脂漏症

【犬の皮膚科専門外来】シーズーの脂漏性皮膚炎③ 

2013.09.17

こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。

夏のうだるような暑さもなくなり、夜には虫の音も聞こえ、心地よい秋になりましたね。

どうしても梅雨~夏にかけて治療成績が落ちやすい皮膚疾患も、少しずつ落ち着いてくる季節になると思います。

さて、典型的なシーズーの難治性皮膚病である『脂漏性マラセチア性皮膚炎』として、初診時の状態全身カットの状態と紹介してきました。

当院に来院する前に受診した2件の動物病院では、「シーズーの脂漏症は治らない」ということで頻繁にシャンプーするようにと指示されていたようですが、もちろんこのタイプはシャンプーしても1~2日後にはベタつき、臭い、フケが戻ってきてしまいます。

また、痒みも非常に強く、飼主さまの中にはノイローゼになってしまう方もいらっしゃいます。

当院にはこういったシーズーの症例が非常に多いのですが、その理由は治療のコンセプトにあります。

従来の医療は皮膚表面を綺麗にするためにシャンプーを頻繁に行い、菌(細菌やマラセチア)を減らすために抗生物質や抗真菌剤を服用し、シャンプーにも抗菌剤を含有させたタイプを使用することが主流でした。

決して間違っている治療ではありませんが、何かが足りないのです。

それが皮膚機能改善のためのスキンケア、このタイプの皮膚病では皮膚機能そのものを改善しないことには根本的には改善しません。

逆にこの皮膚機能を改善させると、劇的に改善します。

今回はまだ治療中ですが、経過を紹介します。

忙しい診療中のことが多いので、各部位全ての撮影ができていないのですが、大事な部分をピックアップして比較して行きます。

まずは、最も治療が難しいと考えられている頚部の脂漏性皮膚炎から。

綺麗になっていますね!

同じく頚部の拡大。

黒の斑点をターゲットに拡大して撮影したのですが、綺麗になるとどの黒い斑点だったかわからなくなってしまったので、黒の斑点の周辺を含めて掲載しました。

画像の中心点は異なるのですが、綺麗になっているのがわかると思います。

続いて、頚部の側面です。

参考までにこの部位の拡大は、

この状態が全体的に広がっていたことを考えると、非常に綺麗になっていますね。

続いて、右前肢。この部位も非常に痒みが強く、治りにくいです。

同じく、拡大してみてみましょう。

同じく、右前肢の側面から。

非常に綺麗になっています。

参考情報ですが、この比較写真は初回のスキンケアから1週間後です。

病院でのスキンケアから3日後に一度自宅でシャンプーしていただき、この写真は7日目のシャンプー前の状態です。

若干フケがあるのて、シャンプー前であることがわかった方もいらっしゃるかもしれませんが、シャンプーして4日も経過したにも関わらず、ベタつきがほとんど認められません。

もちろん臭い、痒みも激減しています。

この治療を1カ月も続けると「今までのは何だったのか?」と思うほどの皮膚機能の改善が認められると思います。

たった1回のスキンケア、たった1週間での改善を考えると、「皮膚が正常に戻ろうとする機能が残っていた」とも考えられますね。

メディカルスキンケアは、この「正常な皮膚機能を回復するためのケア」でもあります。

「シーズーだから・・・」に間違いはありませんが、諦める必要はないと思います。

近いうちに「ほぼ完治」レベルまで到達すると思いますので、他の部位を含めて綺麗になったところをお見せできると思います。

投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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