2015.10.11
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
雲ひとつない青空が広がりましたね♪
ここ2回紹介しているヨーキーの症例は初診時から1ヶ月でとてもよくなりましたが、その後想定外の悪化が認められたため、さまざまな修正を加えて1年かけて改善した症例です。
そのためには初診時の判断と1ヶ月で改善した治療内容すら一旦撤回しなければいけませんでした。
※僕もすっかり忘れていたのですが、1年前の初診から1ヵ月後の時点で「随分とよくなりました!」とブログを書いていました。
1年前は治療1ヶ月で随分とよくなり、違和感を感じることなく「このままいける!」と考えていました。お恥ずかしい限りです。
今回の第1回目ブログ ⇒ 診極めの甘さ
第2回目ブログ ⇒ 診極めの甘さ2
治療から2~3ヵ月後から認められた予想外の皮膚トラブルにより治療方針の変更を繰り返して1年後・・・
顔・頚部・前胸部・四肢端までは初診時の判断と1ヵ月後の状態のまま、特に治療を変更することなくさらに改善しています。
問題は治療後2~3ヵ月後から認められた体幹の痒み&湿疹&脱毛です。
まずは体幹、左からと背中から。
続いて腹部~胸部の中間くらい(臍の側面)
続いて、右大腿部尾側です。
その拡大、膿を含んだ湿疹があります。
さまざまな治療を行い・・・
現在は非常によい状態をコントロールできるようになりました。
通常は2~3ヶ月で一つの区切りですが、今回の症例はまさに1年かけてここまでたどりつきました。
最初の1ヶ月の治療内容と現在の治療内容が異なっている点ですが、初診時の想定範囲外でしたので、診極めが甘かったかなと反省です。
最終的な治療内容は「免疫抑制剤」「外用薬」・・・と「〇〇〇」です。
あと、外科手術も効果的だったと思います。
やはり病変の出方がおかしいとは思いました。
一般的には「背中だけ」や「お腹だけ」という分布になるのですが、下半身だけ・・・というのは通常ありません。
この写真です。
下半身だけの痒みを伴う皮膚病は非常に少ないので、「いつもと違う何か」を探さなければいけません。
皮膚トラブルの原因が常に1つとは限りませんので、複数の要因を想定するのも大事ですね。
個人的にもとてもいい勉強になりました。
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