2019.02.09
柴犬のアトピー・アレルギーなどの痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
柴犬の痒い皮膚病といてばアトピー、特に春~夏の悪化(冬はよくなる)というパターンのアトピーが多い傾向にありますね。
ただ中には通年性で、「たしかに冬はマシになるけど、冬でも痒い!」という柴犬もめずらしくありません。
季節性が強く、冬に改善する柴犬ほどアポキルがよくきき、通年性の痒みを出す柴犬ほどアポキルが効かない傾向もあります。
そのため当院では「1年通して痒みがでる&アポキルが効かない柴犬をどう治すか?」がテーマとなっています。
【症例】
柴犬 2歳 女の子(不妊手術済)
【経過】
〇1歳になる前から口唇・鼻・お腹・四肢の痒み
〇季節性はなく1年通して発症
それでは初診時の状態です。
まずは全体から。
続いて、顔の右側です。
続いて、右耳の外側(尾側)です。
続いて、右前腕です。
続いて、胸部です。
続いて、腹部です。
続いて、右前腕の外側です。
それでは初診時から3か月後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
劇的によくなり、毛並みもフワフワになりました。
痒みのコントロールも十分できており、アポキルを使っているものの、服用頻度は2日に1回で十分な効き目です。
柴犬には柴犬なりの治療方針があり、「柴犬の痒み=アポキル」ではないところがポイントです。
そして柴犬=アレルギーでもありません。
確かにアレルギー風の赤みにみえなくもありませんが、アレルギーという視点からアプローチすると大事なことを見落としてしまうので「アレルギー」と思わないことが非常に大事だと思います。
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