2019.10.18
こんにちは、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はシーズーの症例です。
【症例】
シーズー 2歳3ヶ月 女の子(避妊手術済)
【経過】
〇半年前から続く皮膚炎
〇抗生物質の投与を行ったが改善しなかった
〇腹部、後肢、足先を舐める、耳を掻く
〇エリザベスカラー着用
それでは、初診時の状態です。
まずは、体の正面です。
右腕の内側です。
右の手先です。
左の足先です。
胸~脇、腹部です。
胸~脇、腹部の拡大です。
内股~後肢です。
それでは、初診時から約2週間後の状態と比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
全体的に赤みが引き、フケも無くなりました。
以前は人がいない時ずっと手を舐めていたようですが、だいぶ落ち着いたそうです。
このような症例には当院が開発したスキンケアとサプリメントが非常に有効です。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
投稿者:
2018.11.16
こんにちは。四季の森どうぶつクリニックです。
今回はシーズーの症例報告です。
【症例】
シーズー 8歳4か月 男の子(去勢手術済)
【経過】
○5歳頃から痒みや赤みが出始め、この1~2年で悪化
○季節性はなく、冬も症状がある
○過去に抗生剤を使用したが、あまり効果が感じられなかった
○痒み止めも効果がなかった
○手先や内股をよく舐める
○エリザベスカラーをつけている
それでは初診の状態です。
まずは顔の正面です。
頚部です。
両脇です。
左脇です。
腹部です。
左後肢です。
それでは、初診時とその約8週間後の状態を比較してみましょう。
※写真をクリックすると大きくすることができます。
実は初診時から4週間でほぼ綺麗になったのですが、撮影を忘れており比較写真が8週間になっています。
肝心の皮膚の状態は著しい改善をみとめ、エリザベスカラーも外すことができました。
このような症例には積極的な投薬治療がこれだけ早い治療結果を出すポイントになりますが、当院が開発したスキンケアとサプリメントが非常に重要です。
当院で開発したスキンケア&サプリメントは以下のオンラインショップでお買い求め頂けます。
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【獣医師の解説】
アトピー・痒み疾患に対する新薬アポキルの登場により、今の「痒みを伴う皮膚病」にはアポキル一辺倒になりつつあります。
しかし「痒い=アポキルが効く」ではなく、むしろアポキル以外の方が治療成績が高いこともあります。
そのため、これからの皮膚科で重要なことは、
①その症例にアポキルがどこまで効くのか?
②アポキル以外に効く治療法があるのか?
③アポキルが効かない痒みがないか?
だと思っています。
今回の症例はそこの3つのことが重要になっていることを証明するような症例で、
①アポキルでは不十分
②アポキルよりも効く治療薬がある
③アポキルが効かない痒みがあるため
と判断し、あえてアポキルを使わず治療しています。
ただアポキルがまったく効かないわけではないため、今後はアポキルに切り替える余地はあると思います。
たらればの話になりますが、もし最初からアポキル単独であれば・・・これだけ早い治療結果はでなかったと思います。
投稿者:
2018.07.28
犬の痒み止め新薬アポキルが効かない痒い皮膚病治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
犬の皮膚病治療薬で画期的な新薬「アポキル」が登場して2年が経ちました。
アポキルで改善しない痒みにどうアプローチするか、今の皮膚科の最大の課題と言えるでしょう。
今日紹介するのはそんな「アポキル」を1日1回を服用し続けても改善しない痒いわんちゃんの治療実績です。
【症例】
MIX(チワワ×シーズー) 5歳 男の子(去勢済)
【経過】
〇1歳から続く痒み疾患
〇1年通して発症だが、やや季節性の悪化がある
〇四肢端の痒み(なめる)、腕を噛む、下顎~頚部をかく、お腹を掻く・・・など
〇エリザベスカラーを装着している(夜)
〇アポキルを1日1回継続服用しているが、抑えきれていない
今回の受診のきっかけは当院のオンラインショップのスターターセットご購入の方へお送りしている無料相談メールです。
過去の経過とお写真を送っていただいたところ、「治療すればよくなる」と判断できたため、「スキンケア&サプリメントでは不十分のため、受診をお勧めします」とアドバイスさせていただきました。
すると遠方ではありましたが、飼主さまの熱意もあり受診していただけることになりました。
それでは初診時の状態をみてみましょう。
まずは全体から。
続いて、頚部です。
続いて、胸部とその拡大です。
続いて、腹部です。
最後にお尻です。
ただ、全体をみて「痒いのか?」「アポキルが効かないほど痒いようにみえない!」というのが正直な感想かと思います。
ただこれは写真をみただけでわかる異常があります。
その一つがお尻、お尻に痒みはないのですが、この皮膚病の評価にはこの部位をよくみることが大事です。
もちろんお尻だけでなく他の部位でもわかるのですが、よほど目で慣れていないと判断できないと思います。
それでは初診時から6週間後の状態と比較してみましょう。
痒みも皮膚炎もないお尻周囲ですが、みごとな回復ぶりですね!
もちろん痒みも劇的に改善したようです。
今は「舐めない」「噛まない」「掻かない」という状態です。
肝心のエリザベスカラーも外すことができて、通常の通りの生活ができています。
写真とメールで「当院で投薬治療した方がいい」と言ったからには改善させないといけないというプレッシャーは大きいのですが、イメージ通りの治療結果に一安心です。
アポキルを毎日服用しながら痒みが改善しない原因がどこにあるのか?
今回の症例は2つの原因があります。
その原因はメールと写真の2点から判断(推測)できました。
初診時はその推測の確認作業で、想定外の診断結果は何一つありませんでした。
今回のポイントはアポキルが効かない原因を探すことです。
初診時の写真で「痒みのないお尻」を撮影したのがポイントの一つですが、赤い皮膚、痒い部位をみるだけが皮膚科診療ではありません。
痒みのあるない関係なく全身みて「ヒントを探す(確認する)」ことで的確な診断と治療が可能になります。
アポキルで痒みがコントロールできない場合でも改善のための手段はたくさんありますので、お困りの方はぜひ受診してください。
投稿者: