2018.02.11
シーズーのアトピー・アレルギーによって難治性になりやすい脂漏性マラセチア性皮膚炎の治療に力を入れている皮膚科専門動物病院、四季の森どうぶつクリニックです。
シーズーの脂漏症は原因・体質・程度がわんちゃんによって随分と異なるので、どの原因にどのくらい力をいれてアプローチするか?がとても重要です。
今はアポキルがあるため「とりあえずアポキル」というプランで改善があるわんちゃんはそれでいいのですが、アポキル単独で改善がない場合、次の手を複数もっていなければお手上げになり詰んでしまいます。
今回はそんな「アポキル単独ではきびしい」という典型的なシーズーの脂漏症です。
【症例】
シーズー 5歳 男の子(去勢済)
【経過】
〇2年半前から皮膚病
〇1年通して改善なく、梅雨が最も悪化する
〇過去にかかりつけ動物病院以外に皮膚病のために3件の動物病院を受診し、漢方治療、ホルモン治療、食事療法などを行うも改善なし
〇今回5件目の動物病院として当院受診
それでは初診の状態です。
まずは頚部とその拡大。
続いて、右前腕です。
続いて、胸部とその拡大です。
続いて、左の脇の拡大です。
続いて、腹部の臍周囲の拡大です。
続いて、腹部~内股です。
毛をカットしてみました。
まずは頚部です。
続いて、臍周囲の拡大です。
治療から3か月後の状態と比較してみましょう。
90%の部位で皮膚がかたい、フケがでる、べたつくといった脂漏症の症状をおさえることができました。
部分的にのこっているとこもありますが、かなりの改善と判断できます。
ただ、今回の症例ではこの「脂漏」の体質がかなり強く、通常の治療では抑えきれませんでした。
・アポキル
・院内薬浴(2週間に1回)
がメインではあるのですが、この2点ではむずかしかったため、さらに4つの治療を併用しようやくここまで改善しています。
現在は3週間に1回になりましたので、今後は4週に1回まで間隔をあけることが目標です。
その状態で今年の梅雨~夏を乗り切るのが次のの目標となるでしょう。
今回の症例では投薬治療が絶対的に必要な状態でしたが、もちろんスキンケア&サプリメントもかなり重要なポイントになっています。
遠方にお住いの方でも遠隔診療が適応になる病気でもありますので、お困りの方は一度受診をご検討ください。
今回のわんちゃんのような体質に向いているスキンケアとサプリメントは下記のオンラインショップでお買い求めいただけます。
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