提携をご希望の方はお問い合わせください。
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