2018.03.22
アトピーやアレルギーなど難治性皮膚病の筆頭にあがるフレンチブルドッグの治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、愛知県四季の森どうぶつクリニックです。
フレンチブルドッグの皮膚病の基本は「体質を診極める」です。
例えみためが違えど、遺伝的な背景はほぼ似ており、必要な治療アプローチの根本的な考え方に差はありません。
見た目の違いは「表現系の違い」と認識しており、特別な理由はないと思っています。
いくつかの治療パターンの中から、どこの部位にどの治療をすればいいのか、そして治療の力を入れ具合の優先順位をつけることができれば大半の皮膚病は改善に向かいます。
今日紹介する症例は、先日の3月22日に当院をはじめて受信されたわんちゃんです。
まだ1回しか診察していないため、まだ治療後の写真は1枚もありません。
【症例】
フレンチブルドッグ 2歳 男の子(去勢済)
【経過】
〇1歳のときにはじめて皮膚病(背中の複数できる円形脱毛)
〇胸~お腹~内股・・・と拡大し、皮膚はゴワゴワになる
〇アポキルを毎日服用するも改善は初期の一過性で、ここ数か月は悪くなっている
〇約6か月前からアミノ酸系のアレルギー対応療法食を継続中
それでは初診時の状態です。
まずはお顔、さまざまな角度からみてみましょう。
続いて、頚部です。
今回のわんちゃんでは頚部のダメージはかなり小さいですね。
続いて、右前腕とその拡大です。
続いて、左前腕とその拡大です。
続いて、胸部~腹部です。
続いて、内股~後肢です。
かなり重度ですが、治療方針は一瞬で決まります。
そう、最優先なのは薬浴ですね。
投薬治療が欠かせない症例ですが、薬浴して帰ることで初期の治療成績がかなり高く、そして早期に劇的な改善が認められると思います。
ただ薬浴そのものでは「皮膚病の原因」には対処できていないため、根本的にはことなるアプローチをしなければいけません。
その根本的なアプローチというのは、スキンケアECプラスであり、ヒーリングケアLFプラスであり、食事療法だと思います。
今回は薬浴実施と食事療法の処方とし、次回改善していることを確認してスキンケアECプラス、ヒーリングケアLFプラスを処方する予定です。
特に今回の症例は「初診日から食事変更で、新しい食事療法開始」としたのですが、これは非常に重要なポイントです。
当院に受診していた当日まで食べていた療法食はアミノ酸系アレルギー対応療法食でした。
アミノ酸系療法食を食べていればよくなるというのはないので、即刻中止です。
参考までに当院の薬浴で使用しているスキンケア商品、このタイプのわんちゃんの体質ケアに必要なスキンケアECプラスとヒーリングケアLFプラスは以下のオンラインショップからお買い求めいただめます。
追記)3月30日
初診から8日後の3月30日に2回目に来院されたときの状態を紹介しています。
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