2015.10.27
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックの平川です。
今日ヤフーのトップニュースの中に気になる見出しがあったので、思わずクリック・・・
著者が「倫理観を疑う」とコメントがありましたが、僕も先日同じ言葉を使いました。
先日もブログに書いた「東京板橋区の皮膚科動物病院が飼主を装い当院の遠隔診療の前提になる
個別相談会で答え(治し方)だけを奪っていきました」件について、そこの院長が理事をつとめたこともある学会に
「学会が認定する皮膚科認定医が所属する動物病院が名前を伏せ代理で皮膚病の犬を連れて他院の獣医師に
診せる行為は倫理的におかしいのではないか?」
と問題提起しましたが、一切取り合ってもらえませんでした。
圧倒的な力関係になすすべもなく今でも苦しんでいます。
確かに状況がすべて同じというわけではありません。
当院のノウハウは特許や著作権で守られたものではないため、弁護士に確認したわけでは
ありませんが法律違反ではないのかもしれません。
しかし同じ「倫理観を疑う」というのは同じ思いです。
「飼主向け個別相談会」に他の動物病院が身分を隠し代理で皮膚病の犬を連れ来て治療方針を聞く・・・
僕の価値観では絶対ありえません。
参考までに今回のニュースで紹介された本の著作者のブログの記事はこちらです。
葉石かおり
今回の件に関わらずですが、動物医療というものは非常に難しいですね。
先日も実際の診療であった話ですが、
「診断名と治療法を教えてくれたそれでいい。薬は自分で用意する。」
特定の職種に限られますが、確かに入手できなくはありません。
言い換えればこういうことです。
自分の知らない専門知識「答え」は知りたいが、対価を払うつもりはない。
僕は直接こう申し上げました。
「自分が患者さんに同じことされたらどう思いますか?おかしいと思いませんか?」
譲れないことであれば診察から身を引きますと、丁重にお断りしました。
僕を含めてみな同じだと思うのですが、「人は自身の知っている範囲内で物事を判断する」という当たり前の
判断基準があります。
そのため己の知らない技術・知識を持つ人の努力を本当の意味で共有できる人はいません。
僕だって一緒です。
野球選手のイチローに「その努力わかりますよ!」なんていえません。
先日のノーベル章を受賞した方に「いいお薬見つけましたね!」なんて言えません。
その人にしかわからない血のにじむような努力があったと思います。
自分の知らない世界に到達した人だからこそ「敬意を払う」なのですが、努力をしたことがない人は
努力した人の気持ちがわからないので
「対価を支払わず、利益だけを求める」
という今回のような行動ができるのだと思います。
・・と、偉そうに言ってしまいましたが、僕もきっと同じような気づいていないシーンがあると思います。
この記事を読むだろう先輩に「先生も全然ダメじゃん」ってご指導メールがきそうです(笑)
人の振りみて我が振り直せ
昨日よりも今日、今日より明日
昨日できなかったことを今日できるように、今日できなかったことを明日できるように
人生は日々反省と修正のアップデートの繰り返しです。
今日の最後は自分への戒めで締め、明日は新しい自分でがんばります!
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