2014.11.13
こんにちは、四季の森どうぶつクリニック院長平川です。
寒くなりましたね~♪
冬が大好きな僕でが、今年は仕事でもプライベートでも今までと違った過ごし方を考えています。
今日のブログはそんな「いつもと違った・・・治療のアプローチ」です。
さて、少し前に「閃き」の話をしたのを覚えていますか?
5年ぶりの閃き?と書きましたが、本日は記念すべき「最初の症例に処方して、はじめての再診」でした。
効果がまったく得られていなければものすごく落ち込むのがわかっていたのですが、根拠のない自信によりものすごく期待している自分がいて、来院前からドキドキ・・・(笑)
どんな症例に使ったかというと、
※画像をクリックすると大きくすることができます。
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フレンチブルドッグでよく診るタイプの湿疹です。
実はこのわんちゃん約1年前から継続的に治療しています。
この症例の特徴としては、
〇湿疹は細菌性皮膚炎「膿皮症」である
〇抗生物質を服用すると1ヶ月ほどできれいになる
〇抗生物質を継続しても完全にゼロになるわけではなく、わずかに残る
〇抗生物質をやめると1~1.5ヶ月で湿疹が多くなり、再度抗生物質を再開する
を繰り返す状態でした。
すなわち「湿疹を治療することはできる」・・・・が、「湿疹ができないようにする治療はできていない」ということなんですね。
この問題は非常に奥が深くて、僕自身何年もの間さまざまな症例で「なぜ皮膚で細菌感染がおきるのか?」と考えていました。
甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などのホルモン疾患、アトピーや食物アレルギー、シャンプー療法・・・・・・抑えるべきところは抑えても既存の診断名だけでは説明できないのがこの「なぜ皮膚で細菌感染がおきるのか?」です。
まだ答えはでていませんが、今回の「閃き」はこの問題点を解決するかも!?と考えています。
では、そのチャレンジを開始してから18日後、
いかがでしょうか?
正直なところ、実際の目でみるとまだまだ赤いですし、湿疹の数も多いため「改善してるといえるのか??」と思ったのは事実ですが、18日前の皮膚を頭の中で思い返して比較することはできないため、同じ条件(デジカメで撮影し、PCでみる)で見比べると随分と改善していると評価できそうです。
何をやったのか?
「抗生物質ではない飲み薬」を使っただけで、この飲み薬を始めること以外の変更はまったくありません。
「湿疹を治す治療」ではなく、「湿疹をつくらせない体質改善」というスタンスです。
純粋な効果判定が難しくなるためあえて抗生物質の併用は行っていません。
そのため実際の目で見る皮膚にまだまだ湿疹の数が多いのですが、それは直接細菌を攻撃する抗生物質に比べると今回のアプローチは体質改善がゆえに時間がかかるからではないか?と考えています。
まだ18日、判定にはもうしばらく時間が必要です。
投稿者:四季の森どうぶつクリニック