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犬の皮膚病 | 柴犬のアトピー性皮膚炎

2010.09.26

  柴犬のアトピー性皮膚炎

【症例】

柴犬 6歳

【過去の病歴】

1歳のころから皮膚病で定期的に通院歴あり。5歳の夏から明らかな悪化、6歳の年は梅雨の時期からほぼ全身の強い痒みと脱毛が始まった。秋・冬は調子がよかったが、今年はよくならない。以前の動物病院から「痒み止め(ステロイド?)」を含む内服薬処方あり。

【来院時の状態】

痒みの部位:眼周囲、口唇、耳、頚部、背中、内股、指間
脱毛:顔、体躯(頚部、胸背側、腰背側)、指間、内股


【治療経過】

指間全体像

指間の拡大

内股

背側の被毛

※写真の左側が初診時、右側が治療79日目


【結果】

診断はアレルギー検査、内分泌検査、各種皮膚検査から『ハウスダストに対するアトピー性皮膚炎』としました。

同じくステロイドを使用しましたが、スキンケアと適切な薬物療法の併用により、少ないステロイドで痒みをコントロールしながら治療できた1例です。

【治療のポイント】

☆アトピー性皮膚炎のため、上手にステロイドを使用することが大切
☆糸状菌症などの2次感染を抑えるため薬物療法、スキンケアを実施
☆環境アレルゲン対策としての適切なスキンケアを実施

【コメント】

過去にステロイドに頼った治療を継続したため、皮膚糸状菌症を発症し、全身に症状が出たものと考えられました。このアトピー性皮膚炎をステロイドなしで管理することは困難でありますが、皮膚糸状菌症はアトピーで弱った皮膚にステロイドの免疫抑制がかかったことが原因で発症したと考えられるため、「ステロイドを使わなければいけないが、使うと糸状菌症が治りにくい」という状況でした。感染症とアレルゲンに対する適切なスキンケアと薬物療法を併用し、ステロイドの使う量とタイミングを工夫したことで、糸状菌症が悪化させず治療の初期から痒みを抑えて、うまく治療できた1例です。

原因がハウスダストに対するアトピー性皮膚炎であるため、ほぼ通年発症する可能性が高く、再発は避けきれないと思われます。


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投稿者:四季の森どうぶつクリニック

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