2023.05.25
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はミニチュアピンシャー×チワワの子の症例です。
【症例】
ミニチュアピンシャー×チワワ 4歳2ヶ月 女の子(避妊済)
【経過】
〇繰り返す膿皮症
〇円形脱毛
〇リング状のフケを伴う発赤
〇痒み
それでは初診時の様子をご覧下さい。
まずは首です。
毛が薄い箇所があり、地肌が透けています。
次に胸です。
脇から胸にかけ毛が薄く、一部赤い炎症部位があります。
続いて右体側です。
円形に脱毛し炎症が起きています。次に拡大の写真を載せています。
右体側の拡大写真です。
脱毛も目立ちますが、全体的に毛が薄いですね。
こちらは背中です。同じく次に拡大写真です。
体側だけでなく背中全体に広がっています。
2歳の頃からの膿皮症で、一度は抗生物質で治ったものの再発してから3~4ヶ月治らないという主訴で来院されました。
【注目ポイント】
・毛が抜ける
・毛が薄い
・地肌が見えている
・毛に艶が無い
膿皮症の原因は大きく分けて2つ、「腸内免疫の異常」と「被毛形成異常」です。
原因が1つのことは少なく、基本的には両方あることが多いですが、経験を積むとどちらがメインかわかるようになります。
免疫異常が70くらいで被毛形成異常が30という割合のこともあれば、被毛形成90と免疫異常10というようなこともあります。
今回は被毛形成異常がメインです。
ただ、被毛形成のために腸活するのは非常に重要なので、軽視してはいけません。
【当院での治療】
①膿皮症
・食事療法
②被毛形成異常
・投薬治療
・アロペシアGR+
③週1~2回のスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
・Medicareローション
それでは治療から3ヶ月後の様子と比べて見ましょう。
治療から1カ月後には毛量が増えたと感じられ、3ヶ月後にはAfterの写真の状態まで改善しました。
身体の円状の炎症と脱毛は無くなり、滑らかで密度ある毛が地肌を覆っています。
多くの場合腸内環境の異常と毛並みの異常との組み合わせで膿皮症を繰り返すため、ホームケアでアプローチする場合には、当院のオンラインショップでご購入いただける『膿皮症ケアセット』がオススメです。
インスタグラムではこの子の密度のある綺麗な毛をかき分けている動画も見れます!ぜひご覧ください。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
わんちゃんの皮膚病でお困りの方は是非当院までご連絡下さい。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
【症例報告制作者】看護師 上林
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