2023.12.02
こんにちは、わんちゃんの皮膚科専門の動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
今回はトイプードルの子の症例です。
【症例】
トイプードル 4歳2ヶ月 男の子(去勢済)
【経過】
〇1歳からお腹に湿疹があった
〇2歳から症状が悪化するも冬には落ち着いていた
〇今は1年中症状が出ている
〇血が出るまで舐めてしまいエリザベスカラーが必須
〇アポキルの効果なし
それでは初診時の様子をご覧ください。
まずは胸~お腹の写真です。
お腹の拡大写真です。
皮膚が赤く炎症しています。
最後は右体側の腰部です。
お腹から皮膚の炎症が続いています。
【初診時の診極め】
ポイント:心因性
今回の症例は搔くことが無く、ほぼ『舐める』症状でした。
仮に純粋な痒みが原因であれば、一般的にはアポキル・ステロイド・サイトポイントなどの治療薬で十分にコントロールすることができます。
これらの一般的な痒み治療薬で改善がない場合に疑うべきなのが「心因性」です。
痒みか心因性のどちらかということはなく、痒み+心因性という視点を持って、
「痒いからイライラして余計に舐めてしまう」のか
「舐め癖があるから皮膚が荒れてしまう」のかを獣医師が適切に判断しなければいけません。
心因性の診断として、以下の行動パターンを問診で確認しました。
・他の犬が使っているおもちゃを奪うのが好き
・音が苦手で、日常の生活音に対して吠える
・気に入らないと吠える
・落ちているものを拾う傾向がある(ほこりや髪の毛)
・飼主の後を執拗に追う
・執着するお気に入りの毛布や特定のおもちゃがある
・常に自分が一番で、他の犬との間に割り込んでくる
があげられます。
これらの行動パターンを示す症例は、純粋な痒みというよりも、
心因性の掻痒行動(舐める・噛む、搔く)が強く出る傾向があります。
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【当院の治療プラン】
①アトピー&膿皮症
・投薬治療
※抗生剤未使用!
②腸活(免疫異常の改善)
・食事療法
・スキンケアECプラス
③心因性
・投薬治療
・パーソナルPⅡ+
④週1~2回のスキンケア
・Medicareオイル
・Medicareシャンプー
・Medicareローション
それでは治療後の様子と比べてみましょう。
この子の場合、治療開始から約1ヶ月後には皮膚がきれいになり、
さらに1ヶ月後には新たな湿疹は出なくなりAfter写真の状態まで改善されました。
まだ治療途中ですが抗生剤は使用していません。
同じような症状の子やその他皮膚疾患でお困りの方はぜひ当院までご相談ください。
受診が難しくホームケアでアプローチする場合は、
・適切な食事
※プロフィールのリンクツリー「治療を成功に導く食事療法」から資料請求できます
・サプリ
スキンケアECプラス(腸活)
アロペシアGR+(被毛形成異常)
・スキンケア
Medicareシリーズ
当院オンラインショップの「膿皮症ケアセット」をお勧めします。
当院オリジナルのサプリメントとスキンケア製品は、当院ホームページのオンラインショップからご覧いただけます。
尚、関東にお住まいの方は、東京サテライトにて当院獣医師が初診をさせていただき、継続治療をオンライン診療で行う遠隔診療も行っています。
※症状によってはできないこともございます。
詳しくは東京サテライトのご案内をご覧下さい。
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【症例報告制作者】看護師 上林
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